『青野くんに触りたいから死にたい』は怖いから愛しい、純粋最恐ラブストーリー。青野くんのキャラクターとホラーラブの切なさを紹介

こんばんは、ホラー漫画は大の苦手のマンガフルライター、中山今です。

今回は『青野くんに触りたいから死にたい』の青野くんのキャラクター、そして見どころをご紹介したいと思います!

先日、ドラマ化が発表になった『青野くんに触りたいから死にたい』。主演はSexy Zone佐藤勝利さんとのこと。

佐藤さんのファンの方は、

  • 「『青野くんに触りたいから死にたい』ってどんなお話なんだろう?」
  • 「青野くんってどんなキャラなんだろう?」

ということが気になるんじゃないかと思います。

そこで、原作のファンであるライターが青野くんのキャラクターとホラーの怖さ&ラブの切なさをご紹介します!

なお、ドラマ化発表の際に佐藤さんが気になるコメントを出していらっしゃいました。

「原作はひとりで読んでいると怖くて眠れなくなってしまったくらい」・・・

コミックナタリー 2021年5月11日 6:00記事

『椎名うみ「青野くんに触りたいから死にたい」Sexy Zone・佐藤勝利主演でドラマ化』より引用

 

これは本当なんです・・・・

切なすぎる恋物語であると同時に”最恐”のホラーでもある『青野くんに触りたいから死にたい』。

愛しさと怖さが切り離せない面白さを解説します。

この記事はこんな方へおすすめです。

  • ドラマ化すると聞いて、『青野くんに触りたいから死にたい』のストーリーやSexy Zone佐藤さん演じるキャラクターが知りたい方
  • 『青野くんに触りたいから死にたい』がホラーだと聞くけれど、どんなふうに怖いのか?また面白いのか?が気になる方

この記事では以下のような項目で解説してきます。

  1. ストーリーのあらすじとキャラクター紹介
  2. キーキャラクター「青野くん」の紹介
  3. 『青野くんに触りたいから死にたい』の怖さと切なさについて

※なお、この記事にはホラー描写が含まれています。あまり怖いシーンは取り上げていませんが、ホラーが苦手な方はご注意ください。
※少々のネタバレも含みます。純粋に『青野くんに触りたいから死にたい』を楽しみたい方はすぐに読んでみてください。とても面白いですよ!

 

1、『青野くんに触りたいから死にたい』ってどんな漫画?

 

著者 椎名うみ
出版社 講談社
掲載雑誌 アフタヌーン
掲載期間 2016年12月24日~(連載中)
単行本巻数 既刊7巻(2021/5/21 8巻発売)
ジャンル オカルトホラーラブストーリー

 

『青野くんに触りたいから死にたい』は、コミュ障の女の子と怨霊になっていく彼氏のオカルトホラーラブストーリーです。

 

優里ちゃんはコミュ障の中学生。ある日、隣のクラスの青野くんに恋をして告白。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

優しい青野くんは「俺でよければ」と交際がスタートします。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

なのに、青野くんは2週間後に交通事故で死んでしまいます・・・

青野くんに会いたい優里ちゃんは、自殺をすれば青野くんに会えるのではないかと思いつめ、カッターを手首にあてます。

その時、青野くんが幽霊として優里ちゃんの前に現れます!

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

でも、幽霊の青野くんに触ることはできません。
ふたりは枕を使ってハグをします。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

そんな優しい青野くんですが、ときおり様子がおかしい瞬間があります。
優里ちゃんに乗り移ろうとするような、・・・つまり怨霊のような行動をとることがあるのです。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

  • 青野くんはなぜ幽霊になったのか。
  • 青野くんはなぜ優里ちゃんを乗っ取る悪霊となってしまったのか。

謎を解明し青野くんが成仏できるよう、優里ちゃんは青野くんの友達の藤本くん、引きこもりの美桜(みお)ちゃんと一緒に方法を探します。

しかし、青野くんはだんだん、周囲の人たちに影響を及ぼすことが増えていきます・・・

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

ホラー&ラブ、そしてサスペンス。幽霊の彼氏を開放するため謎を解明する女の子の怖くも切ない物語です。

 

2、青野くんってどんなキャラクター?圧倒的二面性を持つ人。優しくて恐ろしい怨霊の彼氏

それでは、『青野くんに触りたいから死にたい』のキーパーソン、主人公優里ちゃんの幽霊の彼氏「青野くん」のキャラクターの解説をします。

青野くんには二つの別々の顔があります。

  • 優里ちゃんにとても優しい、誠実な彼氏「青野くん」
  • 人間に憑りつこうとする悪霊「黒青野」

二つの青野くんの特徴を解説します。

2-1、優しい青野くん・・・コミュ障の優里ちゃんに優しく、まじめな素敵な男の子

青野くんは、コミュ障の優里ちゃんの初めての彼氏です。

優里ちゃんはクラスで浮いている女の子。クラスでは名前も覚えてもらえず、当然友達もいません。

「6月にもなって役職名呼び」。優里ちゃんが馴染めていないことが痛々しく分かるエピソード。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

青野くんは幽霊になってなお、優里ちゃんに優しく語り掛け、悲しみに寄り添い、工夫を凝らしてくれます。

 

電柱と合体してる(笑)しかしこれは、優里ちゃんを抱きしめるための苦肉の策なのです。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

優里ちゃんが傷つけば助けようとする、責任感と真面目さも持っています。

 

青野くんは幽霊なので、優里ちゃん以外に声は届きません。

しかし優里ちゃんのピンチになったとき、必死に誰かを呼ぼうとします。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

触りたいから死にたい。優里ちゃんがそう思ってしまうほど素敵な男の子・・・それが青野くんです。

でも、そんな青野くんは別な顔を見せる時があります。怨霊青野くん・・・「黒青野」です

 

2-2、恐ろしい青野くん・・・暴力的で支配的、見た目にも怨霊と分かる「黒青野」。いつスイッチが入るか分からない、謎に包まれた恐ろしい怨霊

 

幽霊の青野くんは、ふとした瞬間に人に憑りつく怨霊「黒青野」に変わります。

青野くんが怨霊と化す時、目は濁り、冷たい表情に変わります。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

「黒青野」に変わった青野くんの行動は予測不能で、分かるのは優里ちゃんやほかの人間に害を為すという意志だけです。

 

「黒青野」が超能力で起こした傷害事件。

『青野くんに触りたいから死にたい』2巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

言動も変わってしまい、優しい青野くんと思えない乱暴な発言をし、怨霊として他人の体を支配しようとしてきます。

 

優しい青野くんと思えない、高圧的で暴力的な言い方が特徴的です。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

いつ「黒青野」になるのか分からない、何を考えているのか分からない。とても怖いのですが、「黒青野」はずっとは続かず、ある時また優しい青野くんに戻ります。その謎は既刊7巻中、まだ明かされていません。

 

「黒青野」として優里ちゃんを支配した後、また「青野くん」として優里ちゃんの前に現れます。人格の交代は謎に包まれています。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

青野くんは優しい彼氏と怨霊という二面性を持つキャラクターです。

二面性は『青野くんに触りたいから死にたい』の面白さを語る上でも外せないポイントです。

次の項目で、『青野くんに触りたいから死にたい』が持つ切り離せない二面性の魅力について解説します。

 

3、静かに、最恐。クラシックなオカルトホラーと愛着が入り混じる『青野くんに触りたいから死にたい』は、怖くてとても切ない

 

『青野くんに触りたいから死にたい』のホラーは、生々しい死体が出てきたり、派手に怪物に追い立てられることはありません。

正体不明のものが語り掛けてきたり、古くから伝わるおぞましい呪いなど静かな恐怖に満ちています。

しかし『青野くんに触りたいから死にたい』は怖さと同時にいびつで純粋な愛と執着の物語でもあります。

この項目では、以下のように『青野くんに触りたいから死にたい』のホラーと切なさについて解説します。

  1. 静かに迫ってくる正体不明の怖さ。呪いと儀式のクラシックオカルトホラー
  2. 青野くんのそばにさえいられれば。痛いほど切ない愛情と執着

※ここからはホラー描写が入ります。あまり怖いシーンは取り上げていませんが、苦手な方は気を付けてください・・・

3-1、静かに迫ってくる正体不明の怖さ。日本的、呪いと儀式のクラシックオカルトホラー

 

まず『青野くんに触りたいから死にたい』の一番の怖さが「姿や意図の見えない怖さ」。

扉の向こうから聞こえてくる声・・・日本的な、ぞわっとする怖さです。

『青野くんに触りたいから死にたい』2巻/ 椎名うみ 講談社より引用

扉の向こうから感情のない声が聞こえてきます。

ストーリー上、ここには青野くんがいるはずです。

しかし本当に青野くんなのか。黒青野ではないのか。

それとも、もっと恐ろしい何かなのか。

「見えないこと」「感情のわからないもの」に感じる底知れぬ恐怖があります。

また、その地に伝わる「言い伝えや呪い」のまがまがしい怖さも特徴的です。

こどもたちがお遊びで行う「儀式」。都市伝説、おまじないといった遊びの域に半分入ったものへの怖さ。

(なお当然ながら、この子供たちはこのあとひどい目にあいます・・・・)

『青野くんに触りたいから死にたい』3巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

不気味な儀式はそれだけで恐ろしく、死や病気といった直接の不幸よりも本能的な怖さを感じます。

超本格的なホラー描写の『青野くんに触りたいから死にたい』ですが、怖いからこそ際立つのが哀しいまでに純粋な愛情(愛着)です。

 

3-2、青野くんのそばにさえいられれば。自分を大切にできない子の痛々しくて狂おしい愛情と執着

 

『青野くんに触りたいから死にたい』のホラーの怖さと相まった魅力が、胸が締め付けられるような痛々しい愛情です。

青野くんは恐ろしい怨霊となってしまいました。そのため成仏させてあげようと物語は進みます。

しかし反面、優里ちゃんは青野くんに自ら乗っ取られるような行動をたびたびとります。

怨霊に決して言ってはいけないワード、「自分を明け渡す」言葉を軽々しく言ってしまう優里ちゃん。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

それは、優里ちゃんが青野くんに愛情とも執着ともつかない、強い感情を持っているからです。

実は優利ちゃんは家庭で心理的虐待を受けており、その虐待を「大したことがない」と思い込まされています(心理的虐待と優里ちゃんのコミュ障は因果関係があると思います)。

 

優里ちゃんの姉から、玄関先で裸になるように指示され、実際に裸にされる。

優里ちゃんは意識していませんが、完全に虐待です。

『青野くんに触りたいから死にたい』3巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

優里ちゃんは虐待を認識できおらず、自分の価値を低く見積もっています。

優里ちゃんはすぐに「死んじゃいたい」などつぶやいたり、青野くんを失ったときは実際に自殺の行動に出たこともあります。

自己肯定感を低く持っていることが見て取れます。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

そんな優里ちゃんに優しくしてくれた初めての彼氏、青野くん。

そして虐待を指摘し、自分のことのように怒ってくれたのも青野くんでした。

 

激昂する青野くん。主張している通り、優里ちゃんの家族は優里ちゃんの味方ではありません。

皮肉なことに、死んでしまった青野くんが優里ちゃんを一番大切にしているのです。

『青野くんに触りたいから死にたい』3巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

優しく、また優里ちゃんへの虐待に正しく怒ってくれる青野くん。優里ちゃんは青野くんと一緒にいることを「今までで一番幸せ」と感じるようになります。

しかし一方、青野くんは怨霊としての一面があり、優里ちゃんの体を侵食してきます。

「黒青野」に体を侵食されることは決して楽しいこととは描かれません。苦しく、おぞましい体験として描かれます。

しかしながら背徳的なエロティックさもあり、まるでとても暴力的なセックスのようです。

 

「黒青野」に体を侵食される優里ちゃん。痛みと恐怖、・・・そしておぞましくもエロティックな雰囲気。

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

 

優里ちゃんの「黒青野」への対応は対等な愛情ではありません。

愛情を笠に着た暴力を、愛してほしいがゆえに受け入れてしまう誤った愛情であり、執着と呼ばれるものだと思います。

自分を犠牲にすることは愛情ではありません。いつか不平等に食い尽くされてしまうでしょう。

それでも愛情を求めた優里ちゃんが「黒青野」に身を捧げているとき、優里ちゃんは苦しみと同時に(性も含めた)幸福を感じているように見えます

優里ちゃんにはそれしかないし、それを否定する権利など読者は持っていません。

優里ちゃんの幸せは、幸せになれなくても青野くんのそばにいること・・・

『青野くんに触りたいから死にたい』1巻/ 椎名うみ 講談社より引用

「青野くんのそばにさえいられれば他には何もいらない」。

優里ちゃんの言葉はとても痛々しく、危険で、幼いです。好きな人と対等な関係を結べない哀しい愛着です。

それを笑うことなんてとてもできなくて、痛くて、切なくて、胸が締め付けられるような気持ちになります。

 

4、まとめ。恐ろしさで愛を深め合う、優里ちゃんと青野くんを見届けたい

 

この記事では、以下のことをまとめました。

  • 『青野くんに触りたいから死にたい』のキャラクター、幽霊の青野くんのキャラクター解説
  • 『青野くんに触りたいから死にたい』のホラーと切ない愛情についての解説

 

『青野くんに触りたいから死にたい』は、怖いからこそ愛しさが増す狂気のホラーラブストーリーです。

この記事では主に1~3巻の内容を引用し紹介しています。

巻を追うに従い、「黒青野」はもっともっと怖くなっていきます。

ただし、その恐ろしさに対抗するために優里ちゃんは強くなります。

強くなるにつれ、優里ちゃんは青野くんを対等に愛せるようになります。

怖いからこそ優里ちゃんは青野くんを愛せるし、「黒青野」は強くなった優里ちゃんを従えるためにますます恐ろしいことをしてきます。

皮肉にも、二人は恐ろしさがあるからこそ愛を深め合っているようにも見えるのです。

ライターは怖い話がすごく苦手です。しかし青野くん、優里ちゃんがどんな結末に至るのかを見届けたくて、どうしても目が離せずにいるのです。

 

5月21日には最新刊8巻も発売されました。この機会にぜひ『青野くんに触りたいから死にたい』を読んでみてください!とても面白いですよ!

 

※ただ、『青野くんに触りたいから死にたい』はホントに怖いです(この記事では特に怖いシーンは取り上げませんでした)。

ライターは6巻を読み、怖くて2日ほど眠れなくなりました(実話)。ホラーが好きなら本当にオススメ、ホラーが苦手な場合は・・・ちょっと考えてみてください・・・。

 

(中山今)

↓『青野くんに触りたいから死にたい』の6巻をツイッターでつぶやきながら読んだことがあり、その時のツイートをまとめた記事があります(あまりに怖くて普通に読めなかった)。
ネタバレは一切ありませんし怖い描写もありません。ホラー弱者がものすごく怖がっている叫びだけを抽出した記事です。
「怖さのテンション」だけ知りたい方はこちらもどうぞ。↓

『青野くんに触りたいから死にたい』6巻 ホラー弱者の感想ツイートまとめ

2020年2月3日

 

(2021/6/11追記)

別ライターによる『青野くんに触りたいから死にたい』の紹介記事が公開されました!

ホラー耐性中くらいライターによる怖さ指標もついています。併せましてぜひご覧ください~

怖い?怖くない?ホラー好きが『青野くんに触りたいから死にたい』を読んだ感想

2021年6月10日







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