みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『恋より青く』
です。
楽しみな作品が出てきました!
百合好きな人におすすめ、そして本好き、読書好きの人におすすめの一作です!
主人公の高峯司は放課後に暇を持て余していました。
高校に入学してクラスメイトに誘われてバレーボール部に入部したものの、途中で怪我をして部活動をやめて。
何かやりたいものがあるわけでもなく、ただ無為に時間を費やしています。
そんなある日の放課後、司は通学の電車から降りようとしたときに人とぶつかって荷物を落とし、読んでいた本を取り違えてしまいます。
なんと偶然にも、ぶつかってしまった相手も同じ本を読んでいたのです。
彼女の名前は咲倉詩織。
翌日、また同じ電車で会うことが出来てお互いに本を交換し、なんとなしに取り違えた本の話をし始めると。
詩織は実に生き生きと、楽しそうに作品の魅力を語り出します。
司は特にその作品が読みたくて購入したわけではありませんでしたが、詩織に薦められて改めて読んでみることにしました。
ちょっとした偶然から、本が繋げた二人の関係。
本作は、そんな司と詩織を中心に描かれる百合風味青春物語(?)かと思います。
※まだ1巻なので、この先の展開次第??
「恋より青く」 1巻 深海紺/集英社 より引用
まずですね、本好きの人の多くは詩織の気持ちが分かると思います!!
趣味が読書という人はそれなりにいるかと思いますが、そう言っている人達の差って凄く大きいと思います。
趣味が多様化し、ネットで色々なものも手に入り、タイパなんてものが言われている現在、本を読む人が少なくなっているのもあるとは思いますが・・・
実際に本を沢山読んでいる人ってどれくらいいるでしょう(もちろん量が多ければ良いってわけじゃないですが、本が好きー! と謳っている人は毎日でも本を読んでいないと気が済まなかったりします)
私も大体、年間で100冊以上を読みますが、世にある本に対して全然少ないですし、読めていない積読がどんどん溜まっていきます・・・
「読書が趣味です」といって、じゃあ「どんな作品が好きか?」と問われたとき、本気で答えると絶対に引かれる自信があります(笑)
ベストセラーとか有名な作家さんとかも読みますが、そうじゃない作品の方が世の中圧倒的に多いですからね~。
詩織は高校で文芸部に所属していましたが、先輩たちが卒業して一人になって廃部になってしまいました。
だから、本を語ることに餓えていました。
特に女子高校生であれば、周囲の同級生たちは本以外のことに興味があるのが普通でしょうからね。
詩織が司に思わず熱弁してしまう内容は、本好きの人なら納得してしまうことばかりだと思います。
本は嫌いじゃない、そこそこ好き、という人はいるかもしれませんが、本や作品や読書や書店について熱く語れる相手となるとなかなかいないですからね。
「恋より青く」 1巻 深海紺/集英社 より引用
司自身は、別に本が特別に好きとか、読書が好きとかいうものではありません。
ただ、やりたいことを見つけたいだけ。
詩織があまりに楽しそうに一生懸命に話しているのを見て、自分もいつか毎日が変わってしまうような凄く「好き」といえるものを見つけたい。
だから、詩織との交流を続けます。
なぜなら、詩織と話している時間はあっという間に過ぎ去ってしまうから。
電車に乗っている時間もあっという間、放課後は長すぎると思っていたのに--
学校が違うから、会うのは通学の電車。いつもの時間、いつもの場所で。
なんというか、その逢瀬ともいうべき時間が尊い・・・
「恋より青く」 1巻 深海紺/集英社 より引用
もちろん司と詩織だけではありません。
司の変化に気がつく友人達。
その中でも、司に特別な感情を抱いていそうな廣瀬は、司が詩織と仲良くなって複雑そう・・・?
司と詩織も関係性が深まっていけば電車で会うだけでなく、いよいよ休日にデートの約束も(遊びに行く約束)
- ゆっくりと進んでいく二人の関係性
- 本を介してのやり取り
- 変わっていく友人達との距離
そういったもの含めて、空気感ともいうべきものがとても良いです。
淡いトーンで描かれているのが、物語の内容とも実にマッチしており、透明感を出しています。
いやー、幾つもの意味で楽しみです。
詩織の本トーク、もっと聞きたい(笑)
本作は、↓ ヤンジャンのアプリで読むことが可能です!
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