みなさんこんにちは、マンガフルライターの神門です。
近年、いわゆる「オタクに優しいギャル」を描いた漫画が増えてきていますね。
さて実際、そのようなギャルはいるのでしょうか・・・などという現実論は置いておいて、そんな「オタクに優しいギャル」を描いた作品の中でも特にイチオシの作品、それは
『オタクに優しいギャルはいない!?』
です。
1巻が発売された際には【今週の一冊】でも取り上げましたが、今回は満を持して記事化となります!
当時の記事の最後では「覇権をとれる!」と息巻いておりましたが、ここに至ってライター内の個人的覇権は既にとっていると言えるくらい面白さは継続しております。
アニメ化でも決まったら記事公開するか、なんて考えていましたが(笑)、色々と我慢できなくなりました。
本作の大きな魅力の一つはメインキャラクターにあると思います。
そこで今回はWヒロイン、および主人公の魅力に焦点を絞ってご紹介します。
なお、本作に関してはもう一つ別視点で魅力を紹介している記事がありますので、よろしければこちらもどうぞ!
目次
1、『オタクに優しいギャルはいない!?』ってどんな漫画?
著者 | 原作:のりしろちゃん、漫画:魚住さかな |
出版社 | コアコミックス |
掲載雑誌 | マンガほっと |
掲載期間 | 2021年~ |
単行本巻数 | 既刊8巻(2024年10月時点) |
ジャンル | ラブコメ |
『オタクに優しいギャルはいない!?』は、原作:のりしろちゃん先生、漫画:魚住さかな先生のタッグで描かれています。
主人公は高校一年生の瀬尾卓也。
女児向け且つマニアックなアニメ作品「キラリンモンペット(略してキラモン)」が大好きなオタク少年です。
それが災いしてか中学時代はいじめられてもいたようで、高校に入学してからも親しい友達はいません。
そんな卓也の前に現れたのが二人のギャル、卓也の前の席に座っている伊地知琴子と、伊地知と仲の良い天音慶でした。
クラスカーストの頂点に存在していてなおかつギャルという二人、普通なら卓也と接点もありませんし、そもそも親しい友人すらいない卓也が苦手なギャルと仲良くできるはずもありません。
ところがある日ひょんな偶然から、天音が「キラモン」を好きっぽい(?)ことが分かります。
それをきっかけに、天音、伊地知との距離が近づいていって・・・
と、オタクな少年と二人のギャルの恋愛模様を描いたラブコメ作品です。
2、『オタクに優しいギャルはいない!?』を織りなす主人公・オタクくんと二人の魅力的すぎるヒロインを簡単にご紹介
まずは、物語の中心である主人公の瀬尾と、二人のギャルヒロインを簡単にご紹介します。
2-1 瀬尾 卓也(せお たくや):二人のギャルに挟まれたむしろヒロイン!?
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
本作の主人公で、高校一年生の男子です。
いわゆるオタクであり、特に女児向けアニメ「キラリン☆モンペット」をこよなく愛しています。
オタクらしく(?)自己評価が低くて、学園カーストでもトップクラスの天音、伊地知の二人と仲良くなってもなかなか自信を持てないような少年です。
外見は地味で目立ちませんが、真面目で、常に人のことを気遣い、挨拶や感謝の気持ちを言葉にして伝え、子供たちにも対等の目線で接し、作品を読み進める度に読者も瀬尾の魅力に気づかされていきます。
話が進んでいくと、もはや天音と伊地知の間のヒロイン的ポジションキャラに感じてきます(笑)
天音や伊地知からは「オタクくん」と呼ばれますが、クラスメイト達からは普通に「瀬尾」、「瀬尾くん」と呼ばれています。
2-2 天音 慶(あまね けい):隠れオタクのクールな白ギャル
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
瀬尾と同じクラスのクールな白ギャルです。
その美貌から男子の人気も高いですが、男子は苦手で近寄せないオーラを放ち、男子に対しては基本的に塩対応です。
そして実は、隣家に住む妹的な存在の雨宮紗優の影響で「キラモン」にハマった重度のキラモンオタクです。
パッと見はクールで格好良いですが、学業の成績は良くなく(赤点が多い)、家ではだらしなくて好き嫌いも多く、オタク隠しもうまく出来ていなくて、何かとポンコツなところも多いです。
瀬尾のオタク趣味を、「好きを一緒に楽しめる」女の子です。
2-3 伊地知 琴子(いじち ことこ):コミュ力強者の陽気な黒ギャル
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
瀬尾と同じクラスの明るい黒ギャルです。
コミュ力が高く、男女問わず誰ともすぐに仲良くなってしまう明るさ、距離感の近さを持っています。
金髪で肌は黒くぱっと見はゴリゴリのギャルですが、真面目で純情、学校の成績もトップクラスで、家では小学生の弟二人の面倒を見る家庭的な女の子でもあります。
伊地知自身はオタクではありませんが、「キラモン」好きな瀬尾のことを馬鹿にすることもなく、むしろ凄いと褒めてくれたり、オタク語りをちゃんと聞いてくれたりします。
瀬尾のオタク趣味を、「好きを否定しないでくれる」女の子です。
3、天音 慶(あまね けい):一緒に「好き」を楽しみ共有できる女の子
まずはクールな白ギャル、天音慶が放つ魅力について大きく3点をご紹介します。
3-1 ギャップが魅力:見た目はクールな美女、だけど実はかなりポンコツ可愛い女の子
ギャップ萌えというのはずっと昔から王道です。萌えという言葉がない時代から普通に存在しており、それだけキャラを輝かせるのに有効な手段といえます。
そして天音のギャップといえばこれ、見た目はクールビューティーそのもので、何か「デキる女」の雰囲気を醸し出していますが、その実かなりのポンコツ少女というところ。
- 勉強に関しては成績が悪くて複数科目で赤点を取る
- 家ではだらしなく、親が不在時は夕食も水だけで済まそうとする
- 食べ物も好き嫌いが多く、隣人で妹的存在の紗優(小学三年生)に叱られる
等々、ポンコツな姿には事欠きませんが、普段はクールビューティーなだけに、そうやってみせるポンコツな姿は可愛くもありますし、そのポンコツさこそが天音の魅力ともなっています。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
学業に関しては学校の友人も知っているかもしれませんが、他のことに関して天音は周囲からクールで格好いいと思われており、そういう姿を親しくなった瀬尾や伊地知にだけ見せているというのもポイントが高いです。
更に天音といえばキラモンオタクであり、キラモンがかかわった時にはポンコツというよりはバカ可愛くなります。
オタクであることを隠しているのですが、瀬尾からキラモンの話題を振られると簡単に食いついてしまい、後になってからそのことに気が付いて無理に誤魔化そうとする姿は微笑ましいとしか言えません。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
特にキラモン関連で見せる天音の可愛さは、それこそ同じキラモンオタクである瀬尾しか見る機会がない、というのも非常にポイントが高いところです。
自分にだけ見せてくれる姿であり、これが天音の本質なんだということを独り占めできるのが良いですね。
3-2 好きを共有:オタク趣味を一緒に楽しんでくれる
ギャップのところでも触れましたが、天音はキラモンオタクです。
オタク趣味を共有して一緒に楽しんでくれる友人というのは、オタクが最も望むものであり嬉しいものです。
その相手がスクールカーストの頂点にいる美少女ギャルとなれば、有頂天になるどころかあり得なさ過ぎてむしろ夢ではないかと思うかもしれません。
ですが天音のキラモン愛は本物であり、時には瀬尾すらも上回るような知識や情熱を見せてくれます。
なんとなく好き、とかではなく本気の熱量を見せてくれて、
- アニメのリアタイ実況をしたり
- グッズを一緒に買いに行ったり
- イベントに一緒に参加したり
共に全力で楽しんでくれるというか、むしろ天音本人が楽しむために一緒に遊んでいる感じですが、その楽しみ方がオタクそのもので満喫しているからこそ魅力的です。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 8巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
天音本人も、瀬尾と親しくなるまではオタクであることを隠しており、ようやく自分の真の姿を解放することが出来るようになったことで、本当に楽しくて気分も楽になれたと作中でも言っています。
オタ活を心から楽しんでいることが読み手の方にも伝わってくるからこそ、魅力的にも映るのだと思います。
3-3 意外と大胆なアプローチ:共通の趣味を持つことからか無自覚に大胆に攻めてくる
天音は恋愛には興味ないなんて言いますが、伊地知とのオタク君争奪戦(?)では、意外と積極的かつ大胆なアプローチをしてきます。
- キラモン鑑賞会で興奮しボディタッチしてくる(他の男子には塩対応)
- 両親のいない自宅に呼んで部屋に上がらせる
- モデルのバイトの手伝いに呼んで一緒にモデルとなって写真を撮る(しかも新郎新婦姿で!)
等々、瀬尾にとってかなり強烈なアプローチをかましてきます。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 7巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
しかもそれの多く(主にキラモン系)が、天音本人は無自覚にアプローチを行い、後で気が付いて焦って照れるパターンです。
キラモン絡みの時は伊地知よりもパーソナルスペースが狭くなっているような気がしますが、それだけキラモンに本気であるということでもあり、夢中になってはしゃぐ姿が普段と異なって可愛さを引き上げています(3-1のギャップという点でもある)
キラモン関係で天音が見せる表情や言動は普段は見せることのないものであり、それを瀬尾だけに見せてくれるというのも、やっぱりポイントが高いです。
4、伊地知 琴子(いじち ことこ):「好き」を肯定して受け入れてくれる女の子
続いて、明るいコミュ力の強い黒ギャル、伊地知琴子の魅力を語ります!
4-1 ギャップの魅力:見た目はまさにギャル、だけど家庭的で純情な真面目ギャル
ギャップという点に関しては伊地知もまた同じようなものがあります。
見た目は派手な金髪の黒ギャルで、男女構わず誰とでもすぐに仲良くなってパーソナルスペースも広いまさに陽キャであります。
そういった外見や言動から、ノリは良いけれどちょっと軽そう、といった印象を抱くかもしれませんが、実際は実に根が真面目で純情で家庭的な女の子です。
- 成績は上位で試験勉強や宿題は計画的にこなす(眼鏡っ娘属性もありポイント高!)
- 家では小学生の弟二人の面倒を見て、母親の手伝いも積極的に行う
- 恋愛関連は奥手でちょっとエッチなことで照れてしまう
とまあ、第一印象から全く異なる実態を見せてくれます。
それだけではなく、周囲への気遣いも自然とできますし(映画館ではポニテをやめたり)、周りを見て人のことを考えながら動くことができる女の子です。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 2巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
明るくコミュニケーション能力が高くて頭が良くて家庭的で見た目ギャルだけど純情って、どこの完璧超人ですかと問いたくなりますね。
ギャップはもちろんですが、見た目通りに(?)人との距離も近く、ボディタッチが多かったりからかってきたりするのは素直に可愛いですし、男子なら好意を抱いてしまうのはごく普通のことでしょう。
4-2 好きを肯定:オタク趣味を否定せずに受け入れてくれる
伊地知自身は特に何かのオタクということではありませんし、キラモンのことも知りませんでした。
だけど伊地知は人(瀬尾)のオタク趣味を否定せず、きちんと受け止めてくれます。
瀬尾がつい、オタク特有の早口になって推しのことを話してしまった時も、笑ったり呆れたりすることなくきちんと聞いてくれます。
その後も、瀬尾と天音の布教活動もあってキラモンのことを少し知るようになりますが、伊地知の場合は本人がハマるのではなく、天音や瀬尾が本当に好きだからその楽しさを共有し、そして自分が知ることで天音と瀬尾が嬉しくなっているのが嬉しいのだと思います。
本来、自分がそれほど興味のないことを聞かされてもあまり楽しくなかったり、嬉しくなかったりします。
だけど伊地知は、「ちゃんと聞くよ」と言ってくれて、本当に聞いてくれて、そして聞いたことを覚えていてその後に返してくれます。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
オタクではない人が、無関心でなくきちんと受け止めて反応してくれることもまた、オタクにとってはとても嬉しい事です。
よく、自分の好きなことを人に薦めても、その場では頷いても実際に観たり、聴いたり、プレイしてくれたりする人ってあまりいないと思います。
でもそうじゃない。
ちゃんと後日にレスポンスをくれて、「自分が薦めたものを本当に観てくれたんだ!」と認識させてくれるのって物凄く嬉しい事です。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 1巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
それをごく自然とやってくれるのが伊地知琴子という女の子なのです。
4-3 意識的なアプローチ:瀬尾のことを意識して照れながらも攻めてくる
伊地知も天音と同様に恋愛はまだ興味がないというスタンスでしたが、瀬尾と仲良くなるにしたがって徐々にアプローチをかけていきます。
しかし、そのアプローチのかけ方は普段と異なってかなり奥ゆかしい感じです。
教室などで通常のコミュニケーションでは積極的に絡んでいきますが、いざ二人となると意識をして照れながらアプローチする姿が見ていてとても可愛いのです。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 2巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
そのアプローチも、天音と瀬尾が同じキラモンオタクで仲が良いので、どこかそれに対抗して自分も瀬尾と、みたいなところがあったり。
自分から攻めていったのに自分の方が照れてしまったり。
友人同士の付き合いでは強コミュ力キャラですが恋愛レベルは初心者なので、雰囲気に流されそうになっていざという時にヘタレてしまうことも。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 2巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
瀬尾も伊地知に対する好意を抱いていますが、それはあくまで人として、友人としてのことで、恋愛的な意味ではそこまで強い意識は持っていません(というより自己評価が低いので、自分が伊地知の恋愛対象にとか考えられない)
だからこそ、瀬尾の素直でストレートな言動に伊地知が動揺してしまったりします。
自分からアプローチをかけながら返り討ちにあい、そうした中で瀬尾の良さに気づきどんんどん惹かれていく伊地知の姿はいじらしくも可愛らしいと思います。
5、瀬尾卓也という男の魅力こそが、二人のヒロインと作品の魅力の根底にある
ここまで主に天音慶、伊地知琴子という二人のヒロインに焦点をあててきましたが、やっぱり大事なのは主人公・瀬尾卓也です。
メイン読者層である男性読者に好かれる、納得されるハーレム系ラブコメの主人公っていうのは、意外と難しいと思っています。
- 優柔不断キャラはありがちですが、それゆえに読者から完全に好かれるかというと微妙
- 格好良い強キャラ系であれば、逆にそれに反発を覚える人もいそう
- 一芸に秀でているタイプは、尖っているため受け入れられない人も出てきそう
いずれにしても、なんでこのヒロインはこの主人公のことを好きになるんだ?
そう思う人がそれなりに出てくると思います。
Aという子が主人公を好きになるのは分かるが、Bという子が主人公を好きになるとは思えない。
主人公にのことが「好き」ということに対する説得力が欠けるキャラがどうしても出てくる気がします。
しかし本作の主人公・瀬尾は異なります。
読み始めの頃こそ、よくあるオタクで優しいけれど気の弱い優柔不断系主人公かと思ってしまいがちですが、読み進めていくとそうではないことが分かってきます。
5-1 常に人に対して気遣いを忘れない
瀬尾は常に周囲の人に対して気遣いを心がけています。
例えば、
- 天音と伊地知が自宅に遊びに来た際、天音とキラモンの話で盛り上がりながらもちゃんと伊地知のことを気にかけて話しかける
- 二人で歩く際は道路側を選んで歩き、お店で離席する際はちゃんと椅子を持ち上げて動かす
- 文化祭で天音の妹分の紗優の相手をする際は、床に自分のジャージを敷いてその上に紗優を座らせて汚れないようにする
等々。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 4巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
そしてそういったことを、瀬尾自身は(おそらく)特に意識せずに行動しています。
分かるのは、とにかく瀬尾の育ちの良さ、瀬尾が持つ本質としての人の好さです。
これは瀬音と接する時間が長くなればなるほど気が付くはずで、だからこそ二人のヒロインも瀬尾の良さに少しずつ気が付いていったのだと思いますし、私達読者も同じ速度で瀬尾の良さを知っていくことになります。
5-2 相手で態度を変えない
目上の人への敬意を忘れない、天音や伊地知に対して照れが発生する、などは当然のこととして。
瀬尾は誰に対しても敬語で接し、その言動がぶれることはありません。
相手が年上、伊地知の兄だとしても臆することなく言うべきことは言うことができます。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 2巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
また逆に紗優や伊地知の弟二人(小学生)が相手だとしてもそれは同じことで、子供ではなく一人の人間として区別なく接します。
話すときはしゃがみ込んで必ず相手と目線をあわせ、話し方も天音や伊地知と話すときと変わりません。
会話の話題そのものは子供相手のものだとしても、扱いとしてはあくまで一人の人間です。
よく、子供相手だと子供用の話し方になる人がいます。
「よくできたね、偉いね~」、「すごいね~っ」
みたいに大仰に抑揚をつけて語尾を伸ばすようなもので、これを悪いというつもりはありませんが、どこか上から目線というか、あくまで大人が子供を見下ろしている感があることは否めません。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 4巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
子供は人生の経験は少ないですが、それ故に本能的な部分は大人よりも優れている、なんて言われていたりもします。
紗優や伊地知の弟達から信頼され親しまれて懐かれる瀬尾の姿は、実際の姉(的立場)である天音、伊地知の目から見たらとても信頼できるものだと思います。
5-3 「ありがとう」や「好き」という自分の気持ちを言葉にして相手に伝えることができる
瀬尾はオタクでぼっちだったこともあり、人と話したりコミュニケーションを取ったりすることは決して得意ではありません。
ですが、他の人よりも強く優れているのは、感謝の気持ちや嬉しいという気持ちなど、プラスのベクトルの思いをその場で相手に言語化して伝えることができる、ということです。
伝えられる相手からしてみれば、もしかしたら当然のことで意識もしていなかったことかもしれない、だからこそ言葉で伝えないと届かない。
当たり前のことですが、これが実際に出来る人は少ないと思います。
- ありがとう
- 好き
- 可愛い
瀬尾は自身が意識してのこともありますし、逆にほぼ無意識のこともありますが、ちゃんと口にして相手に伝えます。
だから天音や伊地知は瀬尾のことを「口説き魔」などと言いますが、それだけ胸の奥に届いているということでもあります。
「オタクに優しいギャルはいない!?」 3巻 のりしろちゃん、魚住さかな/コアコミックス より引用
くり返しにもなりますが、通して分かるのは瀬尾の育ちの良さであり、瀬尾卓也という人物の中にある芯とでも言うべきものの良さです。
そんな瀬尾だからこそ、天音と伊地知というWヒロインが二人とも瀬尾に惹かれるのが読んでいて納得できるし、また読者自身も瀬尾のことが好きになります。
だから読者は瀬尾に自分自身を重ねるのではなく、天音と伊地知の二人が瀬尾を幸せにしてくれますようにと願い、また瀬尾だからこそ天音と伊地知を幸せにできると思い、三人の仲の進展を見守りたいと思うのです。
6、まとめ
今回は『オタクに優しいギャルはいない!?』の魅力に関して、キャラクター(Wヒロイン+主人公)に注目してご紹介しました。
- ポンコツ可愛い天音が最高!
- 伊地知の純情真面目ギャルなのが最強!
- そんな二人に好意を抱かせる瀬尾ってやっぱり魅力的
そんなところが伝わればと思います。
個人的にはもう、天音も伊地知も選べませんよ・・・!
勿論、ご紹介した三人以外の脇を固めるキャラクター達も物語を構成するには欠かせず、そして誰もが皆とても良いキャラで良い人達ばかりなので、好きなキャラクターを探すのもお薦めです(個人的には伊地知と仲が良いまゆが色々と可愛いです)
なお、本作に関してはもう一つ別視点で魅力を紹介している記事がありますので、よろしければこちらもどうぞ!
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