みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『スーパーの裏でヤニ吸う二人』
です。
佐々木さんはサラリーマン。
仕事をしていれば嫌なことも沢山あります。
- 何も決まらず時間だけが過ぎていく会議
- 上司からの無茶ぶり
- 顧客のクレーム対応
等々。
そういう嫌なことがあったとき、佐々木さんの癒しは会社帰りに立ち寄るスーパーの2番レジの山田さん。
いつも明るい笑顔で応対してくれる山田さんに力を貰って、また明日も頑張ろうと思える佐々木さん。
だけど当然ながらいつも山田さんがいるわけではありません。
山田さんに会えなかったある日、山田さんから癒しの力を貰えずタバコの力でも借りようかと思ったものの、今のご時世は喫煙場所も見かけない。
そんな困っている佐々木さんに、スーパーの裏から声をかけてくる一人の女性。
なかなか強い見た目の女の子に誘われて、なんとなく二人並んでタバコを吸うことになり、その日からタバコを通して二人の交流が始まっていく。
その女性・田山さんが、実は山田さんだということに気が付かずに・・・
そんな感じで、山田さんと気づかずに田山さんと交流し、田山さん(と山田さん)に振り回される佐々木さんの姿を主に描いた、ほっこり日常漫画です。
「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」 1巻 地主/スクウェア・エニックスより引用
もともと山田さんは単に佐々木さんを騙すつもりで変身したわけではありません。
佐々木さんが山田さんのファンであることは接していれば分かること。
だけど、もしかしたら変なおじさん、粘着質で危ないおじさん、エロいことばかり考えている下品なおじさん、かもしれません。
いや、普通に考えればそういう目で見てくる方が普通とも思えます。
だから、もし佐々木さんがそういう目で自分を見てきているのだとしたらシバこうと思っていたのです。
ところがいざ接してみると、佐々木さんはそういう目で山田さんのことを見ておらずに不快感も覚えない。
それならまあいいか、という思い。
そして接客以外で接してみると、佐々木さんがなかなかにからかい甲斐のあるおじさんだと気が付いて、その後も積極的に田山さんとして佐々木さんと接していくようになる山田さん。
というかむしろ、田山さんの時の方がおそらく素なのでしょう。
山田さんの時は、あくまで職場での接客用、営業スマイルと明るさを作り上げた姿。
田山さんの時はちょっと怖い感じもあるけれど、そんな田山さんを相手にしても変わらない姿を見せ、変わらず接してくる佐々木さんに山田さんも興味を覚えていくことに。
「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」 1巻 地主/スクウェア・エニックスより引用
からかってくる田山さん。
佐々木さんのことを分かっていつつ、レジ打ちとして笑顔で接する山田さん。
同一人物なんだけど、別々の二人にからかわれて焦り、赤面する佐々木さん。
おじさんなんだけど可愛らしい佐々木さんに、山田さんも惹かれていって・・・?
山田さんもきっと、田山さんが自分だということにここまで佐々木さんが気が付かないとは思っていなかったのではないでしょうか。
実際、色々と匂わすようなことも言ったり、積極的に攻めていったりもしているのですが、佐々木さんは気が付きません。
まあ、おじさんからしたら、若い女の子が見た目を変えて話し方とか雰囲気も変わったら分からないのかもしれませんが。。。
実は同一人物だと気が付かずに接する、というのは過去から使われてきている設定だと思いますが、面白いからこそ使われるものだと思います。
本作も、山田さんと田山さん、二人の異なるタイプの女性に振り回される佐々木さんの姿が見ていて可愛いし、振り回しているように見えて時に佐々木さんの言動にドキッとさせられる山田さん/田山さんも可愛い。
お前らもう付き合っちゃえよ!
と思わなくもないですが、それすると終わっちゃいますからね。
「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」 1巻 地主/スクウェア・エニックスより引用
私自身は昔からも今もタバコは吸いませんし、むしろ受け付けないのですが。
タバコを吸う方は年々、肩身が狭くなっているのでしょうね。
だからこそ、距離が近づくのも早かった、というのもあるのかもしれません。
二人の今後がまた楽しみです!
※なお、本作はマンガUP! で読むこともできますので是非どうぞ!
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