みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『上杉くんは女の子をやめたい』
です。
少女漫画の中で「ちゃお」は小学生向けというイメージです。
「りぼん」や「なかよし」がそれよりちょっと上。
更に、「マーガレット」や「花とゆめ」がまた上というようなイメージを持っています。
そんな小学生向けの「ちゃお」の作品でも、女体化男子、いわゆるTS作品が出るようになっているのですね。
※もしかしたら昔からあるのかもしれませんが
ということで今回はちゃおコミックスから発売された『上杉くんは女の子をやめたい』です!
主人公の男子中学生、上杉ケースケの悩みは身長が低いこと。
顔も可愛らしく、全般的に”男らしくない”ように見える自分自身にコンプレックスを持っています。
幼馴染で片思いをしている相手、のえるからも
「上杉が女の子だったらめっちゃ可愛くない!?」
なんて思われおり、異性として意識されていません。
そんなある日、近所の神社で冗談交じりに「いっそ女だったら……」なんて口にしたら、なんと神様がその願い(?)を叶えてくれた!?
ということで、女体化した上杉くんを中心としたTSコメディ(ラブコメ?)作品となっています。
『上杉くんは女の子をやめたい』 1巻 やぶうち優/小学館 より引用
媒体が少女漫画かつ小学生が主な読者層だから、でしょうか。
TS作品ではありますが少年漫画、青年漫画のようなエッチな要素とか、お色気のような要素はほぼありません。
いや、そういうシーンもあるけれど、健康的でエッチな感じは全く受けないというか。
まあこの辺は、作者さんの嗜好などもあるのかもしれませんが、1巻においてはコメディ寄り。
お約束的に、女性の下着を購入しにいったり、女子の制服を着て戸惑ったりとかも描かれますが、あっさりとしているというか。
色っぽさやエッチな感じよりも、可愛い! に振り切っている感じです。
『上杉くんは女の子をやめたい』 1巻 やぶうち優/小学館 より引用
でもそれが、絵柄と作者さんのテイストとマッチしていてとても良い感じに思えます。
というか、女体化した上杉は本当に可愛いです(笑)
クラスメイトも、もともと上杉が小さくて女顔ということもあってあっさり受け入れます。
女子も「上杉ならOK」と簡単に受け入れてくれて、元からほぼ男扱いされていないような感じで、女子会にさっそくお呼ばれするくらい。
『上杉くんは女の子をやめたい』 1巻 やぶうち優/小学館 より引用
女体化したことでのえると昔みたいに仲良くなり始める上杉ですが、それはあくまで女子同士の関係だから。
複雑な思いを抱えつつ、女子のままでも良いかもなんて思い始めたりもします。
一方で上杉のもう一人の幼馴染であり親友でもある八重村瑛人。
瑛人も、女となった上杉に対して頬を赤くしたりして、これはもしかしたら・・・?
- 上杉とのえる
- 上杉と瑛人
- そして、瑛人とのえる
この三人の関係性、恋愛模様を中心に進んでいくようですが、果たして誰が誰に対してどのような思いを抱くのか。
TS作品ならお馴染みの展開でもありますが、だからこそ楽しめる要素でもあります。
『上杉くんは女の子をやめたい』 1巻 やぶうち優/小学館 より引用
1巻の時点では上杉の可愛さが一人勝ちしている状態ですが(笑)
2巻以降、瑛人、のえるも動いてきそうな感じで幕を引いており、楽しみです。
少女漫画のTS作品がどのような方向性でどんな結末に至るのか、そういった意味でも楽しみな作品です。
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