当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

『金色のガッシュ』泣けるシーン14選+涙を流してしまう理由解説!成長と別れが同時にくる名場面まとめてみた

こんにちは、マンガタリライターのいまいです。『金色のガッシュ!!』世代の影響か、今でも「ザケル!」と叫んで電撃を放つ練習をしています。

冗談はさておいて、『金色のガッシュ』を始めて知った当時に小・中学生だった人は、本当に「ザケル!」と叫んだ経験はあるのではないでしょうか。特に男子。なんなら私は「バオウ・ザケルガ」までいきました。

少年たちの心を鷲掴みにした本作ですが、今思い出しても記憶に残っているのは泣けるシーン。

『金色のガッシュ!!』2巻より引用

魔物とパートナーの絆、そして別れ。他の漫画と比べてもかなり涙腺に訴えかけてくる類の漫画だったと思います。

今回は、そんな『金色のガッシュ!!』から、泣けるシーンを選び抜いてご紹介します!

思い出して泣いても良いよう、ハンカチをご用意くださいね!

 

目次

1、『金色のガッシュ!!』ってどんな漫画?

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

著者 雷句 誠
出版社 小学館
掲載雑誌 週刊少年サンデー
連載機関 2001年 ~ 2008年
ジャンル 少年漫画

2001年から2008年の期間で連載した、少年漫画の金字塔『金色のガッシュ!!』。熱い展開の連続とRPGに似たキャラクターたちのレベルアップシステムで、まさしく少年漫画の王道中の王道と言えるでしょう。

人間界に100人の「魔物の子」が送り込まれ、彼らは人間の「パートナー」と共に、熾烈な100人の魔物の子同士の戦いを勝ち抜き、「魔界の王」を目指す、というあらすじです。

主人公は魔物の子「ガッシュ・ベル」とそのパートナー「高嶺 清麿」

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

彼らを中心としてストーリーは進みますが、『金色のガッシュ!!』の見どころは、主人公以外のキャラクターにも素晴らしい物語が与えられているところです。

負けたペアは、必然的にパートナーと別れなければならない。そんな設定が、『金色のガッシュ!!』を泣ける名作として完成させました。

 

2、『金色のガッシュ!!』がこんなに泣けるのは「成長」と「別れ」が同時に来るからだ!

さて、『金色のガッシュ!!』といえば泣けるシーンが多いことで有名ですが、そもそもなんでこんなに泣けるシーンが多いのでしょうか。

『金色のガッシュ!!』には多数のペアが登場しますが、その中の多くに共通して描かれているのは彼らの成長です。

魔物の子の多くは、自らが王になることを目標として人間界で活動を始めます。

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

ですが、魔界に帰るとき、王になれなかったことを悔やんでいる人物は意外にも少ない。

それどころか、満足しているキャラクターのほうが目立つくらいです。

総じて、本作ではキャラクターたちの友情と成長がテーマとして描かれています。その成長を遂げた結果として、王になれずとも満足できた、と判断したキャラクターが多かったのでしょう。

『金色のガッシュ!!』26巻より引用

『金色のガッシュ!!』が読者に感動をもたらすのは、この「成長」と「別れ」が同時に来るからです。

苦労して大きく成長を遂げた魔物の子と、それを認め、別れの言葉を告げるパートナー。読者はこの構図に、成長を祝福する気持ちと、別れを悲しむ気持ちを同時に抱きます。

それらは嬉しさや悲しさやせつなさが混じり合った複雑な感情となり、目からあふれ出てくることになるのです。

 

3、「成長」と「別れ」が同時にやってくる号泣シーン14選を時系列順に紹介!

それでは、そんな『金色のガッシュ!!』の泣けるシーンの紹介に入りましょう! 時系列順に紹介していくので、読んでいた当時の気持ちを思い出しながら進めていただけると嬉しいです。

 

2-1 「これ以上私の友達を侮辱してみろ」と吠えるガッシュ! 清磨との絆

ガッシュの登場シーンは衝撃的でした。

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

窓をバリバリに破きながら、オオワシにつり下がって、ブリ一匹背負って登場する主人公は古今東西ガッシュだけだと思います。裸なのがどうでも良くなるくらい衝撃的でした。

そんなガッシュは、「腑抜けた清麿を鍛えなおす」ために送り込まれました。

そのため学校にまでついていき、彼がどんな人物か見極めようとするのですが……

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

そこにいたのは同級生に白い目で見られる清麿でした。

そして、不良の金山から水野をかばった時、ガッシュは彼から清磨を侮辱する言葉を聞くことになります。

と同時に、扉の向こうで様子をうかがっていた清磨も、一緒にその言葉を聞いてしまいました。

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

清磨が心の内でその言葉を認める中、ガッシュはボロボロになりながらも、「清磨が実際何をした!?」と金山に強く立ち向かいました。

「これ以上私の友達を侮辱してみろ! おまえのその口、切りさいてくれるぞ!!」

『金色のガッシュ!!』1巻より引用

その言葉は清磨を救い、彼らは強い絆で結ばれることになるのです。

清磨も後に、ブラゴとシェリーにボロボロにされながら、ガッシュをかばいました。

『金色のガッシュ!!』2巻より引用

「ガッシュといても、災いしか降りかからない」。そう言って清磨の本を要求するシェリーに対し、清磨は立ち向かいます。

 

2-2 「やさしい王様がいてくれたら……」ガッシュに託したコルルの願い

始めてガッシュと交流を持った魔物の子、コルルは、優しい心を持ち、戦いなど到底できない人物でした。

『金色のガッシュ!!』2巻より引用

そんなコルルですが、この戦いから逃げられないよう、残酷な別人格が与えられてしまいます。

優しい人物を無理矢理戦わせるこのシステムに、ガッシュたちは憤ります。

『金色のガッシュ!!』2巻より引用

暴走したコルルを、傷つきながらもガッシュが止めるのですが、意識を取り戻した彼女は戦いから降りることを選択しました。

もちろん、本当はパートナーのしおりと離れたかったはずがありません。それでも、周囲を傷つけないために苦汁を飲んで本を差し出したのです。

清磨もまた、涙を流しながらその本を燃やします。

『金色のガッシュ!!』2巻より引用

「やさしい王様」がいてくれたら……」。そのコルルの残した言葉が、ガッシュの「魔界の王を決める戦い」における重要なテーマになるのです。

 

2-3 「よくやったな」とMr. ゴルドーに認められるダニー

ある時、ガッシュはダニーという魔物と出会います。

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

彼は日本に持ち込まれる美術品の警備の仕事を任されていました。

そんなダニーを、パートナーのMr. ゴルドーは「ボーイ」と呼びます。

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

そしてこの美術品、日本に来てすぐ、ダニーのいない隙に盗まれてしまうのですが、彼は魔物の力を使いすぐにそれを取り戻しました。

……しかし、安心したのもつかの間、トレーラーの事故で、コンクリートの柱が像の上に倒れ掛かります。

それを間一髪、ダニーが防ぎました。

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

ダニーはコンクリートの柱をガッシュの電撃で吹き飛ばすよう指示しますが、彼の足元には彼の本がありました。

電撃で柱を吹き飛ばせば、確かに像は守れます。しかし、ダニーの本も燃えてしまうことは確実。

Mr. ゴルドーはそれを指摘しますが……

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

ダニーはそれも織り込み済みで電撃を放つよう指示。王を決める戦いよりも、自分の仕事を優先しました。

意を決してガッシュは「ザケル」を放ち、柱を破壊しました。もちろん、ダニーの本ごと……。

身を挺して仕事をやり遂げたダニーに対し、Mr. ゴルドーは「よくやった」と声をかけ、「ダニー」と呼びました。

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

ボーイをつけないで、ダニーと呼ぶこと。それはMr. ゴルドーがダニーを一人前と認めた証です。

「どうしたよ?」とダニーは訊きました。

『金色のガッシュ!!』7巻より引用

「王にもなれなかったのに、なんでこんなにうれしいんだよ」と言葉を残し、ダニーは魔界へと帰りました。彼の成長と、それを喜ぶMr. ゴルドーが描かれた名シーンです。

 

2-4 「今までありがとう……」と別れるキッド

『金色のガッシュ!!』15巻より引用

キッドとナゾナゾ博士。千年前の魔物編で活躍する名コンビです。

もともとナゾナゾ博士は、自身の手術で孫を死なせてしまい、「何もしていない」人となっていましたが、純真無垢なキッドがやってきて、彼を外に連れ出しました。

「何もせず、本ばかり、読み、知識ばかり集めていたのはなぜだろう」と、ナゾナゾ博士は自問します。

強敵・ベルギムEOとの戦いで、彼はその答えは孫のため、すなわちキッドのためと悟り、ボロボロになりながらベルギムEOへ立ち向かいます。

『金色のガッシュ!!』15巻より引用

そんなナゾナゾ博士を狙う攻撃を、キッドが身を挺してかばいます。

キッドにとっての王様はナゾナゾ博士でした。博士が倒れたあと、仲間に的確な指示を出すキッドは、フォルゴレに「ナゾナゾ博士がそこにいるみたい」と思わせます。

しかし、キッドの本にはすでに火が点いていました。彼はナゾナゾ博士に最後の別れを告げます。

「僕は、博士のようになれたかな? だとしたら嬉しいな。僕は王様になれたんだ。」

『金色のガッシュ!!』15巻より引用

「今までありがとう…大好きなナゾナゾ博士! さようなら…」。そう言って、キッドは魔界へと帰っていきました。

 

2-5 「パティもビョンコも大事な大事な友達だ!」とガッシュに救われるパティ

『金色のガッシュ!!』16巻より引用

パティとビョンコ。千年前の魔物編で、敵側に回る魔物の子たち。

人と魔物の心を縛る非道なやり方でガッシュたちを追い詰めますが、ガッシュのまっすぐな言葉を受け、自分たちのしていたことがどういうことなのか、「千年前の魔物編」終盤でようやく気がつきます。

自分を見つめなおすのには時間がかかったようですが、ガッシュたちの最終決戦であるデモルト戦で、彼らは勇気をふり絞って参戦してくれました。

『金色のガッシュ!!』16巻より引用

強大なデモルトの前に立つ彼らを奮い立たせたのは、何より後悔の念。

「こんなひどいことをした私と誰が友達になってくれるの」と、死を覚悟した戦い方をするパティに、ガッシュは「パティもビョンコも大事な大事な友達だ!」と言いました。

『金色のガッシュ!!』16巻より引用

涙を流すパティがどれだけ救われたか、想像するだけで泣きそうになりますね。(私は書きながら泣いてます)

 

2-6 リィエンを守るウォンレイ! 爆発の跡が「守る王」の最期を物語る

ウォンレイとリィエンの関係は、他の魔物の子とパートナーの関係とは少し違います。作中では「愛しい人」と呼んでいました。

『金色のガッシュ!!』23巻より引用

彼らの別れはファウード編でやってきました。

ファウード復活に協力してしまったウォンレイは、贖罪のためにただ一人残って、門番・ウンコティンティンの足止めを買って出ます。

『金色のガッシュ!!』23巻より引用

まともに呪文も使えない中、ウンコティンティンを圧倒し、倒すのですが……非道にも自爆スイッチが作動し、ウォンレイもろともリィエン、ティオ、恵の命が危険に曝されます。

愛する者が危険に曝される中、「守る王」を目指すウォンレイは、最後の力を振り絞って立ち上がりました。

『金色のガッシュ!!』23巻より引用

爆発の後、ウォンレイの姿はわかりませんでしたが……彼がリィエンたちを守ったことだけは、その跡が物語っていました。

『金色のガッシュ!!』23巻より引用

 

2-7 「王をも殴れる男」になったバリーと、「いい男になった」と言うグスタフ

最初にガッシュと出会った時、バリーはパートナーのグスタフに「チンピラ同然」と呼ばれるような男でした。

しかし、長い時間を経てファウードに現れた彼は大きくなっていました。

『金色のガッシュ!!』25巻より引用

かつてのライバルのキースを圧倒しますが、部屋の仕掛けの犠牲になろうとするガッシュをかばい、目指していた「強き王」への道を捨てることになってしまいます。

「スマネエ、王にはなれなかったな」と謝るバリーに、グスタフは最後の言葉をかけました。

「お前は王にはなれなかった。だが……」

『金色のガッシュ!!』25巻より引用

「でかく、いい男になったじゃねえか」と号泣しながら別れの言葉を告げるグスタフに、バリーは涙と笑顔を見せ、魔界へと帰っていきました。

『金色のガッシュ!!』25巻より引用

 

2-8 モモンの勇気! スケベでビビリなだけのモモンからの卒業

魔物の力の感知に長けたモモンは、ビビリでどうしようもない魔物でした。直接攻撃の術はひとつも発現せず、ほぼ逃げることにしか使えない呪文だけしか持っていません。

しかし、ファウード編の最終決戦、全力を尽くして戦う仲間たちを見て、だんだんと変わっていきました。

「ゴメンよ、ずっとおびえて戦えなくて」とガッシュに謝るモモンですが、清磨の復活の鼓動を聞き、勇気を出して強敵と立ち向かいます。

『金色のガッシュ!!』26巻より引用

最終的にモモンは本を燃やされてしまうのですが、その時の彼はもう、スケベでビビリなだけのモモンではありませんでした。

憧れた清磨の背中を追い、今度こそ大切な人たちを守るよ、とパートナー・シスターに約束します。

『金色のガッシュ!!』26巻より引用

そのシスターから「私の誇り」だと告げられたモモンは、満面の笑みで魔界へと帰っていきました。

 

2-9 「一緒に暮らしてくれるか?」ゼオンとの和解

『金色のガッシュ!!』28巻より引用

ファウード編のクライマックス。ゼオンはガッシュの記憶を奪うなど非道な仕打ちを続けていましたが、戦いを続けるうちに、その心境に変化が訪れます。

「なぜバオウの力をガッシュに与えたのか?」

「なぜ自分には自由が与えられないのか?」

そんなガッシュへの憎しみを動機にこれまで戦い続けてきたゼオン。しかし、母にも父にも会えず、孤独な日々を過ごしていたガッシュのことを知ったのです。

最後の勝負に敗れたゼオンは、「許せガッシュ。兄が愚かだった」と自身の過ちを認めます。

全てを清算した彼に、ガッシュが最初にかけた言葉はこうでした。

『金色のガッシュ!!』28巻より引用

「一緒に暮らそう」。

ずっと家族が欲しかったガッシュも、兄と和解ができて嬉しかったのです。

『金色のガッシュ!!』28巻より引用

 

2-10 暴走するキャンチョメを止めたフォルゴレ! しかし、突然の別れが……。

ゼオンとの決着を経て、ガッシュたちは新たな敵クリアと邂逅することに。

かつてない強大な敵を前に、ゼオンのパートナー・デュフォーの力を借りて、彼らは大きく成長します。

その中でも特に強くなったのはキャンチョメでした。なんと練習とはいえガッシュに勝利します。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

目の前でキッドを守れなかったこと、戦いのたびにフォルゴレに大ケガをさせていたこと。この成長は、後悔と無力感ばかりの勝負ばかりしてきたキャンチョメにとって、踊りだすほど嬉しいことでした。

しかしその反動か、彼はようやく強くなった自身の力に浮かれ、敵のゴームをいたぶってしまいます。

誰にも止められないライオン。そんなキャンチョメを止めたのは、他でもないパートナーのフォルゴレでした。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

フォルゴレもまた、過去に暴力を振るっていた時期があり、自身とキャンチョメが重なったのです。

「カバさんの牙には小鳥が止まるんだぜ」と、変わり果てたキャンチョメをやさしく諭します。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

そんなフォルゴレを見たキャンチョメは、「フォルゴレよりカッコイイ動物なんているもんか!」と、たまらず泣きだしてフォルゴレに駆け寄りました。

キャンチョメは術を解き、それまで戦っていたゴームと和解を申し出ました。

一人ぼっちだったゴームも喜びます。

強さも弱さも思い知ったキャンチョメが、大きく成長した瞬間でした。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

しかし、その瞬間、クリアの術が放たれました。それはキャンチョメの本に火を点けてしまいます。

突如として別れの時が来たキャンチョメとフォルゴレ。

「いなくなったらさみしいじゃないか!? なんで帰ってしまうんだよ?」

「そんなこと言うなよフォルゴレ、僕も、もう、涙が……」

どうしようもない会話をしながら、お互いの肩を抱き、彼らは号泣しました……。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

あまりに突然すぎる別れに、連載当時、彼らと共に涙を流した読者は多かったことでしょう。

 

2-11 不安でいっぱいのティオ。しかし、ガッシュが「楽しい明日」を作ってくれる!

強くなったキャンチョメが敗れた知らせを受け、不安でいっぱいになったティオ。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

ティオは、物語序盤、友人だったはずのマルスという魔物の子から追われ続け、不安に押しつぶされそうな日々を送っていました。

そんな彼女を救ったのがガッシュです。敵ではない人がいることに安心し、以降、ティオは大きくガッシュの力になっていきます。

不安をガッシュに吐き出しますが、一方、彼は落ち着いていました。「これまで敗れていったみなの思いを叶えねばならん」という答えを聞くと、ティオの涙は不思議と引き、言葉が口をついて出ました。

『金色のガッシュ!!』31巻より引用

もともと不安でいっぱいの日々を過ごしていた。けれども、ガッシュが「楽しい明日」を作ってくれた。

ガッシュの言葉に、ティオは再び安心したのです。

「ガッシュが楽しい明日を作ってくれる」。そう確信したティオは、力尽き、魔界へ帰る時も、「じゃあね」と言うのでした。

『金色のガッシュ!!』32巻より引用

 

2-12 王様になるよりも、友人を助けることに幸せを感じる、ウマゴンの最期

ティオが敗れた後、ウマゴンは無理を押してガッシュと清磨を背に乗せて走りました。

『金色のガッシュ!!』32巻より引用

もともと、清磨だけではなくガッシュも嫌っていた過去を持つウマゴンですが、彼らを友と認めてからは、背に乗せて走ることに誇りを感じるようになりました。

限界により体が崩れだしたウマゴンを見て、「正々堂々闘いたかった」とガッシュは涙を流します。

しかし、ウマゴンはニコリと笑うのです。

『金色のガッシュ!!』32巻より引用

彼が思い出していたのは母の言葉。

「もしも王様になれなくても、助けたいと思う人を助けられたなら、それはとても幸せなこと」

思い返せば、ここ一番というシーンで最も頑張っていたのはウマゴンです。

特にファウード編では走りっぱなしだったのにも関わらず、最終決戦で獅子奮迅の活躍を見せました。

(頑張り方が痛々しくて私はこのシーンで泣きました)

『金色のガッシュ!!』26巻より引用

それもすべて、友人たちの助けとなるからこそ。

ウマゴンにとっては、王様になることよりも、友人を助けることのほうが大切なのです。

本懐を成し遂げたウマゴンは、最後まで笑っていました。

『金色のガッシュ!!』32巻より引用

 

2-13 「お前がパートナーで幸せだった」と別れるブラゴとシェリー

さて、ガッシュとブラゴ、ついに最後の二人となった彼らは一騎打ちにて勝敗を決します。

もともと、ブラゴとシェリーの関係はいびつなところから始まりました。

ブラゴからすれば、シェリーはただ戦いのために利用するもの。

シェリーからすれば、親友のココを取り戻すために利用するもの。

ですが、たくさんの時間を経て、少しずつ変わっていきました。

『金色のガッシュ!!』33巻より引用

もはやシェリーは、ブラゴを王にしたいという一心で闘いに臨みます。

しかし、ガッシュの力の前に敗北を悟ったとき、ブラゴはシェリーに「よくやった」と声をかけました。

王になるためだけに戦っていたはずのブラゴも、いつしかそれ以上に大切なものを見つけていたのです。

『金色のガッシュ!!』33巻より引用

 

2-14 「また会おう!」と再会を約束するガッシュと清磨

こうして、長い戦いを経て、ようやくガッシュが魔界の王となることに決まりました。

清磨は最後の選択を迫られます。

「ガッシュとの思い出を消し、望むだけの財産を手に入れるか?」

「財産を手に入れないまま、ガッシュとの思い出を残すか?」

清磨は答えに迷いません。

『金色のガッシュ!!』33巻より引用

最終話では、彼らの別れから一か月の期間が経過します。

ある日、清磨の元に王となったガッシュから手紙が届きました。手紙には、近況報告や、自分たちがこの戦いで得たものについて記されています。

そしてガッシュは、また会う時には、胸を張って会える大人になっていることを約束していました。

「また会おう!」と答える清磨の姿からは、彼らがすでに大きく成長していることを感じ取れました。

『金色のガッシュ!!』33巻より引用

 

4、まとめ

以上、『金色のガッシュ!!』泣けるシーン14選でした。

こんなに涙を誘うのは、「成長と別れ」が同時に来るから。

「成長と別れ」は『金色のガッシュ!!』全体を通してのテーマでもあり、長編の合間の短編でも意図的に描かれている要素です。(ヨポポとジェム、レインとカイルのお話など)

『金色のガッシュ!!』は2019年7月より完全版の刊行が進んでいるほか、スマホゲームアプリの配信もされており、何かの広告で目にする機会が多くなっているでしょう。

当時の少年たちにとって不朽の名作。「成長と別れ」注目し、今一度、手に取って読んでみてはいかがでしょう?

もちろん、ハンカチの用意は忘れずに。

いまい

Visited 15,779 times, 14 visit(s) today




4 件のコメント

  • 個人的には、病床のエリーの元にアースがくるシーンでの
    エリーの「私でも出来る事があった。私の命でも」とか
    テッドvsギャロンとか、病院でガッシュと清麿が勇太くん
    を励ましたシーンとか、ロンドンでのフォルゴレとか、
    スズメちゃんが手をボロボロにしながら石積み地蔵を
    作ったシーンとか、アルベールがレイラを涙ながらに
    抱き抱えたシーンとかも挙げたいですね。雷句誠氏と
    アシスタントの方々は間違いなく、子どもたちを思い
    心血を注いでガッシュを作りましたね。

  • あと、完全版は個人的には買いです。特に十一巻末尾は、
    ダブルの意味で泣けます。雷句誠氏はあの巻で新たに
    とんでもなく社会的意義の大きい仕事しました。ネタバレに
    なるのでこれ以上はやめますが。

  • 良いチョイスですね♪本編終わったあとの『外伝:友』もよかったなぁ…ほんとガッシュは何度泣いたか覚えてない

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    漫画アプリに余暇の全てを吸い込まれる20代フリーライター。古本屋で「ヴィンランド・サガ」を立ち読みして人目もはばからず号泣した経験を持ちます。 中学生の頃には「テガミバチ」に登場する住所の番地を暗記してました。期末テストの範囲だと思っていましたが結果は赤点でした。