【最近の新連載ショートレビュー】『超恋愛体質ひとみちゃん』三浦よし木（路草）～作品内と、読者。２つのリアルにアクセスしてくるかわいい恋愛物語～

こんにちは、漫画の新連載を共有しまくりたい！ マンガフルライター中山今です。

↓こんな記事を書いています↓

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2021年10月8日

【一言レビュー】

色んな意味で現実に干渉してくる、淡い恋の物語。

ひとみちゃんはセーラー服がお似合いの女子高生。

同じクラスの村田くんは、ゴミ当番のゴミをいつも持って行ってくれる優しい男の子。

「村田くんは私のことが好きなんだ！」ひとみちゃんはドキドキ、ウキウキ。

でも、村田くんは実は好きな子がいて・・・

切ない悲しい、女の子の儚い恋物語です。

が、ひとみちゃんの様子は少～しおかしい。

• ベッドで村田くんラブにのたうち回り、思わずお布団をぎゅっとした時。
• 恋破れ、涙にくれながら村田くんを思う時。

妄想というにはちょっと「マジ」なことが起こります。

これがひとみちゃんの「超恋愛体質」が起こしたことなのか？それともひとみちゃんの妄想なのか・・・？

１話目の『超恋愛体質ひとみちゃん』は、ひとみちゃんの心の中と、リアルの線引きが怪しいところでいったん終わります。

そして『超恋愛体質ひとみちゃん』は、マンガ作品と読者間の壁も破ってきます。

それが「キャラクターの気持ちを絵柄の変化で表現」すること。

↓は、ひとみちゃんが村田くんにフラれたことを知ったときの横顔です。

普段は80年代少女漫画のようなゆるめのかわいい絵なのに、横顔が「マジ」になる一瞬。

リアルな鼻梁、ちょっとモサめのボブ。突如としてリアルになる「ひとみちゃん」

『超恋愛体質ひとみちゃん』三浦よし木　株式会社トゥーヴァージンズより引用

ラブコメのマンガキャラであるひとみちゃんがリアル世界に来たようで、読者の心も一瞬ひるむ表現だと思います。

1. ひとみちゃんの妄想が作中の現実に侵食してくること、
2. 絵柄を変えてマンガの枠を超えてみせたこと、

このダブルで「現実に侵食してくる」ので、「ウン分かったッ！ひとみちゃん世界の現実にも！私の心にも！どうぞ侵食してきてくださいッ！」と期待してしまいます。

カテゴリとしては「ラブコメ」として掲載されているので、きっと怖いことにならないでしょう・・・多分。

ちょっと現実にはみ出しがちなラブコメディ、楽しみに読みたいと思います！