みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『女装男子はスカートを脱ぎたい!』
です。
イケメン女子とか男の娘とか女装男子とか、色々と尖った作品を紹介しておりますが、本作もタイトルから分かる通り、女装男子(笑)!
他近宇一郎(たこん ういちろう)は中学一年生の男子。
しかしながら学校にはスカートの女子の制服姿で登校しています。
それは宇一郎が女装が好きな女装男子だから!
というわけではありません。
宇一郎が女装をするのは幼馴染の八木ヶ谷珠子(やきがや たまこ)のため。
8年前、宇一郎の家の隣に引っ越してきた珠子は、男の子が怖いと怯えて宇一郎と仲よくしようとはしませんでした。
どうにか珠子と仲良くなりたいと考えた宇一郎は、スカートを穿いて女の子の格好をして、自分は女の子だと主張!
そうずれすれば珠子も怖くないだろうと考えてのことだったのですが、そこから引き返すことが出来なくなり!?
珠子も宇一郎のことを女の子だと信じるようになり、そこからは二人仲良くなり、中学生にまで至る・・・
と思いきや、実は珠子も宇一郎が男の子であることなんてずっと前から分かっていながら、表面では宇一郎が女の子だと純粋に信じる姿を演じているのです。
それもこれも、女の子の格好をして珠子のために女の子として頑張ろうとする宇一郎の姿が可愛すぎるから!
男子も今やそれほど苦手ではないけれど、ただ宇一郎を「女の子」で居させ続けるためだけに擬態を続けています。
「女装男子はスカートを脱ぎたい!」 1巻 しなぎれ/集英社 より引用
- 珠子のために「女の子」であると嘘を続けている(と思っている)宇一郎。
- 宇一郎を「女の子」で居させ続けるため、男子が苦手だと言い続ける珠子。
そんな嘘つきな二人を描いたラブコメです。
学校でも、宇一郎が女の子だと思っているのは珠子だけ。
周囲も、宇一郎が男子だと知りつつ珠子のために女装をし続けていることを知っていて、そのことを受け入れ珠子には真実を教えない(と思っている)
体育の着替えの時とか、そもそも体育の授業とか、明らかに男女別のシーンもあるけれど、
”珠子は宇一郎のことを女の子だと信じている純粋無垢な女の子”
だということを珠子はずっと演じ続けることで、周囲に、そして宇一郎に自然と女装を続けさせています。
はっきり言えば珠子が最もヤバいキャラクターなのですが、珠子がいるからこそ宇一郎の可愛さが引き出され、そして作品の面白さが増加しています。
ヤバいというか、もう完全に中学生男子的な変態性の女の子です。珠子。
「女装男子はスカートを脱ぎたい!」 1巻 しなぎれ/集英社 より引用
珠子は心から宇一郎を女の子だと信じている体なので、仲の良い女子同士のコミュニケーションを積極的に取ろうとしてきます。
距離感が近く、手を繋いだり抱き着いてきたり、膝の上に座らせようとしたり。
もちろん珠子はそうすることによって恥ずかしがる宇一郎の姿を愛でて楽しんでいるわけですが。
宇一郎はあくまで珠子を守るために女装しており、女の子同士だと思われていることを利用してエッチなことにならないよう自分を制御しています。
エッチなことに興味がある健全な男子中学生の心を持ちつつ、珠子を守る騎士的な精神をもちあわせており、だからこそ様々なことに悶え苦しみ悩む宇一郎の姿が可愛いわけですね。
そして、そんな姿に性的興奮を覚えるのが珠子というわけです。
「女装男子はスカートを脱ぎたい!」 1巻 しなぎれ/集英社 より引用
珠子も、宇一郎によって自分自身も知らなかった新たな扉が開いて、目覚めてしまったわけです。
罪深い男ですね、宇一郎(笑)
二人を中心に進みますが、途中でクラスメイトも絡んできます。
クラスでもギャルブループに属する森桜心(もり ろこ)。
しかしてその実態は、家ではガチオタ、外ではギャルの二面性を使い分けている女の子。
そして桜心のオタク魂に火をつけたのは、宇一郎の姿が桜心の推しのキャラクターに似ているということ!
桜心にとって宇一郎は推しであり、うい×珠子は桜心から見れば推しカプ!!
宇一郎の限界オタクとして珠子と桜心が分かり合うシーンはとても素晴らしいモノでした。
というか珠子のセリフがそのヤバさの一部を垣間見させてくれています。
「女装男子はスカートを脱ぎたい!」 1巻 しなぎれ/集英社 より引用
宇一郎は女装男子歴8年を数えるベテランになるわけですが、別に心は男子のままなので女装には慣れたり慣れてなかったりする部分があります。
中学一年生という年齢設定からも、初めての女性用下着のイベントも勿論用意されています。
当然ながら、珠子が仕組んでいることです(笑)
でも、珠子がいくら宇一郎の可愛さを楽しんでいるように見えても、その根底にあるのは宇一郎に対する信頼と愛情。
子供の頃、珠子を安心させるために女の子でい続けると約束してくれて、それを今も続けてくれる宇一郎の優しさ。
それがあるから、今の珠子がいることをきっと理解しているのでしょう(・・・と思いたい)
次巻予告を見ると、珠子とのデートや、また新たなキャラクターも登場するようで、お約束的を抑えつつの展開が楽しみです!
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