みなさんこんにちは、【今週の1冊】として毎週、直近に読んだ作品(時には古い作品も!)をご紹介するマンガフルライターの神門です。
皆さんが作品を購入するご参考にしていただければと思います。
今回ご紹介するのは
『三咲くんは攻略キャラじゃない』
です。
作者さんの「趣味」や「好き」が全開に詰まった作品ってのがありますね。
なんてゆうかもう、楽しんで描いているんだろうなー、と読んでて分かってしまうような作品。
本作、『三咲くんは攻略キャラじゃない』もそんな作品であると思います。
- 幼馴染の可愛い親友キャラ
- 男の娘との友情から始まるラブコメ
- ゲーム的なシステムの世界
- (あと女装)
と、作者さんご本人も認めておられますが、こんな、特定の人に突き刺さるような作品は大きな好きがなければ描けないはず!
本作の主人公は三咲泉くん。
彼が日常を過ごしているのはいわゆるギャルゲーの世界であり、そのゲームの世界の主人公・季原晴太の親友というポジション。
晴太がヒロインと結ばれるために日々、奮闘をしているのですが、高校一年間を過ごして全くヒロインとの仲が進展しない!
それも当然のことで、肝心の主人公・晴太はなんと一年間、三咲を攻略すべく頑張っていたから!
親友のポジションでそもそも男である三咲は攻略対象外のキャラクターなのになぜ!?
そんな感じで、晴太に振り回される三咲が頑張って空回りする姿を愛でる作品です。あれ、違う?
「三咲くんは攻略キャラじゃない」 1巻 ナツイチ/新潮社 より引用
なんだろう、前述した序文でこの作品の全てを語ってしまった気がします(笑)
メタな漫画であり、登場する人物たちはみな、自分たちがギャルゲー世界のキャラであって設定が割り振られていることを自覚しています。
晴太と三咲はもちろん、ヒロインキャラとなっている三人の女の子も同様です。
でもそんな中で、
- 親友という設定だから晴太のために尽くして頑張っているのか?
- 自分はヒロインの設定だから晴太が好きなのか?
- 主人公だからヒロインを好きにならなければいけないのか?
キャラクター達自身もそういうメタな思考を持ちつつ、設定に従った言動をしています。
「三咲くんは攻略キャラじゃない」 1巻 ナツイチ/新潮社 より引用
そういったところを深読みしていく作品ではないとは思いますが、メタな作品だからこそできる部分であることは確か。
もしかしたら、何か今後の展開に繋がってくることもあるかも・・・ないか。
そして作品の一番の魅力というかみせたいところは、当然ながら三咲くんの可愛いところでしょう(笑)
外見が可愛らしいのも設定だからとは言えますが、中性的で可愛らしくありつつも男の子っぽいところも残したビジュアル設定。
作者さんもそれを意識してデザインされたとのことですが、その辺はうまく出せているのではないでしょうか?
女装すれば当然のように女の子よりも可愛らしい姿を見せ。
晴太からの攻勢にはドキドキとさせられ、男の姿の時でも可愛らしさを見せる。
うーん、晴太が攻略したいと考えてしまうのも当然か??
「三咲くんは攻略キャラじゃない」 1巻 ナツイチ/新潮社 より引用
ゲームだと隠しキャラ的に親友を攻略できるとかあったりもしますが、本作では明確に攻略不可と表示されています。
晴太がヒロインを攻略しないままゲーム期間が終了すると全てがリセットされてまたスタートに戻ってしまう。
さて、晴太は、三咲は、そしてヒロイン達はどうするのか。
どんなエンディングを迎えるのか。
楽しみに待ちたいと思います。
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