みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか?』
です。
これ、もともとはラノベのコミカライズなんですね。
なんとなくタイトルにひかれて購入しちゃいました。
内容としてはタイトル通り・・・というのとはちょっと違って、物語のスタートがこのタイトルってこと。
主人公の佐藤愛は、文字通り社内システム全てをワンオペ対応していました。
元々はホワイト企業として有名な会社に入社したはずが、配属されたところでは深夜残業、泊まり込みなんてあたりまえ。
このままでは心も体も壊してしまうと、心を守るためコスプレ衣装で出社・勤務し、全力で自動化に取り組んできました。
その結果、社内の業務をワンオペで実行できるようになったのですが。。。
コスプレして働いていることも引っ掛かったのか、社内の人員整理の対象となってクビとなってしまうのでした。
さて、どうするかと考える愛の前に現れたのは、幼馴染の鈴木。
佐藤さんは鈴木がスタートアップで立ち上げた企業に誘われ、そこで改めて能力を発揮し始めることになるのでした。
とまあ、そんな感じの、働いている人に送るお仕事コメディです。
「え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか?」 1巻 伊於/主婦と生活社 より引用
本作の魅力は、実際に働いている多くの(?)人に
あるある、分かる~!
と思わせてくれるところではないでしょうか。
お偉いさんは現場の苦労をどうして理解してくれないんだ!
そう心の内で嘆き、同僚と愚痴をこぼしながら日々の仕事に没頭している人も多いのではないでしょうか。
上は効率で見て、数字で考えます。
これだけの業務量に、この人数は多すぎるから適正な人数に減らして対応するように。
だけど現場はそれだけじゃないんだよー!
「え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか?」 1巻 伊於/主婦と生活社 より引用
いやでもこれ、上の立場も下の立場も分かるというか。
作品内では、会社のお偉いさんのことをあえて露悪的に描いていますけれど、上の方は利益を出すことを考えないといけないですからねぇ。
もちろん現場のことも考えてほしいけれど、社内業務システムの担当って、要は売上・利益を産まないコストだから効率化して減らしていく方向なのも間違っているわけじゃない。
でも、現場の課題も知らずにただ数字だけで人を配置されても困る。
この辺はバランスというか、どっちかというとその部門の部長あたりがどうにかしないとねぇ。
と、漫画作品内容の話からズレてきますけれど・・・
佐藤さんが新たに加わった、鈴木の立ち上げた会社では「真のプログラマ塾」(うさんくさい!)を立ち上げて悩んでいる人の悩みを解決する、ということを行っていきます。
- その中で、どういうことに悩んでいるのか
- その悩みを解決するためにはどうすればよいのか
そういうことをシンプルに分かりやすく見せてくれます。
単にプログラムの考え方を示すだけでなく、人間関係とかそういう観点での考え方も示してくれます。
「真のプログラマ塾」とは、相手の心にも寄り添う事業だからです。
佐藤さんは首になっても、どこか軽いノリというかポジティブな感じですが。
「真のプログラマ塾」を訪れる人はそれぞれが色々と抱えていて、読み手はそちらの方に感情移入して読むと思います。
日々の生活は楽なことばかりではありません。
そんな時にこういう風に寄り添って解決に導いてくれる人がいると良いですよね。
「え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか?」 1巻 伊於/主婦と生活社 より引用
エンジニア、ITを題材にしていますが、別に詳しくなくても楽しめると思います。
IT畑の人なら頷けるところが出てくるでしょうし、そうでない人もなんとなく分かって楽しめる。
あくまで、働く人に向けたお仕事マンガとして楽しめますよ。
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