みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『嫁がくる!』
です。

瀧口行人はずっと男子校育ちで女性と接した機会が殆どなく、二十一年間とうぜんながら彼女などできたことのない陰キャ系男子。
だけど行人には誰にも負けない才能があり、それはシステムの設計やプログラミングなど、コンピューターやネットワークに関する知識と技術。
在籍している大学のコンピューター設備を利用し、様々なシステムに侵入してデータを取得。
そうして作り出したのが、世界のどこかに存在する本当のパートナーを見つけ出す究極のマッチングシステム。
行人も結構ヤバい感じに拗れています
「嫁がくる!」 1巻 saku(著)、光永康則(原著)/集英社より引用
行人はこのシステムにより、この世でたった一人だけの、互いを信頼し支えあう、好みを超越した最良のパートナーを見つけ出そうとしていた。
ある日、そんな行人の前に突然現れたのが、榎本真知。
真知は行人に対し、「未来の妻」だと宣言する。
いきなり現れた美少女にこんなこと言われて・・・信じられますか
「嫁がくる!」 1巻 saku(著)、光永康則(原著)/集英社より引用
そして、行人が構築したマッチングシステムが出した答えもまた、榎本真知。
真知は本当に行人の運命の相手なのか?
真知は未来の知識を持った、いわゆるタイムリープしてきた存在なのか?
行人のこの先には何が待ち構えているのか?
という感じで展開していく、タイムリープ×ラブコメ? な作品です。
主人公は行人ではあると思いますが、実はこの物語を進めていくもう一人、裏主人公的存在もいます。
それは同じ大学に在籍する三輪祥平。
コミュ力に全振りしたような男で、学内外の知り合いは数知れず、そのコミュ力で就職活動でも一流企業の内定を取りまくるような男。
だけど三輪本人は、漠然と何か大きいことをやりたいけれど、何をやりたいのかもわからないただのバカだと思っている。
その三輪が見つけ出したのは、自分の理想のパートナーを見つけ出すためにイカれたような技術と行動力を示した行人。
絶大なコミュ力を持っている三輪が、人並外れた技術を持つ行人と組めば大きなことができる。
行人になら人生を賭けられる。
そう考えた三輪は行人に入れ込み、行人が開発したマッチングシステムをもとに二人で起業をしようと持ち掛ける。
ビジュアルだけだと敵役に勘違いするかもだけど、実はそうじゃなく行人のパートナーとなる
「嫁がくる!」 1巻 saku(著)、光永康則(原著)/集英社より引用
単純にタイムリープをテーマにしているだけではなく、この三輪とタッグを組むこと事態が行人の未来にも関係するようで、面白味を追加してくれています。
この三輪、ぱっと見だけだと主人公に相対するライバル役かと勘違いしてしまいそうですが、読むと結構イイヤツであり、その辺のギャップも良い感じです。
未来の嫁と名乗る美少女がタイムリープしてきてドタバタラブコメを展開する、タイトルからそんなのを想像していると、冒頭から意外性の展開を見せてくれます。
そして、主人公自身が理系脳で論理性を重要視するので、タイムリープということ自体を素直に信じられない。
真知がどんなに美少女であっても、一目ぼれしてしまうような容姿をしていても、物凄く慎重になります。
更にそれで終わらないのは、真知に続いて「二人目の未来の嫁」、八崎渚沙が登場。
こちらは現在ではぴちぴち(死語)のJK。
渚沙もまた未来からやってきたと言い、そして真知と同じようにそれが真実であると思えるようなところを見せてくる。
そして、二人目の「未来の嫁」
「嫁がくる!」 1巻 saku(著)、光永康則(原著)/集英社より引用
未来といっても決まったひとつではなく、いくつもの可能性、並行世界の未来があるということを示唆している。
それはおそらく、ここから先の行人の行動によるもので、もしかしたらほんのちょっとの変化で未来に影響を及ぼすようなこと。
きっと、真知、渚沙との出会いがそれくらい偶然性に頼るものであったのでしょう。
二人目の嫁がやってきて、ハーレムラブコメの様相を見せるのかと思いきや。
行人のこの先の未来が何やら不穏な方向だと仄めかすようなことも。
真知も渚沙も、本来であれば出会うのはもっと先だと言うが、二人とも前倒してまで行人に会いに来た。
行人に会いたかったのもあるだろうけれど、早くに会わなければならない、そう二人に思わせることが未来にあったともいえる。
この先、行人はどうなるのか。
真知、渚沙に続く三人目以降の未来の嫁も登場するのか。
三輪との事業がどのような結果をもたらすのか。
色々と楽しみな物語です!!























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