みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON』
です。
1980年代に一世風靡した人気作、『聖闘士星矢』
本編が終了したあとも、様々な作家さんによって沢山のスピンオフ作品が世に産み出されました。
- 岡田芽武先生の「EPISODE.G」
- 久織ちまき先生の「セインティア翔」
- 手代木史織先生の「THE LOST CANVAS 冥王神話」
等々。
オリジナルがありつつ、各作者さんの個性が追加されて展開されています。
そこに今回、また新たな作品が出てきました。それが今回の『聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON』です!
本作が題材としているのはタイトル通り、ポセイドン編の再来、ってわけじゃないですが、海皇ポセイドンと海将軍たちがメインで活躍します。
時は、ハーデスとの闘いが終わった後。
星矢たちも不在の中、女神ネメシスが降臨し地上は破滅の危機を迎えます。
「聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON」 1巻 車田正美、須田綱鑑/秋田書店 より引用
それを良しとしなかったのが、ハーデスとポセイドン。
アテナの聖闘士たちと死闘を繰り広げた彼らも、海と大地の全てが、地球が滅びると聞けば黙ってはいられません。
しかし星矢たちはおらずハーデスも破れ、海皇ポセイドンとその海将軍(ジェネラル)たちもソレントを残して壊滅状態。
そこで冥王ハーデスが聖闘士たちに敗れて命を失った海闘士たちを一時的に蘇らせ、地球を守るため女神ネメシスとその英魂士(スピリット)に戦いを挑むというものです。
さて本作ですが、まずなんといっても、車田先生ご本人が書いているんではないの!?
そう思わせるくらい、完成度が高いです。
キャラクターをはじめとする絵のタッチもそうですし、物語の展開やその表現方法、セリフ回しなどが、実にオリジナルとも合っています。
「聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON」 1巻 車田正美、須田綱鑑/秋田書店 より引用
他のスピンオフ作品は、それぞれ作者さんの絵柄で作品が描かれていますが、本作は本当に違和感がない!
巻末の真鱗衣の分解装着図なども、オリジナルのコミックスを想起させてくれますし、ちゃんと考えて描いているんだなというのが分かります。
もちろん、オリジナルに似せているだけでは意味がありません。
展開も熱い!
ネメシスとはギリシア神話に登場する女神で、人間が神に働く無礼に対する神の憤りと罰の擬人化です。
なんか物語を展開させるのにピッタリな感じですね(当たり前ですが)
そして復活したポセイドンの海将軍たちが、ネメシスが降臨した聖域を目指していきます。
かつては聖闘士たちを待ち受ける身だった海将軍たちが、今度は打って出る立場に変わるわけです。
そういう攻守の入れ替えというのも良いですね。
以前は守る身であり、それ故に行動に制限があった海将軍たちですが、攻め込む立場になったことでまたその行動も変わってきたりもします。
分散したり、逆に共闘したり。
どんな戦いを見せてくれるのかも楽しみです(その戦いも車田節が炸裂してくれることでしょう)
原作のポセイドン編は、どうしても印象が薄くなりがちでした。
というのも黄道十二宮編がなんといっても強烈でしたし、黄金聖闘士達も個性的で人気のあるキャラクター達ばかりでしたから、それを上回るキャラクターを出すのもまた難しいものです。
皆さん、七人の海将軍達を覚えていますか?
「聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON」 1巻 車田正美、須田綱鑑/秋田書店 より引用
- ソレント
- イオ
- クリシュナ
- アイザック
- バイアン
- カーサ
- カノン
誰がどんな技を使用したか覚えていますか?
是非、思い出して懐かしさに浸りつつ、新たな戦いに赴く彼らを見てください。
更にこの先、星矢たち聖闘士達も登場するのか?
など、気になるところも盛りだくさんです!
ファンの人は刮目せよ、ってところですね。
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