みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『戦国女子高生 龍と虎』
です!
戦国で龍と虎といえば、分かる人は分かりますね。
そう、上杉謙信と武田信玄です!
ん、でも戦国女子高生とは?
と思うかもしれません。
それはですね、上杉謙信や武田信玄と彼らの仲間たちが、戦国時代の記憶を持ったまま現代の女子高校生に転生したからです!
これは流行りの転生モノ!?
転生した現代でバトルが繰り広げられる!?
いえいえ、百合です!
いや、中身は戦国武将同士だから、もしかしたらBL!?
と、百合好きにもBL好きにもきっとお薦め(?)な作品となっています。
本屋で見かけて、表紙を見て、
「あ、これ買ってみよ」
と思って購入したのですが、うん、これは当たりでしたね!
「戦国女子高生 龍と虎」 1巻/いくたはな 竹書房 より引用
メインとなるのは謙信の記憶を持った女子高校生の上杉龍と、信玄の記憶を持った女子高校生の武田虎子。
出会いは中学三年生の時。龍はもともと謙信の頃の記憶を持っていましたが、虎子は何かもやもやするけれど思い出せない状態。
そんな虎子のもとに龍が殴り込みにいって喧嘩をしたことで虎子も信玄の頃の記憶を取り戻します。
何かに飢え乾いていて物足りなさを感じていた虎子は、龍こそが自分が求めていた相手だとわかり、同じ高校に進学することにしたのでした。
高校に入って何をするかといえば・・・
それは、イチャイチャ!
何せ戦国時代ではありません、現代のJKです。
平和ですし、日々の勉強、習い事、遊び、美味しいもの、そういったものが満ち溢れています。
中身は戦国武将で言葉遣いとかも昔のもの、だけどJK。
髪型も、スカートの長さやジャージの穿き方も、その辺はJK!
そのバランスがなんとも絶妙な感じに。
「戦国女子高生 龍と虎」 1巻/いくたはな 竹書房 より引用
さらにこの作品の妙は、戦国時代の関係性をうまいこと使ってカップリングを作り、現代での新たな関係性を描いてみせているところ。
謙信と信玄のようなライバル関係だけでなく、上司と部下、戦国時代の因縁の相手、などなど。
登場するのが、
- 柿崎景家の記憶を持つJK、柿崎和泉
- 山本勘助の記憶を持つJK、山本助
- 直江景綱の記憶を持つJK、直江綱
- 宇佐美定満の記憶を持つJK、宇佐美満
カップリングとしては、
- 柿崎×山本
- 直江×宇佐美
なわけですが、虎子と山本であったり、龍と柿崎と直江と宇佐美だったり。
戦国時代のエピソードもちょろっと紹介されながら描かれるJK達の姿の尊いことよ・・・!!
私は歴男、歴女でもないですが、そういう歴史好きの方の意見も聞いてみたくなります。
果たしてエモいと感じてくれるのか、それとも邪道と感じるのか・・・!?
「戦国女子高生 龍と虎」 1巻/いくたはな 竹書房 より引用
戦国武将を女体化している作品というのは他にもありますが、それらとは何か方向性が異なるとも感じます。
それらの作品の女体化は、どちらかといえば「萌え」を強く意識した作品ではないかと思います。
ですが本作は女体化ではなく、記憶を持ったまま女子の体を持って現世に生まれ変わったもの。
武将が先にくるのではなく、女の子、女子高校生だということが先にきているので、「萌え」が強くないのかなという気がします。
淡々とJKの学園での日常を描く中で、武将同士の関係性が描かれ、そこから今の関係が深化していく。
しかもそれがJK同士の百合。
ただイチャイチャするだけではく、かつての重い過去であったり、因縁であったり、そういうのがあったうえで、互いの思いや考えをわかりあって新たな関係性を築いていきます。
これがエモくないわけがない!
「戦国女子高生 龍と虎」 1巻/いくたはな 竹書房 より引用
戦国武将に限らず、過去の人たちをネタにするなら、それこそいくらでも出来そう!
続編が出るのかどうかは分かりませんが、これで人気が出れば出てもおかしくありません。
これは是非、皆で推していきましょうぞ!
また、いくたはな先生は『最近の新連載』でもとりあげております!
『鬼と夜明け』、女子高校生に幕末の志士たちの魂が宿っているという作品、こちらも要注目!
『戦国女子高生 龍と虎』は、マンガBANGで読むこともできます!
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