みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『のあ先輩はともだち。』
です。
メインとなるのは二人。
仕事も人付き合いも「ほどほど」を身上としている大塚理人(23)。
一方、恋に仕事に全力過ぎる“限界バリキャリ”の早乙女望愛(27)。
二人はゲーム会社の同僚であるも、その生き方があまりに違うのでそれまで接点はそれほどありませんでした。
しかしある日、理人は珍しく遅くまで残業をしていました(新しいゲームを買うため残業代が欲しかった)
気が付けばいつの間にか周囲に他の社員の姿は殆ど見当たらず、残っているのは望愛だけ。
帰る前に、望愛に一言あいさつをしようと近づくと、デスクで泣きながら酒を飲んでいる望愛の姿が。
今までのデキる女のイメージが消えることで望愛は死のうなどと言い出しますが、理人は望愛をなんとか抑えて話を聞くことに。
「のあ先輩はともだち。」 1巻 あきやまえんま/集英社 より引用
そこで聞かされる、望愛の赤裸々な実態。
てっきりドン引きされるかと思っていた望愛ですが、理人は逆に色々と全力になれる望愛が凄いと伝えます。
元気づけられた望愛は、どうせ自分の姿を知られたならと、理人に友達になろうと提案します。
あまり人付き合いを好まない理人ですが、望愛からの要望を受けて友達になることを了承します。
そうして始まった理人と望愛、会社の後輩と先輩の関係性を描いた作品です。
普通に考えるとラブコメになりそうな展開。
しかし、理人がとにかく冷めているというか、彼女を作るということすら別にいいやというスタンスなので。
望愛がべたべたとスキンシップをとってきても、「望愛せんぱいはこういう人だよな」と、恋愛脳になりません。
まあ、さすがにちょっと驚いたりはしますけれど。
一方で望愛はかなり極端というか。
人との距離感がうまくとれない人なんですね。
会社でデキるキャラを演じている時はあくまでそういうキャラってだけ。
実際に素を出して友人として付き合い始めると、しつこかったりべたべたしてきたり、相手のことも構わずに距離を詰めていく。
それは子供の頃から同じで、子供の頃もそれで友達から嫌われていき、大人になった今となっては友人が一人もいないという状況なのです。
「のあ先輩はともだち。」 1巻 あきやまえんま/集英社 より引用
だから理人が友達になって、しかも趣味とかが結構あったりもして、余計に嬉しくて距離を一気に詰めようとします。
理人はそんな望愛に対しても冷静に突っこみ、平温で対応します。
構ってくれるわけではないけれど、キモイと言って遠ざけたり嫌がったりはしない。
そういう風にフラットに対応してくれることが、望愛にとっては逆に気持ちが良いのかもしれません。
これ、普通の男子だったら、自分に気があるのかなとか、距離が近すぎてドキドキして性欲の方に走っちゃったりしますよ。
だけど、理人ならそれがない。
だからこそ安心して甘えたり、我がまま言ったり、素の姿を見せたりできるのでしょう。
まあ正直、彼女として付き合い始めたらかなり面倒くさい相手であることは間違いないと思います。
これまで交際してきた相手からことごとく振られてきたのも分かるというものです(笑)
ある意味で、これ以上ないぴったりの相性を持つ二人だと思います。
「ほどほど」を身上としている理人には、望愛くらいにぐいぐいべたべたきてお喋りな方があっていて。
望愛に関しては前述のとおり、引かずにフラットに受け止めてくれる理人があっていて。
でも、お互いに友達として付き合っているから上手くいっている、というのもありますけどね。
望愛が仕事はできるけれど、それ以外では結構なポンコツなので、そこを許容できるかどうかですが。
理人は、仕事以外では望愛のことを年下としてみているので、その辺も大丈夫そうですね(笑)
「のあ先輩はともだち。」 1巻 あきやまえんま/集英社 より引用
この先、果たしてラブな展開は待っているのか、あくまで友達関係でいくのか?
まあ、ラブな関係に進んだらまた違う漫画になっていきそうなのですが、今の関係のままというのもマンネリ感につながりますしね。
その辺のバランスをどうとるかも注目しつつみていきたいです。
本作は、↓ ヤンジャンのアプリで読むことが可能です!
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