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【最近の新連載】『天幕のジャードゥーガル』トマトスープ(souffle)~13世紀中央アジア!鉄壁の歴史知識とネット感あふれる軽いギャグが楽しい~

 

こんにちは、漫画のトレンドをヌルめに追いかけるマンガフルライター中山今です。

 

この記事では直近の月内~週内に新連載された漫画をピックアップしてご紹介します。

ライターの好みで青年誌~少年誌、また女性誌(web・雑誌とも)などの新連載のご紹介をしています。

気に入る新連載を探すきっかけにしてみてください!

それでは【最近の新連載】、10/9(土曜)のお知らせです。

 

今週はwebマンガsouffle、9/25『天幕のジャードゥーガル』の連載開始をお知らせします!

#1 天幕のジャードゥーガル

 

【あらすじ】

 

souffle『天幕のジャードゥーガル』トマトスープ 秋田書店より引用

 

後宮では、賢さこそが美しさ。

13世紀、地上最強の大帝国「モンゴル帝国」の捕虜となり、後宮に仕えることになる女性、ファーティマ。

賢さをただひとつの武器に、大帝国を揺るがせていく。

 

1話ではファーティマの物語の前夜が描かれる。

西暦1213年、イラン。

イスラムの国で、とあるありふれた「奴隷売買」が行われていた。

シタラというかわいらしい少女奴隷が、教養を身に着けるため学者の家に引き取られていった。

最初は勉強などやる気のなかったシタラだが、屋敷のおぼっちゃん、ムハンマドから「教養の大切さ」を教わる。

淡い好意を持っていたムハンマドとシタラの永遠の別れ。

物語はまだ始まったばかり。

 

【作者の代表作】

 

トマトスープ先生の代表作は『ダンピアのおいしい冒険』。

 

 

17世紀のイギリス公認私掠戦(海賊船)に乗り込んだ、冒険家ダンピアの旅と食の物語です。

いたるところに見える歴史知識と、当時の時代性をそのまま反映したような粗野な倫理観(人の命がとっても軽い!)。

かわいらしいキャラとネットミーム文脈の軽い笑いのギャップが楽しい、骨太な冒険物語です。

 

【所感と今後の期待】

 

というわけで、代表作も鑑みると歴史知識は折り紙付き!

『ダンピアのおいしい冒険』、大好きなんですが17世紀のイギリスの荒くれぶりが引くレベルで描かれています。(そこがいい・・・)

本作『天幕のジャードゥーガル』も、かわいい絵柄で1ページ目から女性たちを並べた「奴隷売買」からのスタート。荒くれ!

そしてその合間に片付けコンサルみたいなギャグを挟み込んでくる安定のトマトスープ先生節。

○んまり的なお片付けコンサル感をかもす女性は、今まさに値段をつけ売られようという奴隷。時代の倫理観!

souffle『天幕のジャードゥーガル』トマトスープ 秋田書店より引用

 

スタート地点であるイランといえば、イスラム二大派閥のシーア派(結構厳格なイスラム戒律のあるところ)の拠点。

1話目でも豪華なイスラム建築やクルアーン(コーラン)の暗唱など、イスラムの文化圏のお話が展開します。

今後、当時地上最強のモンゴル帝国にどう食い込んでいくのか。

イスラム~中央アジアの歴史に興味のある方へは激烈におすすめ!

乙嫁語りファンもぜひ(乙嫁語りは19世紀後半)。

乙嫁語りの「百合パート」アニス&シーリーンの出会いの場所「浴場(ハマム)」も出てくるよ!(アニス&シーリーンもイランですな)

 

(中山 今)

 

↓【最近の新連載】バックナンバーはこちら

【最近の新連載】『天狗の台所』田中相(アフタヌーン)

2021年10月2日

 

#1 天幕のジャードゥーガル

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