こんにちは、派手に血飛沫の舞う作品ばかり記事にしているマンガタリライターの神門です。
ちなみに前回は以下の記事を執筆しています。
そんな私が今回記事にするのはやっぱり!?
血どころか五臓六腑の舞い散る作品、「無限の住人」です。
2017年に木村拓哉氏の主演により実写映画化されたことで「無限の住人」を知った方も多いかと思います。
映画化で初めて「無限の住人」という作品の名前を知った方には、
- 映画を観て原作に興味を持ったので、原作の内容か知りたい!
- 興味はあるけれど観るまでには至らず、まずは原作が面白いかどうか知りたい!
- ただ斬り合いするだけなの? 他にどういう魅力があるのかを知りたい!
という方も多いのではないかと思います。
また、映画化で興味を持った方だけでなく、存在は知っていて興味はあったけれど読んだことはなかったという方もいるかと思いますので、そんな方たちのために「無限の住人」の、
- 基本情報
- あらすじ
- おさえておくべき3つのポイント
- 4人の主要登場人物
- 「無限の住人」を読む上で注目すべき4つの魅力
を、大紹介します!
なお、斬り合いが主の漫画ですので作中では結構エグイ描写もありますので手に取る際は少々ご注意ください(記事内の画像は、これでも控えめにしています(汗))
とはいえ、その手の描写も魅力の一つであり、オススメ作品であることに変わりはありません!
目次
1、『無限の住人』ってどんな漫画? 基本情報を紹介
著者 | 沙村広明 |
出版社 | 講談社 |
掲載雑誌 | 月刊アフタヌーン |
掲載期間 | 1993年 – 2013年 |
単行本巻数 | 全30巻 |
ジャンル | ネオ時代劇 |
「無限の住人」は沙村広明氏により月刊アフタヌーンに20年近くに渡って連載されていた「ネオ時代劇」です。
なぜ「時代劇」ではなく「ネオ時代劇」と評されているかというと、
- 主人公は不老不死
- 金髪ミニスカ、グラサン、ハリネズミヘアーなどなどパンクな外見のやつらばかり
- 剣士なのに普通の剣で戦うやつが殆どいないほど、多種多様な武器での戦闘
と、登場人物設定、戦い方、描写などが既存の時代劇から明らかに一線を画していたからです。
そんな「無限の住人」は、
- 1997年に第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞
- 2008年にテレビアニメ化
- 2016年に舞台化
- 2017年に木村拓哉主演で実写映画化
漫画から始まり、アニメ、舞台、映画と、連載が終わって尚、幅広く展開されている作品なのです。
2、『無限の住人』のあらすじ
両親を殺された少女・浅野凛が、復讐を果たすために用心棒の万次を雇って旅をする物語です。
凛と万次
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
……いや、本当に簡単に紹介するとこの一文なんです!
といっても、さすがに簡単すぎるので、もう少し詳細に紹介します。
浅野凛は14歳の誕生日に、『逸刀流(いっとうりゅう)』の統主・天津影久とその流派の剣士達によって無天一流の師範をしていた父親を目の前で惨殺され、母親もまた凌辱された挙句に殺されてしまいます。
こんな誕生日は嫌だ! 目の前で父親の体が裂かれるのを目の当たりにすること。
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
両親を殺された凛は、不老不死の体で「百人斬り」の異名を持つ万次を用心棒に雇い、復讐の旅に出ます。
いっぽう天津は幕府お抱えの剣術指南役となることで『逸刀流』の思想で染める野望を抱きます。
しかし、反幕府的因子を抹殺する組織である『無骸流(むがいりゅう)』によって逸刀流狩りを受け、『逸刀流』は壊滅状態となります。
残った逸刀流幹部を前に話す天津
「無限の住人」 13巻 沙村広明/講談社より 引用
裏切った幕府に対し喧嘩を売って逃げる『逸刀流』、天津を追う万次と凛、そして『逸刀流』を狙う幕府の刺客は常陸・那珂湊に集結し最終決戦を迎えます。
役者が集合。最終決戦の幕があがる。
「無限の住人」 28巻 沙村広明/講談社より 引用
『逸刀流』と幕府の戦いの行く末は? 凛の復讐は達成されるのか?
凛の物語で始まりましたが、実は天津の物語でもあった「無限の住人」という作品の結末。
それは是非、作品を読んで確かめて下さい!
なお、『無限の住人』はマンガBANGで一部無料立ち読みができたりもしますので、よろしければどうぞ。
3、『無限の住人』を読むうえでおさえておくべき3つのポイント!
ざっくりとしたあらすじに加え、無限の住人を読むうえでおさえておきたいポイントを3つに絞って紹介します。
3-1 『不老不死』:主人公・万次はなぜ不老不死? その体の仕組み
宿主の傷を瞬時に修復する「血仙蟲(けっせんちゅう)」という蟲を体に埋め込まれることで不老不死となります。
万次は八尾比丘尼と名乗る老婆にこの「血仙蟲」を体に移植されたことで不老不死となりました。
体を切断されても傷口を合わせることで「くっついて」元に戻ります。
傷口をあわせれば「他人の」体でもくっつきます。なので、右腕に左腕をくっつけることもできるのです!
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
但し、不老不死となったとはいえ痛みまでなくなるわけではないので、傷を負えば文字通り「死ぬほどの痛み」を味わうことになります。
心臓ほど脳天は痛くないそうです。皆さんも、いざというときは心臓より脳天を差し出しましょう
「無限の住人」 7巻 沙村広明/講談社より 引用
3-2 『逸刀流(いっとうりゅう)』:太平の世に武の隆盛と剣の再生を掲げ、暴れる者達
太平の世のお座敷剣法を憂い、「勝つことこそ剣の道」を口上とし、特定の流儀や流派を持たず、一対一で戦うのであればどんな武器・剣技を用いることも許した剣客集団です。
過激な思想を示す『逸刀流』
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
かつて影久の祖父・三郎は、師を守る為に無天一流の掟を破って二刀、そして南蛮の刀を使用したことで一門を破門されます。
「師を守ったのに、剣力はあるのになぜ」と恨んだ三郎は、自分たちの剣力を世に知らしめるため『逸刀流』を立ち上げます。
二代目統主となった天津影久は、祖父の意志を引き継ぎ、あらゆる流派の垣根を取り除くことを目指し、手始めに祖父を破門した無天一流門下を皆殺しにして凛の両親を惨殺したのです。
凛に自らの考えを利かせる天津
「無限の住人」 3巻 沙村広明/講談社より 引用
3-3 『無骸流(むがいりゅう)』:反幕府組織である『逸刀流』を撲滅するために作られた暗殺戦闘集団
『逸刀流』を抹殺するために作られた組織です。
その実態は、幕府の新番頭である吐鉤群(はばき かぎむら)が死罪人達を集めたゴロツキ集団です。
多くの流派を傘下におさめて増大する『逸刀流』の行為を幕府に逆らうものと考え、作り出しました。
『逸刀流』の剣士一人を殺すと一両二分で、五十両を上納することで無罪放免される代わりに逸刀流狩りをやらされています。
『無骸流』の逸刀流狩り、および幕府の策略により『逸刀流』は窮地に陥ることになります。
バックに幕府がついている『無骸流』
「無限の住人」 6巻 沙村広明/講談社より 引用
「無限の住人」という作品を彩っているのは以下の2点です。
- 戦闘
- 物語
戦闘において、主人公である万次と凛は「不老不死」であることを最大限に活かして戦闘相手と渡り合います。
また物語は、途中から『逸刀流』を中心とした物語に変化します。
復讐のため『逸刀流』を追いかける万次と凛、幕府の命で『逸刀流』を追う『無骸流』。
『逸刀流』が何を目指したのか、なぜ『逸刀流』を追い、そして『逸刀流』は追われるのか。それこそが物語全体の「肝」なのです。
そして物語の最後は、万次が「不老不死」だからこその結びを迎えます。
「無限の住人」を読む際は、ぜひ、説明した3つのポイントを頭に入れてお読みください!
4、正義や悪ではない。復讐、理想、思いのため、不器用でも自らの手を汚して生を駆け抜ける、四人の主要登場人物を紹介
「無限の住人」には非常に沢山の人物が登場しますが、ここでは物語の中心にいる四人を紹介します。
4-1 凛の用心棒、不老不死の体を持つ「百人斬り」・万次(まんじ)
本作の主人公です。凛に用心棒として雇われた隻眼の剣士です。
元は旗本の腰物同心でしたがお尋ね者となり、追手を百人斬ったことから「百人斬り」の異名をとるようになります。
宿主が傷を負った際に現れて即座に患部の再生を行う「血仙蟲」を身体に移植され、不老不死の肉体を持つようになりました。
額を撃ち抜かれても大丈夫!
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
凛に、自分のせいで死なせてしまった妹の面影を重ね、用心棒として『逸刀流』との戦いに身を投じるようになります。
戦いの特徴は、不死の体を活かした、まさに「肉を切らせて骨を切る」ですが、肉どころか手足、脳味噌、心臓を切らせて戦います。
また、着物の中に多数の武器を隠し持ち、戦った相手の武器を気に入ると自分のものにし、また自分の懐にしまいます。
どうやってこれだけ着物の中に? 体に刺さらないのか不思議!
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
4-2 逸刀流に殺された両親の復讐を誓う「必殺技叫びヒロイン」・浅野凛(あさの りん)
本作のヒロイン。
目の前で両親を『逸刀流』に惨殺されたことにより、万次を用心棒として復讐の旅に出ます。
よく言えば行動力がある、悪く言えば無鉄砲で、よく泣き、よく食べる感情豊かな16歳の少女ですが、両親を殺した『逸刀流』に対する執念は本物です。
必殺技は、「殺陣黄金蟲」(作中、必殺技を叫ぶのは凛とあと一人だけです)
両親を殺された後、必殺技とその名前を一生懸命に考えていたと思うと可愛いです
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
作中ではギャグ要員でもあり、
特に食べることに関しては何度もネタにされ、悩まされています。
凄い腹の虫です
「無限の住人」 3巻 沙村広明/講談社より 引用
4-3 重量級の戦斧を武器とし、逸刀流の理想を実現すべく突き進む若き統主・天津影久(あのつ かげひさ)
『逸刀流』を率いる若き統主であり、天才的な剣の腕を持ちます。
太平の世のお座敷剣法ではなく、「勝たねば死ぬ」という考えを持ち、剣の再生を掲げて『逸刀流』の力を世に知らしめようとします。
見た目はツリ目の優男ですが、見た目にそぐわない重量級の戦斧を用いて戦います。
統主が斧を使う時点で、『逸刀流』が普通の流派ではないことがわかります。
「無限の住人」 11巻 沙村広明/講談社より 引用
4-4 三節槍と足技で戦闘相手を圧倒する最強剣士・乙橘槇絵(おとのたちばな まきえ)
天津影久が「揺籃の師」(まったくの素人の状態のときから教えてくれた先生、という意味)と仰ぐほどの剣力の持ち主です。
『逸刀流』に属し、作品内でも最強の剣士であり、はとこにあたる天津が剣士としても女としても焦がれるほど影響を与える女性です。
武器は長い三節槍
「無限の住人」 2巻 沙村広明/講談社より 引用
最強の剣力を誇る槇絵ですが、幼少時に兄を剣術で破り自害に追い込んだことから、人を斬ることを恐れています。
一時は遊女となっていましたが、天津に見受けされ、天津のために再び戦うようになります。
三節槍と驚異的な身体能力で相手を圧倒します。
槍だけでなく脅威の足技が炸裂する
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
5、『無限の住人』のココが見どころ!4つの魅力を全力で紹介!
それでは無限の住人の魅力を4点、力いっぱい紹介していきます。
5-1 漫画の魅力は絵の魅力!表現、流れ、女性、美しい絵に吸い寄せられる!
無限の住人の一番の魅力は、作者・沙村広明氏により描かれる「絵」そのものであり、画力の高さです。
単に絵が上手い、画力が高いというだけではありません。
魅せる絵、読む人を惹きつけずにはいられない、「高い画力」と「センス」の組み合わさった絵です。
現代漫画家においては唯一にして随一の絵を描く力を持っていると思います。
特筆すべきは、しばしば用いられる鉛筆画による表現の深さです。
とにかく見ていただきたい
艶浪「無限の住人」画集 沙村広明/講談社より 引用
漫画は白黒で構成されています。
白と黒の中で様々な色や模様を表現するためスクリーントーンが使われています。
しかし、鉛筆画によることで、スクリーントーンでは表現できない繊細な濃淡を表現しているのです。
また画力の高さ、表現力の高さにより、無限の住人は画集も出版しています。
単行本に収録されている画が殆どですが、大きな紙面で一冊にまとめられているので非情に見ごたえがあります。
カラーも収録されていますが、やはり白黒こそ!
艶浪「無限の住人」画集 沙村広明/講談社より 引用
絵だけで読みたくなる漫画です!
次に登場人物がどのような姿を見せるのか、どんな戦いが描かれるのかを期待し、実際に読んでみて期待を上回る描写に歓喜するのです。
戦闘では流れるような表現が美しいです。
この流れ!同時に女性の体のしなやかさも出ています
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
戦闘だけではありません。扉絵では作中では見られないような表情や姿も見られ、別の魅力があります。
扉絵を見るのがこんなに楽しみな作品は他にありません!
「無限の住人」 17巻 沙村広明/講談社より 引用
艶浪「無限の住人」画集 沙村広明/講談社より 引用
5-2 異形の剣士達が異質な武器で殺し合う、既成の時代劇では見ることのない様々な戦いに痺れる!
既存の時代劇ではありえない、異形の剣士達が異質な武器で迫力ある戦闘を繰り広げます。
ハリネズミヘアーvsグラサン坊主、こんなパンクなやつらばかり。手にしている武器も明らかに刀でない!
「無限の住人」 14巻 沙村広明/講談社より 引用
「無限の住人」は剣士達の戦いが主です。命を賭けた迫力のある戦いが繰り広げられ、しかも高い画力で描かれるのですから目を離せません。
そんな剣士達はどいつもこいつも、見た目も性格もクセが強いやつばかりです。
そして見た目が個性的なら武器も個性的です。
異形な剣士が、普通の日本刀ではない異様な武器を手に持ち、殺し合います。
どれだけ異形で異質かは、見てもらえば分かります。
もう、普通の剣士は皆無といっても過言ではありません!
◆異形代表、その1
初っ端からこんな奴が出てきてインパクト強すぎます。
女性賛美が行き過ぎ、自分の妻と凛の母親の生首の剥製を両肩にセッティングしてしまいました!
変態ハゲ入道・黒井鯖人(くろい さばと)
「無限の住人」 1巻 沙村広明/講談社より 引用
◆異形代表、その2
もはや「どこの部族のお方?」という感じです。
攻撃も、謎の笛を吹いて相手の脳にダメージを与えたりとぶっ飛んでいます。
怖畔(おずはん)さん
「無限の住人」 18巻 沙村広明/講談社より 引用
金髪ミニスカニーハイソックスの姉御もいます!
色々と気になります!
百琳(ひゃくりん)姉さん
「無限の住人」 26巻 沙村広明/講談社より 引用
◆異質な武器の戦い、その1
三節槍 vs ヌンチャク
カンフー漫画ではない
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
◆異質な武器の戦い、その2
銃 vs 投げ鍼
剣士っていうか、ガンマンですよ!? 相手は鍼治療用の鍼!
「無限の住人」 26巻 沙村広明/講談社より 引用
こんな、ファンキーでパンクな剣士達が次々と出てきては、単純な剣vs剣では到底見ることの出来ない戦いを繰り広げてくれます。
様々な戦いは異種格闘技戦を想像させ、どのような戦術を立てるのか、どんな力を見せてくれるのかが楽しみで仕方なくなります!
まさに、「ネオ時代劇」と言うにふさわしいのです。
5-3 ドS、スプラッタ、エロティック!特異な描写に目が離せない!
作品の中、各所で目をひかれるのが、サディスティック・スプラッタ・エロティックというような特異な描写です。
光るというか、むしろ滲み出ています。
◆ドS
サディスティックな描写が光ります!
そんなことを嬉々として言われても困るかもしれませんが、画力の高さと組み合わさることで本当に酷い! 痛そう! やめてくれ! と言いたくなります。
拷問シーン! 容赦なし
「無限の住人」 10巻 沙村広明/講談社より 引用
なんでそれが魅力か?
いや、そういうのって言葉で説明するものではなく、感じるものです!
強いていうなら、容赦ないからこそ登場人物達の本気を感じ取れ、残酷なのに見入ってしまうのです。
あと、残酷な拷問を受け、悲痛な様を見せる女性の姿に、えもいわれぬ退廃的な色気を感じます。
そう、通常の描写では得られない色香です。
どこか変態的ですが、事実です。
ヒロインだからって特別扱いなし。でも、なんか色っぽさが・・・・
「無限の住人」 18巻 沙村広明/講談社より 引用
またサディスティックといえば、最強のゲス野郎、尸良(しら)がいます。
ノコギリ刃で女性の乳房を斬り落とそうとする!
「無限の住人」 6巻 沙村広明/講談社より 引用
尸良はもう、頭のネジが外れているとしか思えない性癖の持ち主ですが、突き抜けているからこそ逆に爽快に思えます。
このゲスさは是非、実際に見ていただきたい!
「無限の住人」 25巻 沙村広明/講談社より 引用
次に出てくるときはどんなイカれた形で万次達を苦しめるのか、作者は絶対、楽しんで描いていると思います!
◆スプラッタ
戦いですから人が沢山死ぬのは当然ですが、戦い以外も含めてその殺し方はスプラッタです。
血が大量に噴出し、体が切断され、五臓六腑が飛び散るようなことが当たり前のように描かれます。
万次さんが切断されるのは、もはやお約束かもしれません
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
普通の時代劇で、ここまで首が吹っ飛ぶ作品はないでしょう。もう、スパン、スパンと軽快に首から顔から切断されます。
本来はエグイはずなのに、テンポよく斬られていくからグロさよりもむしろ笑いに見えてくるようです。
ギャグシーンにさえ見えてくる。無念そうな表情がまた助長します
「無限の住人」 27巻 沙村広明/講談社より 引用
そのうち、次はどこをどんなふうに切断されるのだろう? そんな風に楽しみに待つ自分に気付くかもしれません!
◆エロティック
画力の高さを語りましたが、特にしなやかな女性の手足や美しい体のラインが素晴らしいです。
女性キャラは決して多くはありませんが、女性キャラが時に見せる肌にドキリとさせられます。
特に、背中側からわき腹とか見える角度が良いと思います。
百琳が見せてくれる横乳とか、槇絵の見せる太ももとか、凛や瞳阿が見せてくれる未成熟ながら大人になりかけている柔肌とか、残酷な戦いの中で光ります。
なんというか、カラダのラインがたまらんです。
「無限の住人」 9巻 沙村広明/講談社より 引用
なんというか、背中とかワキのラインがたまらないですよ。
「無限の住人」 16巻 沙村広明/講談社より 引用
槇絵といえば脚! 戦闘シーンなのに、このアングル、ラインが(以下略)
「無限の住人」 29巻 沙村広明/講談社より 引用
女体に関しても、完全に作者のフェチが入っていると感じますし、読みながらそれを感じ取るのがまた楽しいです。
5-4 時に挟まれるギャグや会話が、殺伐とした殺し合いの中で和みをくれる
作品で描かれるのは殺伐とした殺し合いだけではありません。
登場人物の会話、やり取りの中で挟まれるギャグ(?)が、血飛沫舞う殺し合いの中で一服の清涼剤となってくれます。
飛び蹴りでカツラもずれてます
「無限の住人」 17巻 沙村広明/講談社より 引用
画力の高さゆえに絵ばかりに目が向かいがちですが、沙村氏の描く漫画の魅力の一つは会話や、コマ内のちょっとした表情や表現や呟きなどのセンスです。
そういうちょっとしたことが登場人物に人間臭さを与え、個性を付け加えてくれています。
特にヒロインである凛の魅力は、そういうちょっとした表現や会話の積み重ねによっても形成されています!
万次より餅を優先する凛。この辺から凛の食べ物に関する執着が
「無限の住人」 2巻 沙村広明/講談社より 引用
6、まとめ
ということで今回は「無限の住人」の、
- 基本情報
- あらすじ
- おさえておくべきポイント
- 4人の主要登場人物
- 「無限の住人」を読む上で注目すべき4つの魅力
を紹介しました。
本作はネオ時代劇というジャンルを確立し、既存の時代劇に風穴をあけた漫画です。
時代劇らしからぬ剣士達、異質な武器での激しいバトル。
何より美しい絵で描かれたこの物語、是非とも手に取って読んでみてください!
マンガタリライター 神門
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