みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『獣王と薬草』
です。
『葬送のフリーレン』のヒットで、今またファンタジーが熱い!?
かどうかは分かりませんが、『葬送のフリーレン』の作者さんも褒めているというのが本作であります。
時は、勇者たちが魔王を倒して平和を取り戻した時代。
という時点で、『フリーレン』とちょっと似ていますね。
『獣王と薬草』 1巻 艮田 竜和 (原著), ももちち (原著), 坂野 旭/小学館より引用
しかし、魔族達の恐怖がなくなったとはいえモンスターたちはまだ残っていますし、各地にダンジョンも残っています。
魔王を倒したことで、ある意味、冒険者たちは安心してモンスター退治やダンジョン攻略に繰り出すことができる、そんな状況になっています。
ティナもそんな冒険者の一人。
あるとき、新人冒険者たちを引率してダンジョンを探索するという楽な仕事をしていたはずが、そのダンジョンでエンリルタイガーという思わぬ強力なモンスターと出会ってしまいます。
ティナは新人たちを逃がし、どうにかエンリルタイガーを倒しますが、致命的な傷を負ってしまいます。
死を予感したティナの前に現れたのは、かつて魔王の下にいた六将軍の中でも最強と謳われた獣王ガロン。
ガロンは、ティナを助ける代わりに絶対服従の血の契約を交わすことを求めてきます。
死に瀕していたティナはその契約を結び、命を助けられます。
『獣王と薬草』 1巻 艮田 竜和 (原著), ももちち (原著), 坂野 旭/小学館より引用
魔族に絶対服従だなどと何を求められるかと思ったら・・・それは、他のモンスターの怪我の治療でした。
かつては人間たちを倒し続けてきた獣王ガロンが、今は命を助ける医療の道に進んでいる。
そのことに興味を惹かれたティナは、ガロンとともに冒険を進めることにしたのでした。
という、勇者が魔王を倒したアフター世界を描くファンタジーです。
また一つ、先が楽しみなファンタジー作品が出てきましたね。
『フリーレン』とはまた異なり、勇者パーティの生き残りではなく、魔王の部下の生き残りが進む世界を描いております。
獣王ガロンの武骨な感じは、まさに古の戦士という感じ。
たとえ魔王の部下、魔族であろうとも、筋を通す性格でありそれ故にティナからもある種の信頼を得ることになります。
一方のティナはちょっとお調子者の冒険者。
物凄い実力がまだあるわけではないけれど、駆け出しの弱っちい冒険者というわけでもない、まさに中間層という感じ。
ガロンについて行こうと思ったのも、興味を惹かれたというのもあるが、お金も稼げるかもしれないという欲もあります。
『獣王と薬草』 1巻 艮田 竜和 (原著), ももちち (原著), 坂野 旭/小学館より引用
何せ相手は獣王ですし、魔族ですし、ティナの知らないことを色々と知っているはず。
とはいえ、それでかつての恐るべき強敵、獣王ガロンについていこいうというのは十分に変人ではあると思います。
ある程度の強さという状況で、パーティも組まず単身というのも訳ありな感じにも受けます。
そんなこんなでパーティを組むことになった獣王ガロンと冒険者ティナ。
もちろん、ガロンにはガロンの思惑もあるわけですが、ティナがついてくることを止めはしません。
ガロンなりに、他の人間とは違うものをティナに感じたのではないでしょうか。
話しや絵も分かりやすく、期待が持てます。
『獣王と薬草』 1巻 艮田 竜和 (原著), ももちち (原著), 坂野 旭/小学館より引用
ヒット作が生まれると、それを後追いするような作品が色々と出てくるのは当然のこと。
ただ、それらも単に同じような模倣作品であれば簡単に消えていきます。
本作は物語の始まりがモロに『フリーレン』を連想させるだけに、この後の展開が大事。
1巻ではその後の展開で上手く差別化はできているのではないかと思いますが、まだまだ始まったばかり。
2巻以降に乞うご期待、ですね。
気になる方は是非、さんでーうぇぶりでも読めますので、どうぞ!
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