こんにちは、またもや緊急事態宣言が出るっぽいのでおとなしく家にこもって漫画読んでる中山 今です。
日曜の昼下がり、漫画レビューをサラッと楽しんでもらえれば幸いです。
このレビューでは作品を以下の3つの項目でご紹介していきます。
- 簡単なあらすじ
- レビュー
- イチ推しページ
各作品の参考までにどうぞ(今週は2作品!)
目次
1、『BEAST COMPLEX2』大人気動物ヒューマンドラマ『BEASTARS』外伝は分断に向き合う6編のオムニバス
猟奇映画、トレンディドラマ、不安な社会のボーイミーツガール。いろんなドラマが楽しめる動物社会ヒューマンドラマ
【あらすじ】
動物たちの文明社会。社会問題となっているのが「肉食獣と草食獣の分断」。それを乗り越えていく個人たちの物語。
大人気動物ヒューマン(バトル)ドラマ『BEASTARS』の番外編として短編6編を収録。
食肉本能による分断のほか、美醜の価値観や社会同調圧力など骨太なテーマをエンタメとして綴る。『BEASTARS』の主人公、レゴシとハルの後日譚もあり!
【レビュー】
『BEASTARS』本編で登場した、レゴシの住むアパート「コーポ伏獣」の住人たちのオムニバス。おまけ漫画で解説されていて「そういやいたわこのヒトたち!!」と思い出し、設定の細やかさに再度脱帽。
コーポ伏獣は治安の良くない場所に建ち、その分家賃も安く、住人達もクセがある・・・つまりドラマが生まれやすいよねえ、という納得感があります。
そんな住人のドラマは多種多様。猟奇映画のようなスリルのある展開、トレンディドラマのような肩の力の抜けたギャグ展開などそれぞれのキャラクターごとに様々な物語を紡いでいます。
「死体の美しさを保存する」というはく製師、豚のオイゲンの物語。不気味なスリラー風味の物語も鮮やかな結末に至る
『BEAST COMPLEX 2』/板垣巴留 秋田書店より引用
本作6編目、『BEASTARS』本編主人公のレゴシとハルの短編は「牙落式」というこの世界独特の儀式のお話。
独自の世界観ながら、なにか現実世界とのリンクを感じる板垣先生の世界観構築の頑強さに惚れ惚れします。
2、『大ダーク』 3巻 ゾンビ映画的、混沌と悪ふざけと暴力の爽快感を味わう怪作漫画
宇宙人を楽しく殺す♪おふざけしながら宇宙を旅する☆カオスなゾンビ映画的漫画
【あらすじ】
宇宙というどこまでも広がる黒い暗闇のどこか。全宇宙から命を狙われる「4匹の害悪」という存在があった。
手に入れれば何でも願いが叶うという「骨」を持つ少年、ザハ=サンコとその装備(しゃべる)アバキアン。不老不死の死ま田=デス。そして殺しても死なない一(はじめ)=ダメ丸。
3巻は4人の命を狙う「光力塊」という組織に潜入を試みる。
【レビュー】
混沌オブ混沌!!!
謎テクノロジーの宇宙船、軽いノリの大虐殺、殺したけどなんか死なない存在など、理解が追い付かないし追い付かせる気もあんまりない我が道を往くストーリー。
しかし敵らしき組織の存在が2巻ラストにして明らかになり、物語の輪郭がはっきりしてきた。
ゾンビ映画的、暴力とうす暗さをあっけらかんと楽しむ用漫画という位置づけが良いかと。
素晴らしい重みのある虐殺絵にふざけた展開で肩透かしを食らう。
「まああれか、特にわかんなくても楽しければいいのかもしれぬ」と悟りを開き、ゾンビめいた宇宙人をゴリゴリ殺すアホ楽しさに酔うべきだと思う。
はいはい殺しちゃうからねー。ガイコツ、血、死体、陰惨な絵と明るい壊れた倫理観を楽しみましょ
『大ダーク』3巻/ 林田球 小学館より引用
3、今週のまとめ。映画のような漫画体験もいい
今週の2本は映画のような読後感だなあと思いました。
『BEAST COMPLEX2』はスリラー、社会派恋愛、コメディなど趣向の異なる短編映画の詰め合わせのよう、『大ダーク』 3巻は気楽なゾンビ映画のよう。
こんな漫画体験も良いものですねえ。
それでは今週も読んでいただきありがとうございます。
来週は
- オゲレツ人情時代劇『もっこり半兵衛』6巻
- 50代女性の繊細な恋愛『ゆりあ先生の赤い糸』
のレビューをします!
(中山 今)
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