みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『未亡人エルフの金森さん』
です。
金森光さんは齢500歳超のエルフさん。
金森さんは人間と結婚をしても寿命の差から一人残されて未亡人となる寂しさを繰り返してきたため、悲しさに打ちひしがれていました。
そんな金森さんを見かけた、まだ幼い少年だった悠介は、「大人になったら僕が結婚してあげる」と言います。
そして10年後。
金森さんは10年も昔の、それも子供だった悠介との約束をいまだに覚えており、しかもそれを信じています。
悠介の婚約者だと恥ずかしげもなく言い、悠介にべたべたの甘々です。
一方の悠介は10年の間に純朴な少年からヤンキー少年に育ちます。
10年も昔にした約束を覚えて距離を縮めてくる金森さんにたじたじでつっけんどんな態度をとりますが、内心では昔から気持ちは変わっていません。
不器用なりに金森さんと向かい合って、なんとかしていこうとします。
そんな不器用な悠介と可愛い金森さんの、500歳差のラブコメです。
「未亡人エルフの金森さん」 1巻 さねすえ/双葉社 より引用
まー、エルフともなれば人間と恋したらこうなりますよね。
「ロードス島戦記」のディードリットとパーンもそうですね。
この辺、エルフという種族は冷静に割り切れるものなのかと勝手に思っていたところもありますが、そうとは限らない。
何度も悲しい思いを繰り返してきたという、金森さんのようなエルフがいてもおかしくない。
絶望から立ち上がれたのは、悠介少年の純朴な想い。
大人の男ではなく、打算も何もない子供だったからこそ金森さんに響いたのかもしれません。
そして再び恋をすることにした金森さんが可愛い!
500歳をこえて経験も豊富!
なはずなんですが、やることなすことが若々しくて可愛いです。
まあ、エルフとしてはまだまだお姉さん、という年齢ですからね。
恋は女性の身も心も若くする、ということなのでしょうか。
「未亡人エルフの金森さん」 1巻 さねすえ/双葉社 より引用
一方で悠介、何がどうしてヤンキーに育ったのかはわかりませんが(笑)
喧嘩は強いけれど純情ヤンキーなので、金森さんのアタックにたじたじです。
だけど金森さんを大事にしたいという思い、金森さんに相応しい男になりたいという思いは本物。
経験がないだけに空回りしてしまうところもありますが、頑張ろうという姿勢が好ましい。
大人な女性の金森さんに対して、どうしてもコンプレックスを抱いてしまうのは仕方ないところ。
背伸びをして、釣り合うようになりたいなんて考えますが、金森さんは今の悠介のことが好きなわけですからそんなことは不要!
そんな二人のやり取りを見てニマニマするのを楽しむ作品です。
エルフが当たり前に存在する世界なので、エルフ以外の異種族も普通に存在します。
そういうキャラたちが今後、二人の間に何かしら影響を与えてくるかもしれません。
ですが、二人の思いが最初から明確なので、心配するような展開にはならないかな?
とにかく二人を愛でていきたいと思える作品です。
コメントを残す