こんにちは!
日々イケメンがどうたらとか歴史時代物があーだこーだ騒いでるけど、実はホラーも好きだったりする雑食ライターayameです!
まぁホラー好きといっても、すごい量のホラー映画・漫画を嗜むマニアとかではありません。
初めて自分の意思でゲットした漫画が『地獄先生ぬ~べ~』の4巻だったり、小学生の時分に「犬木加奈子先生の描くキャラの立ち方」という細かすぎて(同級生には)誰にも伝わらないモノマネをしていたくらい。
ガチ勢の人からしたら余裕で「にわか」と笑われるレベルです。
さて、そんな私が最近気になっていたのが『青野くんに触りたいから死にたい』というオカルトホラーラブストーリー漫画。
「死にたい」ってタイトルからして衝撃的ですよね……! グッと心を掴まれる……!
ずーっと気になっていたところ、先日マンガフルでもレビュー記事が公開されました!
この記事を読んで、「あ、読もう」とすぐに電子版をまとめて購入。一気に読みました~!
で、本題です。
ドラマ化も決定し、注目度急上昇のこの作品……多くの人が気になっているのは、ズバリ「どれくらい怖いの?」ってところなんじゃないでしょうか!
恐怖耐性は人それぞれ……とはいえ、ある程度の目安がないとなかなか一歩を踏み出せないーーそれがホラージャンル。
ホラー好きの人もそうでない人も、まずは具体的な恐怖指数を知りたいはず!
というわけで、今回のゆるコラは『青野くんに触りたいから死にたい』の感想を語りつつ、自分語り多めに恐怖指数的なことも語っていこうと思います~。
※ネタバレは控えてますが、部分的に作品を読まないとわかりにくい点があるかもしれません。ご容赦ください
目次
1、『青野くんに触りたいから死にたい』は怖い? 恐怖耐性★★☆のライターの答えは……
先に結論を言います。
ライターayameは怖くありませんでした!
真夜中に布団の中で一人読みふけったのですが、
- 眠れなくなる
- 布団から足が出せなくなる
- 気にしたくないのにベッドの下が気になる
- 夜中にトイレに行けない
- 鏡が見れない
といったことは一切起こりません。
とはいえ、私はホラー好きゆえにもともと恐怖耐性がそこそこあるわけで。
ここで私のホラー遍歴というか、恐怖耐性について詳しくお話させていただきますと……。(以下、自分語り)
冒頭でもお話した通り、初めてゲットした漫画は『地獄先生ぬ~べ~』。(大人になってから読むと泣ける~!)
もともと姉がホラー好きで、心霊写真とか恐怖体験とかの本を小学生時代からよく読んでいました。
↓こういう系統の本ですね。
華の乙女の思春期には毎月『ホラーM』(※ぶんか社発行のホラー漫画雑誌)を愛読していたものですが、年齢を重ねるにつれホラーに触れる機会が大幅に減少。(『ホラーM』が休刊になったのは今でも悔しい!)
昨今はホラー映画の地上波放送も減りましたし、距離が空いたことで自然と私のホラー耐性も落ちているように感じます。
いまだに「おとないさん」が気になって襖とかが開いていると過剰反応しちゃうところあるし。
これが「おとないさん」
(『地獄先生ぬ~べ~』4巻 原作:真倉翔・作画:岡野剛/集英社 より引用)
有名ホラーゲームの『零 zero』は諸般の事情でクリアを諦めましたし。(↓『零』ってこんなゲームです)
最大の特徴はカメラを用いたゲームおよびバトルシステムと、「最恐和風ホラー」と称する[2]ジャパニーズホラー的なデザインなどで、それまでのホラーゲームが西洋の世界観を題材にしていたものが多かったのに対し、全ての人物が和服の生活習慣である明治・大正・あるいはもっと古い時代に起きた事件で描写される過去と、プレイヤーが実際に操作する主人公達が暮らす昭和後期頃の日本を舞台とし、その異なる時代背景に深く関係している様々な心霊現象によって恐怖感をあおり立てている点である。
(言い訳だけど、《読む・観る》と《実際にプレイする》は怖さのレベルが違うんです! でも『零』シリーズはめちゃくちゃ面白いからホラー好きの人にも歴史時代物好きな人にもおすすめ!)
ホラー映画は基本的に腰を落ち着けて最後まで観られるけど、曾祖母の遺言でその日のシャンプー中は目を瞑れないし。
ネットで「本当にあった怖い話」を読むのも好きだけど、読んだ後は宗教上の理由でトイレはギリギリまで我慢するし。
今の私のホラー耐性をわかりやすく言うと、【好きと言うわりには怖がりすぎ】(★★☆)というところでしょうか。
そんな私が『青野くんに触りたいから死にたい』を読んだ感想は、「うむ、怖いシーンもビックリするほど怖いわけではなく、問題なく読み進められるな」です。
『青野くんに触りたいから死にたい』は、ホラーとしてのお約束をしっかりおさえてはいるものの、イラストは線がアッサリしていて読みやすく、なおかつ可愛らしい描写も魅力的な漫画です。
こういう表現なんかは約束された怖さがありますよね
(『青野くんに触りたいから死にたい』7巻 椎名うみ/講談社 より引用)
また、あくまでもメインはホラーよりもラブストーリーであり(とライターayameは解釈しています)、そもそも主人公の優里ちゃんが恐怖よりもラブモード全開な人なので、読んでいる読者もそっちに引っ張られがちになります。
わりと怖い夢を見た感想がコレだもの
(『青野くんに触りたいから死にたい』4巻 椎名うみ/講談社 より引用)
以上を踏まえて、『青野くんに触りたいから死にたい』のホラー度合いをまとめると、
- ホラー好きを自称する人であれば問題なく読める(恐怖指数0~10程度)
- ホラー好きでも嫌いでもない人には若干怖いエピソードもあるかも(恐怖指数10~30程度)
- ホラーが苦手な人でも恐怖に震えつつギリギリ読むことはできる(恐怖指数30~60程度)
といったところでしょうか。
つまり、恐怖の感じ方はどうあれ、比較的万人に読みやすいホラーだと言えると思います!
2、あえて恐怖以外の観点からレビューすると……青野くん×優里ちゃんはアレに似てる
ライターayameには怖くなかった『青野くんに触りたいから死にたい』ですが、ホラー要素が物足りないからといって興が削がれるなんて事は一切ありません。
むしろ、この作品の魅力はホラーを前提とした別の側面部分にこそあると思っています!
というわけで、ちょっと野暮かもしれませんが、あえてホラー以外の要素をピックアップしてレビューしていきますね。
※2-1には無機物カップリングというちょっとマニアックな話がでてきますので、苦手な人は飛ばしてください
2-1 とにかく切ない! 胸がぎゅぅぅっとなる極上のラブストーリーだ!
この作品の一番の魅力は、青野くんと優里ちゃん(+藤本くん)の切ない恋だと思います。
好きで好きで、死んじゃいたいくらい好きで、でもけして触れ合うことはできなくて。
それでも離れられなくて、相手を苦しめ、自分を責めても、お互いがいればそれでいい、という身も心も削るような恋愛が、読者に胸がぎゅううっと引き絞られるような切なさを与えます。
二人の恋愛はある意味とても自己中心的で、10代の若い二人だからこそーーとりわけ優里ちゃんにとっては初恋人であり、付き合いたての一番楽しい時期に訪れた別れということも加味してーー、ある程度年齢を重ねたライターayameのような人間には切なさと同時にまぶしいほど輝いて見えるのです。
お互いがいればそれでいいというのは若い人特有の、悲しく切ない発想ですよね
(『青野くんに触りたいから死にたい』1巻 椎名うみ/講談社 より引用)
でも、その輝きも刹那的なもの……パッと光って儚く散る花火のようなものだからこそ美しいと感じるのかも知れませんね。
なんせ、青野くんは幽霊です。二人の未来が明るく、まっとうであるはずがないのですから。(いや、物語がどんなエンディングになるかはまだわからないですけどね?)
そんな二人を見ていると、その昔よく無機物カップリング界隈で取り上げられた【天上×床】というカップリング(CP)が脳裏に浮かびます。
お互い常にそばにいてずっと見つめ合っているのに、けして触れ合うことはできない、切ない系の王道無機物CPですね。
また、【天上×床+壁】なんていう三角関係(天上あるいは床に横恋慕する壁)も同時に思い起こされ、青野くん×優里ちゃん←藤本くん ってまさにコレじゃん! と思い至りました。
けして触れ合えない青野くんと優里ちゃん。
でも藤本くんを媒介すれば二人は間接的に接触でき、同時に藤本くんの優里ちゃんへの好意も高まっていく、という。
実際のところ、『青野くんに触りたいから死にたい』はホラーがどうこうよりも、古くからのお約束の王道鉄板路線を地でいく、緻密なラブストーリーにほかならないというわけです!
そりゃぁ切ないわけだよ……胸が苦しくなるわけだよ……!
ちなみに、幽霊×人間の作品って意外と多くて、古くは『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』なんかが有名ですよね。
さすがに古すぎて私自身は姉がVHSで観ていたのがぼんやり記憶にある程度ですが、それでも断片的に覚えているシーンはものすごーく切ないものばかり。(とか書いてたら見たくなっちゃった)
チャイニーズ・ゴースト・ストーリー〈日本語吹替収録版〉 [DVD]
「切ない」って人の感情に深く刻まれるもので、記憶にも残りやすいのかもしれません。
とりわけ、「切ない恋愛」となると愛しさと悲しさのコラボでより心に響きやすく、そういう意味で『青野くんに触りたいから死にたい』は人間の脳にダイレクトアタックを決めてくる作品だと言えるでしょう。
2-2 子供がかわいそうな描写が多い……やるせなくて苦しくなる
青野くんと優里ちゃんの切ない恋愛模様もさることながら、ライターayameを苦しめたのは子供が悲しい思いをする姿の数々。
とくに、単行本3巻の中盤から始まる【四ツ首様編】には生死を問わず子供がたくさん出てきて、しかも子供が泣いているシーンが多いんですよね……。
ネタバレになるので詳細は書けませんが、このあたりはホントに読んでて苦しかった……
(『青野くんに触りたいから死にたい』6巻 椎名うみ/講談社 より引用)
子供には子供の世界があって、子供だからこそ持ち得る恐怖心があって、子供ながらに大きな悲しみや苦しみを背負っていること……大人になるとうっかり忘れてしまうことが、『青野くんに触りたいから死にたい』を読んでいると思い出されます。
ところで、ホラー×子供の親和性がやたら高いのは、幼い子が持つ独特の神秘性が根本にあると思うのです。
だからこそホラーものには子供の登場率がやたら高いのですが、その子供がかわいそうな目に遭う or すんでのところで無事かで、見ている側の気持ちの持っていかれ方が大きく変わる気がしませんか?
またしても映画の話になってしまいますが、たとえば『着信アリ』とかはかわいそうな子供の霊が出る作品です。
対して、『リング』はハラハラさせられつつも子供の危険はギリギリ回避できたパターン(続編はまた別の話ですが)。
一転、『仄暗い水の底から』はかわいそうな子供と危険を回避した子供の両方が出てくるパターンです。
『青野くんに触りたいから死にたい』はまさにこの両方の子供が出てくるパターンで、「子供が無事でホッ」という安心感と「立て続けに登場する悲しい子供」の苦しさで読者の感情が大きく揺さぶられます。
そもそも、青野くんと優里ちゃんも”悲しい子供”です。
幼い子供たちのために奮闘する青野くんと優里ちゃんですが、そんな二人こそ本当は守られるべき存在なんですよね。
でも、二人を助けられる大人は周りにいない。とくに優里ちゃんの家族に関しては絶望的。
紙面越しに「どうにかしてあげたい~!」と悶えるしか無く、やるせなくて苦しいけど、それもまた『青野くんに触りたいから死にたい』の大人の楽しみ方と言えるのかもしれません。
3-3 あまりにもエロが過ぎる! ホラー×エロの親和性がすごい
はい。『青野くんに触りたいから死にたい』はエロい漫画です。
ホラーとエロって、不思議とマッチするんですよね。
とくにジャパニーズホラーの湿っぽさって、どこかエロティックな雰囲気がぬぐえません。
それは『青野くんに触りたいから死にたい』も例外ではなく、直接的なエロいシーンはもちろん、間接的にエロいシーンも盛りだくさんです。
とくにエロいのは、青野くんが優里ちゃんに取り憑くシーン。
イラストの大部分を隠したらただのエロシーンじゃないですかぁ!
(『青野くんに触りたいから死にたい』4巻 椎名うみ/講談社 より引用)
また、二人が試行錯誤を重ねて性的な接触を試みるのも、この漫画の面白いところ。
幽霊×人間の異色CPとはいえ二人は10代の若い恋人同士ですからね、それもいいでしょう。
優里ちゃんなんて自分で自分を助平だと認めています。素直でいいですね!
(『青野くんに触りたいから死にたい』2巻 椎名うみ/講談社 より引用)
二人で手を替え品を替え接触を試みる様はちょっとしたギャグ要素であり、微笑ましくもあります。
けど、やはり物理的な接触が不可である以上、何事も限界があって……。
言葉以上に重みがあります
(『青野くんに触りたいから死にたい』2巻 椎名うみ/講談社 より引用)
微笑ましいはずの二人のじゃれ合いも、一気に切なさを帯びたものになります。
ホラーとエロの親和性は、同時に切なさのレベルも高めるもの。
エロは『青野くんに触りたいから死にたい』のストーリーにおいてもとても大事な要素であり、大きな魅力の一つなのです。
3、まとめ
思いつくままに書き連ねてきましたが、『青野くんに触りたいから死にたい』の感想をまとめると、
- ホラー弱者でも頑張れば読める(ホラー好きなら優れたラブストーリーとして楽しめる)
- 切なくて胸がキュンキュンぎゅぅうぅぅぅってする
- 子供の苦しむ姿が胸に刺さる(とくに子育て世代は要注意)
- エロい
といったところでしょうか。
2022年春にSexy Zoneの佐藤勝利さん主役でドラマ化されますが、原作を知らないまま「怖いの?怖くないの?」と不安になっている佐藤さんファンの方に伝えたい!
恐らくドラマも恐怖は耐えられるレベルだろうし、ラブストーリーとしての期待を高めてOK、そしてお色気シーンを楽しみにしてもいい、と!
漫画ファンとしては原作も読んで欲しいですけど、ひとまず映像を楽しみにしている方はその気持ちを大切に温め続けてください!
たとえ青野くんが幽霊だとしても、一緒にいられる今が一番幸せだといってはばからない優里ちゃん。
そしてどんどん異形へと変化していく青野くん。
見ていて不安しかない二人だけど、それでも幸せを願わずにはいられない。
作中の優里ちゃんのセリフは、読者の心の声そのままです。
ホントだよね……(素敵な青野くん限定だけど)
(『青野くんに触りたいから死にたい』4巻 椎名うみ/講談社 より引用)
まだまだ謎が多い青野くんに、優里ちゃんを取り巻く人間関係の変化、そして二人の今後。
これからも目が離せない『青野くんに触りたいから死にたい』、ライターayameも全力で追いかけていきたいと思います!
ayame
コメントを残す