あけましておめでとうございます!
今年も漫画の新連載を共有しまくりたい、マンガフルライター中山今です。
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この記事では、漫画新連載のショートレビューをご紹介します!
気に入る新連載を探すきっかけにしてみてくださいね。
今回紹介するのは『おとなのずかん 改訂版』イトイ圭(週刊ビッグコミックスピリッツ)です。
1、漫画新連載紹介~『おとなのずかん 改訂版』「家族の役割」に戸惑う男性が作った家族の行く末は?~
『おとなのずかん 改訂版』イトイ圭 小学館より引用
タイトル | おとなのずかん 改訂版 |
作者 | イトイ圭 |
連載開始 | 2021年12月27日 |
掲載媒体 | 週刊ビッグコミックスピリッツ |
【媒体記載あらすじ】
亡くなった男友達・ハルキから渡された一枚のメモに書かれていたのは、自身の子供・キキを“あげる”という驚きの言葉だった。
彼と家族になりたかった男・クドーは、キキと“本当”の家族になるためその日出会ったばかりの女・布紗子に結婚を申し込むが…!?
新たな大人のあり方を問う、“家族”の物語。
ビッグコミックBROSNET 小学館より引用
【一言レビュー】
役割がイメージできない男性に共感し、役割ができてしまった男性のドラマに想いを馳せる。
主人公のクドーは、1話目はずっとボーっとして、戸惑っている。
クドーは「女は好き」だが「カレシとかダンナとか父親とか」の「役割なんてようできん」男性。
そんなクドーは、亡くなった友人のこどもを引き取る。
そのこどもを一人で養育するのは難しいので、母親を探す。
こどもに似た女性を見つけたのでなんとなく家族になること(=結婚)をお願いしたら、なぜかOKが出てしまった。
クドーは父役、初めて会った女性が母役、そして友人の子どもがこども役。
役割にイメージを持てない男性が役割を割り振るのが第1話。
親子愛や恋愛感情の伴わない家族を持ったクドーは、なんか常にぼんやりとして頼りない。
でも「家族になる」ってことがホント・最初っから・バッチリ・分かっている人、ってどのくらいいるんだろ?っていうか自分に分かるか?と思い返すと、クドーにじわっと共感が湧く。
またクドーは過去「男友達と家族になりたい」という願望を持ったことがあって、それも共感できる。セクシャリティの欲求からではなく、役割の無い家族ができたらいいなっていう希望。
性抜き、感情抜きで家族がいるといいな、嬉しいなっていうクドーの願望はすごく理解ができて、天井とか見ながら「確かにそうだよねえ~・・・」と独り言が漏れる。
現実社会で「役割に疑問を持つ人」は、そのまま役割を持たなかったりするんだと思う。結婚しないとか、こどもを持たないとか。
しかし『おとなのずかん 改訂版』では、漫画的偶然の重なりで家族ができてしまった。
本当ならありえない状況でありえない人たちが集う。その化学反応やいかなるものか。
『おとなのずかん 改訂版』は、私たちの思考実験なのかもしれない。クドーは役割をどうとらえなおすのか?ゆるやかに見守りたいです。
『おとなのずかん 改訂版』1話のリンクはこちら
↓掲載の週刊ビッグコミックスピリッツはこちら
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(中山 今)
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登場人物の名前、多分間違えてますが…