こんにちは!マンガタリライターusuraiです。
『恋と嘘』の仁坂の切ない表情を見るだけで、条件反射のように涙腺がゆるむ体の持ち主です。
皆さんにも仁坂を見るだけで涙が出る体になってもらいたい!仁坂についてもっともっと理解を深めてほしい!
ということで、まず「仁坂」という人物について、触れずに語ることは絶対にできない3つのポイントがこちら。
- 仁坂がネジにキスした理由
- ネジに秘密を告白してしまった訳
- ネジと仁坂のこれからの関係
この3つのポイントから、仁坂について考えていきたいと思います。
仁坂は特にネジに対して、自分の気持ちを素直に表現することがありません。
気持ちを抑えがちの仁坂が「ネジにキス」をし、「ネジに告白」をしたのは、かなり大きな出来事でした。
そこでこの記事では仁坂の辛い気持ちを理解するために、「キス」と「告白」に絡んだ出来事から以下の3つの観点で徹底考察!
- 仁坂はどうしてネジにキスをしたのか?
- なぜネジへ秘密を告白してしまったのか?
- ネジと仁坂のこれからの関係はどうなっていくのか?
具体的にネジとのやりとりから仁坂の気持ちがどう変化していったのかを追っていきます。
それでは、仁坂がどんな気持ちだったのか、一緒に心の中を覗いてみましょう!
目次
1、仁坂悠介の基本情報
生年月日 | 1999年12月22日 |
---|---|
血液型 | A型 |
好きなもの | イチゴ |
苦手なもの | 料理・虫 |
根島由佳吏(ネジ)の中学時代の塾からの親友。
性格はクールで整った顔立ちをしており、成績も優秀です。もちろん女子からもかなりモテる様子!
ですが、現在は誰とも付き合っていません。ただし、中学時代に彼女はいたようです。
クラスでも一目置かれる存在ですが、なぜか地味なメンツであるネジとその周辺の友人たちとつるんでいます。
その他のクラスメイトには少し壁を作っており、近寄りがたいと思われているところも。
2、仁坂がキスした理由は?ネジへの気持ちの変化を5段階で解説
仁坂はネジに恋心を抱いていました。ですが、政府通知のあるこの世界で、恋愛は禁止されているようなもの。
まして相手が同性となれば、思いが叶うことは絶望的です……。
そのため、仁坂は自分の気持ちをネジに打ち明ける気はなく、友人としてそばにいることを望んでいるように見えました。
ところがある日、仁坂は衝動的に寝ているネジにキスをしてしまいます!
友人でいようとしたはずの仁坂が、どうしてネジにキスをしてしまったのか?そしてキスをした後、仁坂の気持ちはどう変化していったのか?
仁坂の気持ちを5段階にわけて解説していきます!
2-1 【仁坂登場】気持ちを打ち明ける気はなく、ネジの政府通知を受け入れる
仁坂はネジの政府通知に否定的ではありません。
なぜなら、「政府通知で結婚すれば幸せが約束されるこの世界」で、ネジの政府通知に反対する理由はないからです。
仁坂自身の気持ちをネジに打ち明けられなくても、ネジが幸せであればそれでいいと思っていたのではないでしょうか。
それがわかるのが、まずネジが政府通知の相手(莉々奈)との面会をバックレようとしたシーン。
政府通知をないがしろにしようとしたネジに、クラス中がザワつきます。
「恋と嘘」 1巻 ムサオ/DeNAより 引用
普通に登校してきたネジ!?その姿を見た仁坂含むクラスメイトは「何やってんだコイツ」と言わんばかりのドン引きです。
「政府通知を放棄する=あり得ない」という認識が一般的であり、仁坂もそうであることがうかがえます。
さらに後日、ネジが莉々奈に呼び出されて莉々奈の学校に向かうことになったシーン。
楽しそうに笑う仁坂。ネジが待ち合わせ場所に向かうことは気にしていない様子。
「恋と嘘」 1巻 ムサオ/DeNAより 引用
少し不安そうにしているネジに、ネジとの出会いのエピソードを思い出しつつ、「お前なら大丈夫だ」と笑いながら送り出します。
つまり、
- 政府通知相手との面会に行くべきだと思っている
- 莉々奈との待ち合わせ場所に向かうのが不安そうなネジを笑って励ます
というように、仁坂がネジの政府通知に否定的ではないことがわかります。
2-2 【仁坂が眠るネジにキス】ネジと高崎のキスであふれる気持ち
ネジを友人として見守っていたはずの仁坂でした。
ところが、ネジと高崎とのキスを目撃したことで、仁坂の気持ちは一変!ネジへの気持ちが抑えられなくなってしまったのです。
まるで時が止まったかのようなシーン。仁坂の受けたショックがうかがえます。
「恋と嘘」 1巻 ムサオ/DeNAより 引用
どうして仁坂は気持ちを抑えきれなくなったのか?
ここでいったん、仁坂は高崎のことをどう思っているか?に注目します。
普段の高崎からは想像できないほどトゲトゲしく、二人の間には火花が散ってそうな雰囲気。
「恋と嘘」 1巻 ムサオ/DeNAより 引用
仁坂は高崎とにらみ合う場面がよく見られ、お互いにわざと挑発的な態度をとっています。
それは、仁坂と高崎はお互いに「ネジが好きだ」ということを認識しており、けん制しあっているからです。
つまり仁坂にとって高崎は、「ネジのことが好き」「どちらもネジと結ばれることはない」という2つの点で同じ立場の人間でした。
なのに、高崎はネジとキスをしていました。キスを目撃した仁坂の中には、
- 高崎は政府通知の相手じゃないだろ?
- 政府通知で確定して得られるネジの幸せの邪魔をするのか?
- 自分は我慢しているのに、ずるい。
など、様々な感情が渦巻いたはずです。
高崎とのキスを目撃した日の放課後、委員会に向かおうとする仁坂でしたが、ネジに「話があるから教室で待ってる」と言われます。
仁坂も高崎とのキスのことについて確認したかったので、約束を交わし委員会へ向かいます。
用事を終え教室に向かうと、そこで待っていたのは眠っているネジでした。
ネジの無防備な姿を見て、そして高崎とのキスを思い出して、気持ちが抑えきれなくなった仁坂。
眠っているネジにそっとキスをしてしまいます。
切ない表情の仁坂。罪悪感のようなものも感じられます。
「恋と嘘」 1巻 ムサオ/DeNAより 引用
つまり、仁坂がネジに衝動的にキスをしてしまった理由は、
- 高崎への嫉妬
- 無防備なネジの姿に心の歯止めがきかなくなった
だと考えられます。
2-3 【仁坂の恋心がネジにバレた?】ネジに拒絶されないことに困惑しつつ安堵する
ネジに恋心がバレたと思った仁坂ですが、ネジの予想外の反応に困惑の表情を浮かべます。
しかし以降のネジとのやりとりで、今まで見せなかった嬉しそうな柔らかい表情を浮かべることが多くなります。
一体どんな感情の変化があったのか?細かく解説します!
予想外のネジの言葉に、どうしていいかわからない仁坂。
「恋と嘘」 3巻 ムサオ/DeNAより 引用
「ネジにキスをしたこと」=「ネジを好きなこと」がバレたと思った仁坂は、ネジに謝罪をします。
相手が同性の恋愛のため、拒絶されても仕方がないと仁坂は思っていたはずです。
しかしネジは「そういう気持ちは自分じゃどうしようもないから」と、仁坂に共感を示しました。
ネジの真意がわからない仁坂は、「否定されなくて嬉しい」というよりは「どういうつもりなんだ?」と困惑してしまいました。
そして後日、クラスの文化祭の出し物で「ロミオとジュリエット」のジュリエット役に選ばれた仁坂。ところが、「人に興味を持たれたくない」という理由で役を降りようとします。
役を降りないよう説得するネジに対して、仁坂はロミジュリのことを「お互いの立場とか周囲の意見とか考えずに、勝手に好きになって勝手に死んだだけの古典」とまで言いました。
ところが仁坂の話を聞いたネジは、「ロミオとジュリエット」に自分たちの姿を重ね合わせます。
叶わぬ恋を肯定するネジの言葉に、仁坂は救われます。
「恋と嘘」 4巻 ムサオ/DeNAより 引用
このネジのセリフを聞いた仁坂は「ネジのことを想っていていいんだ」と自分を認められた気がしました。
もちろん、ネジが仁坂と同じ気持ちなわけではありません。だとしても、自分の気持ちを知っていてくれていて、その気持ちを大事にしてくれている。
それだけで仁坂は心の底から嬉しかったのです。
ネジの気持ちがわかった仁坂は、これ以降、困惑の表情を浮かべることはなく笑みを浮かべることが多くなります。
満面の笑みではありませんが、そっと幸せをかみしめるような見ているこちらも「よかったね」と嬉しくなるような表情です。
というように文化祭前後で仁坂の感情は、
- ネジに拒絶されると思っていたのにされなくて困惑する
- ネジに受け入れられて柔らかい表情を見せるようになる
と変化していきました。
……ところが、この時のネジは仁坂の想いを受け入れたわけではなく、大きな勘違いをしていました。
整理すると、
仁坂の好きな相手 | 仁坂が謝った理由 | |
---|---|---|
ネジの勘違い | 高崎 | ネジと同じ相手を好きになったから |
仁坂の想い | ネジ | ネジにキスをしたから |
というわけです。つまり、お互いに思い違いをしていたのです。
この思い違いが、仁坂の感情・これからの行動を大きくゆさぶっていくことになります。
2-4 【勘違いに気付く仁坂】ネジに望まれている関係を改めて思い知る
ネジに自分の気持ちを伝えられたと思っていた仁坂でしたが、ネジの家で開かれた勉強会で勘違いしていたことに気付きます。
高崎を好きだと勘違いされ、全力で否定します。
「恋と嘘」 5巻 ムサオ/DeNAより 引用
ネジはずっと「仁坂は高崎が好き」だと勘違いしていました。しかし高崎は仁坂にとってはライバルのようなものです。
よりによって高崎を好きだと勘違いされ、仁坂は思わず今まで見たことないような表情を浮かべてしまいます(笑)。
しかし、仁坂と高崎は完全に仲が悪いわけでもありません。
同じ人が好き、つまりネジの魅力を二人ともわかっている点において、わかりあえる部分もあるのでしょう。
ネジについて談笑する場面も、作中で時折見られます。だからこそ、ネジは仁坂と高崎の関係を勘違いしたわけですが……。
嬉しいけれど、苦しい言葉。
「恋と嘘」 5巻 ムサオ/DeNAより 引用
勉強会で談笑する2人の姿を改めて見せられたネジは、「仁坂が高崎を好きではない」ことを念を押して確認します。
そして、仁坂とずっと友達でいたいことを告げます。
ネジのセリフ・表情から、ネジが仁坂をどれだけ「友達として」大事に思っているかがわかります。
大事に思ってくれていること自体は、仁坂にとっても嬉しいことでした。
ところが、ネジが知っていてくれていると思った自分の気持ちは、結局勘違いだったことがわかりました。
あらためて、仁坂は「自分はネジの友達でしかいられない」ことを知り、ネジにそう望まれていることを思い知らされるのです。
2-5 【仁坂とネジの決別】16歳の誕生日、仁坂は気持ちの限界を迎える
仁坂はネジに自分の気持ちが知られていないことに気付いた後、そのまま友人関係を続けています。
ところが16歳の誕生日、ネジと距離を置く決意をします。
仁坂に決意をさせたシーンがこちら。
ネジの購入した2つのクリスマスプレゼントに気付いてしまいます。
「恋と嘘」 7巻 ムサオ/DeNAより 引用
「政府通知の相手にクリスマスプレゼントを買えば?」と仁坂自身が勧めたことから、1つは莉々奈のものであることがわかります。
ところがネジが手に提げているのは2つのプレゼント。それを見た瞬間、仁坂は「もう1つは高崎へのプレゼントか」と悟ります。
仁坂はそれまでのネジとのやりとりから、ネジが高崎と莉々奈の間でゆれ動き悩んでいたことを知っていました。
そしてネジの持つ2つのプレゼントを見た仁坂は、「自分は3つ目になれない」「ネジが悩む対象になることもできない」という事実を突きつけられます。
あくまで友人でしかいられない自分の立場に耐えられなくなった仁坂は、ネジと距離を置くことを決意するのでした。
3、ついにネジへ秘密を打ち明ける!告白してしまった3つの理由
ついに想いを打ち明けます
「恋と嘘」 8巻 ムサオ/DeNAより 引用
ネジに問い詰められた仁坂は、ついに自分の気持ちを告白します。
ずっと隠してきたはずの想いを、どうして告白してしまったのか?
3つの理由を解説します!
3-1 友達じゃ見られない姿が見たくて寝てるネジにキスをしたから
「キスをする」という行為は、普通は友達同士ではしません。仁坂にとっても同様です。
キスをするネジの姿を見るのは、友達でいる限り絶対に無理でした。
その姿が見たくて眠っているネジにキスをした後も、仁坂はしばらく友人関係を続けていました。
しかしキスをした時点で、たとえネジにバレていなくても、もう友達でいることはできなかったのでしょう。
ネジが「友達としての仁坂」を望んでいたため友達関係を続けていましたが、想いを隠すのが辛くなった仁坂に限界が訪れてしまったのです。
3-2 仁坂の気持ちに気付かず傷つけるネジを酷いと思ってしまったから
大きなきっかけは、ネジの購入した高崎と莉々奈へのクリスマスプレゼントでした。
ネジが恋愛対象として思い悩むのは、2つのプレゼントを贈る相手、つまり高崎と莉々奈だけです。
自分の想いを告げることすらできない仁坂には、この事実は辛いものでした。
クリスマス以前でも、仁坂を友達として大事に思うがゆえのネジの発言は、仁坂にとって嬉しいと同時に傷つくものだったはずです。
ネジのそばにいる限り、仁坂が傷ついてしまうのは避けられません。
結果、仁坂はネジと距離を置くことを選び、ネジに問い詰められてしまいました。
3-3 「この恋は無意味じゃない」という証明をしたかった仁坂
何も知らないネジの言葉が仁坂に突き刺さります
「恋と嘘」 8巻 ムサオ/DeNAより 引用
「相手もそう思ってくれてなきゃそんな関係意味ないだろッ…!」と仁坂を問い詰めるネジ。
ジュリエット役を降りようとした時ネジから説得されるシーンが、仁坂の脳裏にフラッシュバックします。
文化祭の前、ネジはロミジュリのことを「たとえ結ばれなくてもだれからも認められなくても、その恋は無意味じゃないという証明だ」と言っていました。
その言葉に仁坂は、「自分の恋は無意味じゃない」と認められた気がしました(それは結局勘違いだったのですが)。
ところが今目の前にいるネジは、「相手も自分と同じように思ってくれていないなら、そんな関係なんて意味がない」と言っています。
それはまるで、仁坂の恋は無意味であると言っているようにも聞こえました。
この言葉で、今まで見つめてきたネジの姿、自分の抱えてきた想い、すべてがあふれ出した仁坂は、ついに自分の想いを打ち明けたのです。
4、仁坂とネジのこれからの関係は?互いの思う“キス”の意味から考察
仁坂にとってのキスと、ネジにとってのキスはどう違うのでしょうか?
キスに込めた意味から、2人が互いに望む関係を考えます。
4-1 仁坂にとってのキスは、友達とは出来ない=ネジは友達じゃない
「友達とキスなんて出来ないだろ」
という仁坂のセリフの通り、多くの人にとってキスは友達とするものではありません。
仁坂はネジに、「高崎とはキスをしていたけど自分にはできないだろ?」と突きつけることで、自分たちはもう友達ではないことを認めさせようとしました。
仁坂からネジにキスはできるけど、ネジから仁坂にすることはできないだろうと思ったからです。
このことからわかるように、仁坂はもうネジと友達でいることを望んでいません。
4-2 逆にネジは「出来るよ」と仁坂にキス!「だから僕らは友達だ」
どうしても友達でいたかったネジの、まさかの行動。
「恋と嘘」 8巻 ムサオ/DeNAより 引用
ところがネジは、なんと仁坂にキスをします。
ただし、これは恋愛感情からではありません。
どうしても仁坂と友達でいたかったネジが、仁坂に友達と認めさせるためにとった愚かともいえる最終手段でした。
ネジは仁坂がどんな想いでいようと、隠れて自分にキスをしていたとしても、友達でいることを強く望んでいます。
5、まとめ
今回は仁坂がネジに自分の秘密を打ち明けるまで、どう感情が変化していったかを解説しました!
- ネジと高崎のキスを目撃したことで、仁坂は気持ちが抑えられなくなりネジにキスをした
- ネジの側にいることが辛く距離を置いた結果、ネジに問い詰められ秘密を告白してしまった
- 仁坂はネジともう友人ではいられず、逆にネジは仁坂と友人でいることを望んでいる
仁坂がどれほど悩んだ末、とった行動だったのかがわかります。
仁坂とネジのやりとりを一つ一つ細かく振り返ることで、仁坂の辛い気持ちがより理解できたはずです。
そしてこの先の展開で、仁坂の過去が明らかになっていきます。これからの仁坂やネジの気持ちも、ますます気になりますね。
この記事を読んでくださった方が、仁坂の表情・セリフの一つ一つから「仁坂の隠された思い」を想像し、『恋と嘘』の世界を楽しんでくれることを願っています!
usurai
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