マンガタリライターのペンタです。
今回は超人気大作である【キングダム】のキャラ紹介をしていきます。
キングダムと言えば、中国の春秋戦国時代の秦(しん)の時代を描いた物語で、史実にもどついて作られた作品です。
中でもキャラクターの魅力たっぷりで、王騎や李牧、桓騎などなど将軍クラスのキャラの人気が高いです。
でも今回は縛虎申(ばっこしん)という千人将をピックアップして紹介していきます。
「千人将クラスの将軍紹介してどうすんだ」という意見もあるでしょうが、尚鹿(しょうかく)や郭備(かくび)じゃないだけ許してください笑
マニアックなキャラを、、と思う人もいるでしょうが、縛虎申(ばっこしん)は
登場回数が少ない割にかなりインパクトがあってかなりカッコイイ存在です。
最初は僕も、
- 部下が引いてしまうくらいの特攻好き
- 無茶な特攻ばかり仕掛けるイケイケの千人将
という程度のイメージしかなかったですが、次第に
- 漢気があって、部下思いな誠実な将軍
- 国を背負って戦う武士の鑑とも言える生き方をしている
という魅力にどんどん触れていき、たちまち好きになってしまいました。
今回はそんな縛虎申(ばっこしん)について熱く語っていきます。
まずは縛虎申がどこに仕えている兵士なのか、どこで登場するのかなどなど基本的な情報から紹介していきます。
目次
1 縛虎申の基本情報
(キングダム6巻より引用)
登場巻 | キングダム6、7巻 |
---|---|
仕えている武将 | 秦国の麃公(ひょうこう) |
舞台 | 蛇甘平原(だかんへいげん) |
所属・位 | 第4軍の中の千人を率いる将 |
縛虎申はキングダムの6巻7巻に登場するキャラクターで、見た目でわかるように好戦的な武将です。
というよりかなり怖い武将です。
隣国である魏軍へ侵攻した際、蛇甘平原(だかんへいげん)で両国はぶつかり合うことになります。
蛇甘平原と聞けば、信の初陣だとすぐわかる人はかなり記憶の良い人ですね。
政たちと王座を奪還するための戦いを除いては、初の戦となります。
蛇甘平原の戦は、秦の麃公(ひょうこう)将軍が率いて戦っていて、縛虎申はその麃公に仕える千人将です。
(キングダム7巻より引用)
蛇甘平原では、信たちが所属する隊の千人将を務めました。
最初こそ、縛虎申は特攻好きなだけの命知らずなイカれた将軍という印象でしたが、話が進むにつれ縛虎申の魅力がどんどん溢れてきました。
- 「武士ってこんな人を言うんだろう」
- 「戦に生きる武士ってカッコイイな」
そう思わせた縛虎申についての魅力を語っていきたいと思います。
2 まさに武士の鑑!命知らずな千人将・縛虎申の魅力
命知らずというのは、戦をやる人すべてをさしますよね。
キングダムには命知らずなやつはたくさん登場します。
「死の覚悟」ができているからこそ、みんな命がけで戦うし、人を殺すことができるのでしょう、、
ですが、それがわかっていても「かなりの命知らず」なのが縛虎申です。
2−1 特攻ばかりを命じるイカれた考え方
信たちはいつの間にか戦場に放り込まれ、ろくな説明もされぬまま縛虎申に突撃の命令を下されます。
縛虎申は、そんな無茶苦茶な状況でも口答えする兵士は即座に切り捨てます。
(キングダム6巻より引用)
「歩兵」なんぞは俺の指示に黙って従え!と言わんばかりの態度で言い放ってます。
歩兵からも
(キングダム6巻より引用)
特攻好きなイカれた将軍として名が広まっています。
そんな軍に配置された信たちは持ち前の腕前と
(キングダム6巻より引用)
機転を利かせることで数々のピンチを乗り越えます。
(キングダム6巻より引用)
しかし無茶な突撃をさせられ、死地を乗り越えた信たち兵士は1000人いたはずが100人ほどに減っていました。
疲弊し、命からがらに生き残った信たちに縛虎申が命じたのは
(キングダム6巻より引用)
さらなる特攻でした。
とにかく突っ込むことしか知らないんじゃないかと疑ってしまうほどですね。笑
信たちは結局さらにもう一度特攻を命じられます。
(キングダム6巻より引用)
まさに猪突猛進という言葉がピッタリな千人将です。
2−2 迷わず死地へと先陣を切って飛び込んでいく命知らずな精神力
突撃ばかり命じる縛虎申ですが、何より凄いのが過酷な道であっても自分が先陣を切るところです。
先陣は、敵とまっさきにぶつかる場所ですから命がかなり危ない場所です。
弓兵がいれば先頭が狙い撃ちにされますし、命を落としやすいです。
そんな危険地帯を千人将自ら突っ込むからこそ、部下もついてくるのでしょう。
しかもその姿がかなりかっこいいんですよ。
(キングダム6巻より引用)
「勝つためならおれは全てをくれてやるぞ」
ここに縛虎申の考え方すべてがつまってるんです。
歩兵が何人死のうが動揺せず、非情ほどに突撃を命じられるのは「戦争に勝つことが全て」だと考えているからです。
歩兵だからと軽んじているわけではなく、自分でさえも戦争の中での駒の一人と考えています。
だからこそ超危険地帯である先陣をつとめることもいとわないんですね。
「自分の命一つで、戦争に勝つことができるのなら本望だ。」
それくらいの覚悟で戦に出ていることがわかります。
誰がそんな考えできるでしょうか?
それも千人を率いる結構位の高い将軍がそういう覚悟で戦に臨んでるなんて思わないですよね。
国の勝利、軍の勝利に対して自分の全てを捧げられるメンタリティには脱帽です。
縛虎申の魅力はそれだけではありません。
2−3 麃公を信じ抜き、仕える将のために命を張るかっこよさ
同じ千人将として参加していた壁(へき)は、不可解な命令を下す麃公(ひょうこう)を信じていいのか疑うようになります。
歩兵は無駄に死んでいってる。なのに将軍は待機以外の何も命令を下さない。
そりゃ誰だって「なにしてるんだ、うちの将軍は!」と疑います。
なので、縛虎申に対しても意見を唱えますが、厳しい言葉を食らいます。
(キングダム6巻より引用)
歩兵が全滅しかけていてどう見でも悪い状況なのに、縛虎申は麃公をちっとも疑っていません。
むしろ勝手に動く壁(へき)に対して、戦に勝ちたいのか歩兵を助けたいのかどっちだと問い詰めています。
つまり、縛虎申は歩兵が無駄死にしている状況こそ、勝利の為の将軍の策なんだと信じています。
このシーンからもわかるように、縛虎申にとって麃公は絶対的であり、あの人が戦況を読み間違えるはずがない。と信じきっています。
現に、壁が縛虎申になぜ勝利を疑わないかと聞いた際も
(キングダム6巻より引用)
「あの方ほど戦に強い将を他に知らぬ」と答えています。
ここまで言わしめる麃公も凄いですが、信じきって突き進む縛虎申の忠誠心は計り知れませんね。
(キングダム6巻より引用)
命令を下されれば、すぐに将軍の真意をくみ取り動き出す忠誠心は見事です。
そんな縛虎申ですが、話が進むにつれて魅力が増してきます。
2−4 頭も切れるし、意外と仲間思い?な一面も、、
ただの特攻しか知らない将軍。
最初はそんなイメージでしたが、千人の将軍がそんな馬鹿なわけがありません。
魏の副官・宮元(きゅうげん)がいる丘に近づく際も、細やかな気配りを見せる縛虎申
頭も当然切れる将軍なんですね。
(キングダム6巻より引用)
そうなってくると、馬鹿の一つ覚えのように突っ込ませる突撃さえも一番合理的な策なのでしょうか。
- 歩兵が大勢死ぬこともわかってる。
- そして自分の配下も大きな犠牲を払うことがわかってる。
それでも戦に勝つために、自らも命を削って死地へと特攻を仕掛けるのです。
縛虎申は仲間思いな一面も実は存在し、尚鹿(しょうかく)という千人将の話からも
(キングダム6巻より引用)
縛虎申なりに仲間の兵士が死んだことを受け止めていることがわかります。
彼なりに部下や死んでいった仲間たちに対して、心に抱える想いがをあるのです。
兵士がいくら死んでも構わないと言いながらも、やはり千人を率いる将軍ですね。
ちゃんと一人一人の想いを背負って戦っているんです。
3 誰もが感動した王騎につぐカッコイイ死に様!縛虎申の死に様を振り返ろう!
そんな縛虎申ですが、登場した6巻の次の巻で、残念ながらこの戦争で討ち死にしてしまいます。
ですが、キングダムの中でも上位を争うほどのカッコイイ死に様でした。
縛虎申は、丘の上から弓の名手・黄離玄によって放たれた弓で胸を貫かれてしまいます。
(キングダム6巻より引用)
縛虎申が死んだ。
(キングダム6巻より引用)
そう思った直後、縛虎申はさっき以上の気迫をまとって突き進み続けます。
(キングダム6巻より引用)
縛虎申の前に信が立ちふさがり、なんとか黄離玄を倒します。
そして丘の上に陣取る副将・宮元(きゅうげん)のもとへとたどり着きました。
だが、息も絶え絶えの縛虎申は、宮元によって討ち取られてしまいます。
(キングダム6巻より引用)
と思ったのも束の間、最期の死力をふりしぼり宮元を倒すことに成功するのです。
(キングダム6巻より引用)
弓を撃たれ、意識が朦朧としすでに目も見えない状態だったのです。
そんな死人同然の状態で、敵の要である宮元を討つことが出来たのです。
縛虎申は「もう自分が使い物にならない」とわかっていたのでしょう。
せめても道連れにして敵将を殺してやろうとする気迫に思わず鳥肌が立ちました。
まさか視力を失ってしまってるなんて思いもしませんでした。
こうして縛虎申は死に絶えてしまうのです。
過去に放送された真田丸という大河ドラマで、「死に様は生き方を映す鏡」という言葉がありました。
「人の死に様はその人の一生を表す。」という言葉ですね。
縛虎申の死に様はまさに縛虎申の生き方そのものを表していましたね。
誰よりも兵として働き、最後の最後まで勝利に対して食らいつき続けるそんな人物でした。
かっこよすぎる最期を遂げた縛虎申にグッときてしまったのは僕だけではないでしょう。
(キングダム6巻より引用)
では、そんな縛虎申が作中で放った名言を紹介していきましょう。
4 信に多大な影響を与えた縛虎申の男前すぎる名言
信の初戦を飾った蛇甘平原の戦いで、信の上官を務めた縛虎申。
この戦いで信は将軍の器の大きさを知り、戦とはどんなものかにも気づかされ大きく成長する戦でした。
そんな信に影響を与えた一人が縛虎申です。
彼の名言も3つ紹介しましょう。
4−1 「勇猛と無謀は違う そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ」
見事宮元を討ち取り、丘の上を陣取ることができた信たち。
だが、その丘に今まさに千人の敵兵が押し寄せてようとしています。
10人そこらしかいない縛虎申の配下たちは丘を降りることを提案しますが、信は抵抗します。
(キングダム7巻より引用)
千人を失って、縛虎申という将軍も今失いかけていて、そんな大きな犠牲を払って得たのに、その地を手放すものか。と
「千人だろうと戦ってやる」と意地をはります。
(キングダム7巻より引用)
だが、息も絶え絶えの縛虎申が静かに言い放ちます。
「勇猛と無謀は違う そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ」
(キングダム7巻より引用)
シーン的にも感動的な名言でもなく、さりげない1コマでの発言です。
ですが、信にとっては重要なシーンとなりました。
今まで気合と腕前で乗り越えてきた信にとっては、「敵を前にして引くこと」は、なかなか受け入れがたい考え方だったでしょう。
でも信の中での縛虎申という存在が大きいからこそ、この命令を受け入れるほかになかったのです。
(キングダム7巻より引用)
この表情からも悔しい気持ちを押し殺してる様子が見えます。
無謀なことをしようとする信に対して静かに言い放った名言でした。
これは信に最後に残した名言でもありました。
4−2 「悲しみではなく誇りで送ってやれ」
これは、丘の上にのぼった直後のシーンです。
黄離玄(こうりげん)という弓の名手によって信が乗る馬は頭を弓で貫かれてしまいます。
(キングダム6巻より引用)
馬が撃ち抜かれ、馬と共に信が崩れ落ちてしまうかと思いきや、信の乗る馬は最後の力を振り絞って丘にたどりつきます。
そしてその直後に力尽きてしまいます。
馬が死力を尽くしたことで、敵を撃つことができた一コマです。
そこで信は馬に感謝を示すとともに「すまねぇ無茶させちまった」と言います。
その時縛虎申が放った一言は、
「主のために死力をふりしぼる。いい軍馬とはそういうものだ。
そういう馬の主となれたら、、悲しみではなく誇りで送ってやれ」
(キングダム6巻より引用)
結構ジーンとするシーンですね。
縛虎申は結構冷徹キャラかと思いきや、死んでいった歩兵に対しても、馬に対しても真摯な姿勢で向き合ってます。
だからこそ、馬に対して「誇り」という言葉を使うんですね。
誇りなんて人間に対しての言葉かと思ってましたか、こういう細やかな言葉のチョイスに感心しました。
「悲しみではなく誇りで送ってやれ」
この言葉からも縛虎申は今まで何人もの人や馬の死をそばで見てきたこともわかりますね。
縛虎申の人柄が見えた一言でもあり、死者(今回は馬)に敬意を示す男らしい一言でした。
最後に、縛虎申の戦や部下に対する姿勢が見えたのが次の名言です。
4−3 「奴ら全員の骸(むくろ)の橋を渡って俺はここまで来たのだ」
丘の上で宮元(きゅうげん)と向かい合い会話するシーンです。
宮元は縛虎申に対して「奇蹟によってここまで来れたのに何をいばっているんだ、
そんな奇蹟に頼るから兵が何万も犬死するんだと吐き捨てます。」
腹を立てた信が言い返そうとする中、縛虎申が口を開きます。
「犬死ではない。奴ら全員の骸の橋を渡って俺はここまで来たのだ」
(キングダム6巻より引用)
もちろん奴ら全員とは、この戦のために死んでいった数万の兵士や部下、馬のことを指しています。
偶然や運の積み重ねでこの場所に来れたのではなく、みんなが命と引き換えに作ってくれたおかげでここまでたどり着いた。
ということを強く訴えるシーンです。
視力を失っているとは思えないこの表情が、背負ってるものの大きさを物語っていますね。
決して偶然や運などでたどり着けたわけではない。
部下たちもただ無駄死にしたわけではない。
勝利という目標に向かって全員が進み、その積み重ねで自分は今ココにいる。
そんな思いがひしひし伝わって来るシーンでした。
そんな縛虎申の決死の戦いがあり、それによって敵の大将が動き、結果秦の軍が勝利したことは感動的でした。
個人的には、ボロボロになりながらも宮元を討つシーンは何度見てもグッときますね。
5 隠れた功績?信を大きく成長させた縛虎申の活躍とは?
このシーンは信の初戦でもあり、50巻が出た今でも印象的に残っています。
信はこの戦いで常に縛虎申という将軍のそばで戦ってきました。
だからこそ学んだことも多くありました。
もちろんこの戦いで王騎という大将軍と出会い、話したことも大きいでしょう。
信は、この戦いが終わるまでは、個の力が最重要と考えていました。
だからこそ開戦直後に突っ走っていってましたし、丘の上でも千人に一人で対抗しようとしました。
(キングダム6巻より引用)
ですが、縛虎申の戦に捧げる姿を見て、その後の将軍同士の戦いを見て、戦を知ります。
戦は個の力だけでなく、集の力も必要になってくると。
無謀で腕前だけに頼っていた信でしたが、この戦を機に成長していきます。
蛇甘平原の戦いは信にとっても、この物語にとってもキーポイントとなる重要な戦でした。
この蛇甘平原の戦いは、もちろん縛虎申だけの手がらだけではありません。
ですが、彼の働きが戦の戦局を大きく動かしたことに変わりはありません。
つまり縛虎申という千人将の存在は、間接的であれ信を大きく飛躍させる大きなきっかけだったのです。
大げさでなく、縛虎申は信に影響を与えました。
そのおかげか、王騎将軍に無国籍地帯を平定するよう命じられた時、
(キングダム10巻より引用)
まずみんなに指示を与えたのです。
(キングダム10巻より引用)
昔の信なら、一人で突っ走って無茶をしていたでしょう。
でも蛇甘平原の戦で、集の強さを彼なりに学んだのでしょう。
こうして信に精神的な成長をもたらしたのが縛虎申という男です。
6 まとめ
以上となります。少しは縛虎申のかっこよさや魅力が伝わったでしょうか?
縛虎申というあまりメジャーではないキャラに焦点を当ててみました。
こうやってマイナーキャラ一人見るだけでも、キングダムという漫画がいかに作り込まれているかがわかりますね。
縛虎申は、
- 大軍相手でも先陣を切って突っ込む漢らしさがあり、部下思い
- 麃公将軍を慕い、勝利のために全てを犠牲にする精神力
- 信を成長させる大きなきっかけとなった
わずか2巻ほどの登場シーンの中だけでも、十分すぎるほど魅力のあるキャラですね。
こういうキャラだけに焦点を当ててみると、またキングダムを違う視点で楽しめますね。
また他のキャラもいろんな切り口で紹介していきます。
紹介してほしいキャラや一番好きなキャラをまたコメントで教えてください。
では今回は以上になります。
ありがとうございました。
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