みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『バトル・ロワイアル -執行者たち エンフォーサーズ-』
です。
『バトル・ロワイアル』といえば1999年に発刊された高見広春先生の名作です。
中学生たちがクラスメイト達と最後の一人になるまで殺し合いをするという衝撃的な内容ながら大ヒット。
本作を機にデス・ゲームものが一気に流行り出した記憶があり、二次創作も数多く行われましたし、他の作品のキャラクターを活用した二次創作もされていました。
※かくいうライターも『バトル・ロワイアル』は大好きで夢中で一気読みして、某作品の二次創作でバトロワをやったりも。。
コミカライズや映画化もされ、今でもなお、根強い人気を誇っていますが、高見先生の正当な続編は出ていませんでした。
しかし、とうとう出てきましたよ!
正確に言うと、当然ながら漫画なので作者さんは異なりますが、高見先生がセリフから何から完全監修、原作をされているとのこと。
読めば分かります、確かに初代の『バトル・ロワイアル』感がぷんぷんとするのです!
なんていうか、主人公が七原感あります(笑)
「バトル・ロワイアル -執行者たち エンフォーサーズ-』 1巻 高見広春、浅田有皆/秋田書店より引用
しかしながら当然、前と同じ設定で登場人物だけ違う、なんてことはありません。
舞台は前作より二十数年後。
AIの”シスター”に管理されている「大東亜学院」
この学院には様々な生徒が集められていますが、中でも問題児ばかりが集まっているのが1年F組。
主人公の阪本律音(さかもとりおん)は、禁じられている退廃音楽(=ロック)を好んでいるため、この学院に飛ばされ1年F組に所属しています。
学院で生活している律音たちですが、ある日、謎のサイレンの音がしたかと思うと学院の地下施設に集められます。
そこで、AIの”シスター”に告げられたのが、生徒同士の殺し合い。
既に廃止になったはずの”プログラム”です。
更に今回は、前作のようなクラスメイト全員を敵とした個人戦ではありません。
1クラス8班による、班対抗での殺し合い、団体戦です。
武器などが配られるのは変わりませんが、時代は進んでいますからタブレットが配布されインストールされているアプリを活用しての戦いになります。
戦いにおいて重要なのは情報、それを示してくれています。
「バトル・ロワイアル -執行者たち エンフォーサーズ-』 1巻 高見広春、浅田有皆/秋田書店より引用
- ルールを説明しているところで見せしめに誰かが殺されたり
- クラスメイトの中の人間関係でいざこざがあったり
- あからさまに怪しくて何かありそうなクラスメイトがいたり
もろにバトロワらしさが出ています!
殺し合いが始まる殺伐とした中で、主人個の律音と、ヒロイン(と思われる)の早坂葵は、殺し合いは避けられないと思いつつもどうにか戦わずに済む方法がないかを考えたりするのも、初代バトロワっぽい。
あと、律音の親友の渡辺邦光。
彼はいわば初代『バトル・ロワイアル』における国信慶時のポジションにいる、いわゆる”いいやつ”
国信は最初の見せしめで殺されてしまったけれど、今回の邦光はまた違った役割を与えられている。
初代においては、ある意味で国信が最初に死んでしまったことで、七原は国信を守ったりすることなく戦えたともいえる。
もし国信が生きていたら、それは初代でも考えられたIFであるけれど、本作ではそれをフィードバックしたのかもしれない。
班が同じなら味方でも、班が異なれば殺し合う敵同士となる。
それが例え親友でも、恋人でも、片思いの相手でも、そうなるわけで。
個人戦の時よりも、その辺の関係性がより重要になってくることでしょう。
当然ながら、班の中での仲間割れとかも。
「バトル・ロワイアル -執行者たち エンフォーサーズ-』 1巻 高見広春、浅田有皆/秋田書店より引用
様々なスピンオフや二次創作がされてきた『バトル・ロワイアル』だけに、設定に目新しさがあるわけでは(今のところ)ありません。
でも、高見先生なら、高見先生らしい『バトル・ロワイアル』を描き、見せてくれるはず!
なんだかんだで初代の『バトル・ロワイアル』がやっぱり最高ですから!
なお、ライターが好きなキャラは相馬光子でした。
いやぁ、なんつうか、ねえ。
映画版では柴咲コウが演じていましたね。
武器が鎌ってのもまた素晴らしい組み合わせでした(笑)
コメントを残す