みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『平成ヲタクリメンバーズ』
です。
本作の紹介文の一部が以下となります。
かつてこの国ではオタクというだけで差別される哀しき時代があった。
そんな哀しき時代に青春時代を過ごしたオタクがタイムリープし、失われた青春と叶わなかった初恋を取り戻す。
これを読んで、かつて学生時代にオタクとして過ごし、そのまま良いことがないまま大人になったおっさんが高校時代にタイムリープ!
高校生活のリベンジをする。
しかも、オタク趣味を活かし、なおかつ当時のオタク文化を大々的に紹介しつつ!
みたいな作品を想像して購入しました。
実際に読んでみると、ん、ちょっと違うぞ。
主人公はフリーターの和田一馬(32)
コンビニで働いていて、彼女もいなければ友人もいないような人生。
しかも帰宅したら住んでいるアパートが火事で全焼!?
そこから確かにタイムリープするけれど、過去で未来を変えるような行動をしたら、そこでまた未来に戻る。
すると過去の行動がきっかけで未来に変化が発生している。
「平成ヲタクリメンバーズ」 1巻 伊緒直道/小学館 より引用
なるほど、「東京リベンジャーズ」パターンですね。
未来を良くするために過去にタイムリープし、そこで頑張って行動してまた未来に戻ったら、なんでこんなことに!?
ということを繰り返していく(はず)
まあ、タイトルもタイトルですしね(笑)
主人公はオタクなのですが、本作で描きたいのはオタクに対する扱いや周囲の目線の変化、そして自分自身のとらえ方、みたいなものか。
令和の時代は、オタクというのもごく普通のことで、真面目そうな人でもそういう趣味を当たり前のように言うし、周囲も当たり前に受け止める。
アニメから大ヒットが生まれるし、社会現象にもなる。
子供だけでなく大人も巻き込んだ潮流を生み出し、恥じる必要もない。
そういう風になったのはいつ頃からだったでしょうかね。一気になったわけではなく、徐々になったのでしょうが。
だけど確かに、かつてはオタクというのを周囲に言うのは憚られる時代がありました。
「平成ヲタクリメンバーズ」 1巻 伊緒直道/小学館 より引用
オタクを隠して生きてきた人は、令和の時代になってもその趣味を明かしづらいという気持ちを持っていたりする。
うーん、分かる。
主人公の和田と私の世代は異なりますけれど、それ故に、私の幼少時代はもっとオタクに対する扱いは悪かったかもしれません。
というか、あんまり存在を認知されていなかったのでは?
ネットも発達していない時代ですから、そもそも分からんですもんね。
「アニメージュ」、「アニメディア」、「ニュータイプ」といったアニメ雑誌を買ったり。
「ファンロード」、「OUT」といったマニアックな系統の雑誌を買ったり。
OVAを購入したり、好きな作品のドラマCDを購入したり。
好きじゃない人はそもそも存在すら知られていないような時代、周囲に言おうなんて気は起きないし、今もってそんな気はしません。
「平成ヲタクリメンバーズ」 1巻 伊緒直道/小学館 より引用
作品の内容からそれましたが。
本作は2000年代と現代(2020年代)のオタクに対する扱いのギャップを感じて楽しむ作品。
当時にオタクとして過ごした人なら共感できるかも??
私は前述のとおり、ちょい時代が違うんだよなぁ。。。
気になる方は是非、さんでーうぇぶりでも読めますので、どうぞ!
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