みなさんこんにちは! 「マンガフル」ライターの神門です。
今はコロナの影響で自粛中、ストレスが溜まっている方もいるかもしれませんが、そういうときこそじっくりと家で読書をするのがおすすめです!
さて、今回は「春に読みたいマンガ」をテーマとしました。
春といえば、
- 新年度が始まる新たな生活が始まる季節
- 新たな出会いも、多くの別れもある季節
など、人生の変わり目にあたることも追いです。
そんなときに読みたい作品として、ライターはどんな作品をお薦めするのか?
ぜひ、ご一読ください!
目次
1、『SLAM DUNK』 / 新しいことに挑戦したい春にこそぴったり!バスケットボール旋風を起こした名作
作者 | 井上雄彦 |
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出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
掲載期間 |
1990〜1996年
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巻数 | 全31巻 |
日本にバスケットボール旋風を巻き起こした超人気バスケ漫画ですね。
当時、スラムダンクの影響でバスケを始めた青少年は数えきれないと思います。
主人公で赤髪の不良少年・桜木花道(さくらぎ はなみち)は、湘北高校入学直後に、同級生の赤木晴子(あかぎ はるこ)に一目惚れ…
バスケ部主将・赤木剛憲(通称ゴリ)の妹でバスケが大好きな晴子に好かれたい一心でバスケ部に入部します。
全国制覇を目指す湘北高校の挑戦とバスケ初心者・桜木花道の成長に胸が熱くなる青春バスケットボール漫画です!
2、『Final Phase』/ まさに今(2020年)こそ読みたいパンデミックの恐怖を描いた医療ドラマ
作者 | 朱戸アオ |
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出版社 | PHP研究所 |
掲載誌 | PHPムックフューチャーサイエンスシリーズ |
掲載期間 | 2011年4月〜2011年9月 |
巻数 | 1巻 |
都会で起こるパンデミックの恐怖!
まるで「現在」の医療ドラマです。
舞台は非常事態宣言の出された東京の人工島、潮浦です。感染症法により隔離措置がとられています。
たった1週間前までファミリー層が穏やかに暮らしていた人工島は、「溺れるような」肺炎症状により発症昨日に吐血、死亡する感染症が蔓延していました。
死の感染症に、若き臨床医鈴鳴と鼻持ちならない疫病研究員羽貫が挑みます!
フィーチャーサイエンスシリーズという科学雑誌に連載されていた本格医療マンガです。
2011年連載と、9年前の作品ではありますがまるで今のようッ・・・!
肺炎の症状の結果として「溺れる」と口走る患者、発症からのあまりにも早い死、そして火葬できない死体が山積みになる体育館など、あまりに現実とリンクするシーンに震え上がります。
救いなのは、1巻完結にて明るい未来を予測して終わること。
必ず病は収束する、という希望を思い出せる作品です。
またプロフェッショナル同士がお互いをリスペクトし、友情にも恋にも似た感情を育むあたりも胸熱。
辛いばかりでなく、明日に立ち向かう熱意を見せてくれる漫画です。
なお、同じく朱戸先生の「リウーを待ちながら」という作品のパイロット版でもあります。そちらも名作なのでぜひ。
3、『ヨコハマ買い出し紀行』/ 近未来の沈みゆく日本を舞台にした終末日常系漫画
作者 | 芦奈野 ひとし |
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出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 月刊アフタヌーン |
掲載期間 | 1994年〜2006年 |
巻数 | 全14巻(完結) |
滅びゆく穏やかな生活を綴る、近未来SF日常系漫画です。
「お祭りのようだった世の中」がゆっくり落ち着き、夕凪の時代と呼ばれる近未来が舞台です。
緩やかに滅亡していく世界で、淡々と静かにに暮らす人たちの生活を描きます。
主人公はロボットの美女、アルファさん。
訪れる人もまばらな峠のコーヒー店で、アルファさんを置いて旅に出た「オーナー」のことを待ちながら暮らしています。
待つ間に触れ合う人たちとの交流、空には巨大な飛行物体、自分は変わらないけれど成長し、老いていく周囲の人たち・・・なんでもないけど常に変わっていく日々をただ一緒に過ごす映画のような作品です。
滅びは穏やかで、苦くて甘い。
ディストピア世界に放り込まれた我々が読むべき、切ないような終末世界の漫画です。
コロナが流行りまくる今日この頃、現実にてSFな日常を過ごしています。
まさか家から出られなくなったり全世界で人が1日1万人死ぬ世界になったりなんて思いませんでした。
こんなディストピアな現実を生きるにあたり、『ヨコハマ買い出し紀行』を読みたくなりました。
『ヨコハマ買い出し紀行』は一見、過疎地の岬の穏やかな田舎暮らし漫画・・・のようですが、その舞台は人口が激減し、居住地が海へゆっくりと沈みゆく日本です。
人々はしばらくすれば文明が滅んでしまうことを予感しつつ、皆穏やかな暮らしを営んでいます。
主人公、アルファさんもその一人です。
絶望的な状況のはずですが、作品にはむしろ優しくささやかな幸せが満ちています。
小さな発見やわずかな成長など、日々を大切に過ごせば過ごすほど、滅びの切なさと相まって「前向きな諦め」とでも言える感情が湧き起こります。
終末世界漫画なのに静かで穏やかな気持ちになる不思議な漫画です。
あと、女の子同士のラブが好きな方にもお勧めです。
エロくないのにむしろエロい、耽美な空気感は女のライターでもドギマギします・・・!
4、『春とみどり』 / 春は出会いの季節。新たな出会い、人との関わりで人は変われると思える作品
作者 | 深海紺 |
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出版社 | フレックスコミックス |
掲載誌 | COMICメテオ |
掲載期間 | 2018年11月~ |
巻数 |
既刊2巻(2020年4月現在)
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主人公のみどりは昔から人付き合いが苦手で口下手で、会社でも殆ど存在感がなく、コンビニ店員とのやりとりで
「久しぶりに人と会話したかも」
なんて思っちゃうようなアラサーの女性です。
そんなみどりの中学時代のたったひとりの友達で大好きだった女の子が亡くなったと聞き、駆けつけた先で目にしたのは、親友にそっくりな親友の一人娘・春子でした。
行きさきのなくなった、中学時代に大好きだった親友と同じ年齢、見た目の14歳の少女を、みどりは引き取ることにしました。
こうして今は亡き一人の女性を間に挟んだ、不可思議な同居生活の中で、二人の心の距離が近づいていくのを描いている作品です。
春に読みたいマンガ、ということで選んだのが本作です。
まず何より、タイトルに「春」が入っていますからね!
まあそれだけでなく、春という新しいことが始まる季節、物語もそこから始まります。
この作品の魅力といえばやはり、その淡く、どこか儚くも優しさを感じさせる物語の雰囲気、とでもいいましょうか。
絵柄そのものもそうですし、物語の進み方もそうです。作者である深海紺先生の淡いタッチが物語に非常にマッチしています。
大好きだった親友、大事な母親、それを間に挟んでゆっくりと近づいていく春子とみどりの距離がもどかしくもあり、切なくもあります。
また、真っ直ぐな春子に対し、みどりも自分が変わっていかなければと思い、少しずつ行動が変わっていきます。
大好きな人が残した女の子を、思いを、守りたい。
そんな優しさを感じさせてくれます。
二人の関係がどう変わっていくのか、二人の気持ちが、行動がどう変わっていくのか、非情に楽しみな作品です。
人を変えるのは人との関わり、そう思わせてくれます。
アラサーOLと女子中学生の年の差百合ですが、相手のことを大事に思うといった形が強いので、「百合はちょっと」という方でも問題なく読めると思います。
5、『めぞん一刻』/ 冬の後には春がくるのだと思わせてくれるラブコメの金字塔!
作者 | 高橋留美子 |
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出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ビッグミックスピリッツ |
掲載期間 | 1980年11月号(創刊号) – 1987年19号 |
巻数 |
全15巻(完結)
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高橋留美子先生による、ラブコメ漫画の金字塔ともいえる作品です。
- 主人公の五代裕作
- ヒロインの音無響子
- 恋敵である三鷹瞬
この三人の三角関係を主に繰り広げられる恋愛模様に加え、五代くんが住み響子さんが管理人を務めるアパート「一刻館」の個性豊
な住人達との騒がしい日常のバランスがとても良いです。
優柔不断ではあるけれど優しい五代くんが、初めは頼りない浪人生だったのが、大学生、社会人と、人一倍の苦労を背負いながら成長していき、響子さんを想い続ける姿は応援したくなること間違いなしです。
ラブコメといえば読んでおかないわけにはならない作品です。
「春」といって思い出す漫画といえば、この「めぞん一刻」です。
ラブコメ作品だからというのはあるかもですが、この作品ほど「春」を掴むことを目指し、春に物語の変わり目を迎える作品はないかと思います。
物語の最初、主人公の五代くんは浪人生です。
一刻館の管理人としてやってきた響子さんに一目ぼれしますが、浪人生で恋をしている場合ではありません。
見事、大学に合格して「春」がきて、この作品は始まります。
大合格だけではなく、その後は就職にも苦労します。
ようやく就職先が決まったと思うも、入社する前に潰れてしまい、無職となって落ち込んだ春。
様々な苦難を乗り越えてようやく叶った、響子さんの心を射止めた人生の春。
惣一郎さんのお墓の前で二人で手を繋いだシーン。
娘の「春香」を抱いて一刻館に戻ってきたラスト。
・・・思い浮かぶのは舞い散る桜の中で幸せそうな五代君と響子さん。
長い冬の先には春が待っていると、そう思わせてくれ、信じさせてくれる作品です。
それは、アニメ化された際の主題歌に持込められており、こちらの記事にも記載していますので、よかったらご参照ください。
まとめ
ということで、春にこそ読みたい作品をご紹介しました!
- 熱くやる気を盛り上げてくれる作品
- 2020年の春の状況だからこそ読みたくなるような作品
等、色々と趣は異なりますが、ぜひぜひ手に取ってみてください。
また他にも春に読みたい作品はこんなのがある! 等ありましたら教えてもらえると嬉しいです。
家にいる機会が多くなっているからこそ、じっくりたっぷり漫画に浸るのはいかがでしょう。
マンガフルライター 神門
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連載当時、小学生→中学生だった僕は、当然のように毎週のジャンプを楽しみしていて、単行本が発売されたら即購入して何度も読み返すほどハマった作品です。
まずは、井上雄彦先生の鮮明で迫力満点に描かれるキャラクターたちのカッコいいこと。。
個人的にはカッコいい画を描かせたら日本一…いや世界一なんじゃないかと思ってます!
でも、今読み返してみると、スラムダンク連載当初の画は今とぜんぜん違うんですよね。
今となってはそんな…どんどん洗練され、力強くなっていく画もこの作品の見どころの1つだと思います。
そして、そんなどんどん洗練されていく画と共に急成長を遂げていくのがバスケ初心者の主人公・花道です。
自称「天才ですから!」の花道ですが、初心者ということもあって、初めは何をやっても上手くいかず失敗だらけで悔しい思いばかりしています。
でもその悔しさをバネに一人で早朝練習をしたり、部活後も居残り練習をしたりと、陰の努力を惜しまずにグングン成長していきます。
今回は、春に読みたい漫画として『スラムダンク』を紹介していますが、新しいことに果敢に挑戦し成長を遂げていく桜木花道の姿は、まさに春にぴったりの作品です。
字は違うけどハルコ(晴子)さんもいます。笑
また単行本にして31巻というなかなかの長尺ストーリーですが、作品中の期間は花道たちが高校入学した春から夏にかけて…わずか5ヶ月足らずのストーリーなんです。
笑いあり、胸アツあり、感動あり、めちゃめちゃ濃密な5ヶ月が詰まっています。
連載当時、涙し、興奮した人も、まだ読んでない人もぜひ読んでください。面白いですから!